
博士 |
な、なんじゃ?
このすべてが微妙な空気感は‥‥ |

アジコ |
メールには
「稽古に打ち込む演者を肉迫撮影するカメラマン」
ってあるけど‥‥ |

アジオ |
いったいなんの稽古なの?
それにこの撮影の目的は‥‥? |

アジコ |
それに関してはなにも書かれていないわ。
謎のままよ。 |

博士 |
ふむ!
しかし思えばこんな意味不明の写真から受ける、
宙ぶらりんの気持ちを味わいたくて、
ワシらは味写をはじめたのかもしれん‥‥ |

アジコ |
考えてみれば、私たちが日頃、目にする写真は
自分たちのモノか、
マスコミに載っているものだけだったものね。 |

博士 |
自分たちの知らない人が撮った
知らない人の写真‥‥
その膨大な数を想像するだけで、気が遠くなる。 |

アジオ |
でも、味写がそんな写真の楽しみ方を
教えてくれたね。 |

博士 |
作品を送ってくれた
全国の諸君に感謝じゃな。 |

アジコ |
ええ!
そして私たちは他人の写真に対して、
無責任に接することの悦びを知ったわ! |

博士 |
‥‥よくよく考えると、
実に失礼な悦びじゃがな。 |

アジオ |
これは、そんな味写の原点を
思い出させてくれるような作品だね。 |

博士 |
この全然ヒーローっぽくない人の、
渾身のヒーローポーズ! |

アジコ |
そして肉迫カメラマンの、
全然やる気のない表情! |

アジオ |
この写真自体の中途半端な余白も、
味写の味わいをより深めているよ。 |

博士 |
では、ワシらも原点に戻って、
この味写を無責任に味わい尽くすか。 |

アジオ |
また貴重な休日が
潰れちゃうね! |

アジコ |
それでは、みなさん!
残り少ない連載ですが、
あと数回のお付き合いのほどを! |

博士 |
もし、これまで出しそびれていた作品があれば、
是非、送ってくだされ!
味写のラストを一緒に楽しみましょうぞ! |

アジオ |
それではまた来週!
チャオ! |