台湾では、パイナップルケーキが有名ですが、
実は実は、台湾はパイナップル自体が
目ん玉飛び出るほどおいしい、
というのをご存知でしょうか。
日本ではパイン自体、
バナナ同様一般化して
うっすらした扱いになっていますが、
台湾では、いい季節に名産地のなんか食べちゃうと
驚きで体が浮きそうになります。
酸味なし。
食べ過ぎて喉がイガイガになることもなし。
皮を剥くと、どんぶりで引き受けたいくらい
汁がじゃぶじゃぶ吹き出す。
農家さんのガッツが違います。
私は、マンゴーより断固たるパイン派。
マンゴーは買わないけど、パインは自分で買いにいく。
信じてください。
おいしいんです。
取材の時に一日にレストランを7軒も回って
胃がハチハチの苦しみの最中、
パイナップルを芯ごと食べれば
パイナップルの酵素だか酸のおかげで消化が進み
足裏マッサージを間に挟めば、また絶対に食べられる。
爆喰いのお供です。
その上、パイナップルはラッキーアイテム。
台湾では、
「国語」といわれている、中国の標準語と、
地元の人たちの間で使われている
閩南(みんなん)語があります。
標準語でパイナップルは、鳳梨(読み:フォンリー)。
閩南語では、オンライという。
オンライは、標準語の旺來(読み:ワンライ)に似ていて、
旺來の意味は「運勢が盛り上がる」みたいな意味。
よく、台湾の街中で
赤いパイナップルの蛇腹の提灯のような飾りを見かけます。
店の軒に飾られているのは、
オープンしたお店への「盛り上がれ」
という思いのこもった、とっても台湾的な飾りです。
かなりローカルなお店しか飾りませんが、
我が店もオープン当初、ブラ下げました。
普通は、1対2個。
「盛り上がれ」の思いが異常に強かったことから
6対で12個もつけました。
効果は、
たくさんつければいいもんじゃなかったです。
生のパインももちろん飾ります。
でも、生のパインは数日経つとハエが湧き、
オメデタ感が減ります。
よって、台湾人はパインの焼き菓子も考案(多分)、
台湾人同士で贈りあっていたら、それが外国人にバレ、
パイナップルケーキは現在の台湾土産の王者の位置を
不動のものにしました。
しかし、近年流行りのデカイパイナップルケーキは、
高くて大きくて重い。
昔は、繊維を嫌って、パイナップルはチビっと入れ、
スイカや冬瓜を混ぜて作るのが主流で
それが今や本物志向にして、バターなどこだわり
パインの繊維や酸味を売りにして、
パインだけで作るようになったので高いんです。
私は、伝統的を重んじるタイプなので
昔ながらのが好きです。
ウソです。「伝統的を重んじる」のところは。
正しくは、
「安いし、軽いし、
パクッと食べて終わるサイズ感が好き」なんです。
ということで、本日はへそ曲がりな提案です。
・マンゴーじゃなくて、パイナップル。
・パイナップルケーキは、長方体じゃなくて、雀牌型。
どうぞお試しあれ。
来月からは、隔週で、次回は、12月9日となります。
もうちょっと、窓っぽく今の台湾を書きます。