昔懐かし雞蛋糕(台湾版人形焼)を
さがして。
私の台北のお店。
ネットで検索すると
他人のブログが上位に上がってくると
店のスタッフにブーブー言われました。
宣伝をするにしても
面白い話を書きたいじゃないですか。
虎視眈々と待っていた、その時がきました。
実はこの度、台湾のフェルト作家のFeyaさんに
ワークショップをしてもらいます。
人物とか動物の特徴を捉えるのがうまい、
フェルトを使ったイラストレーターです。
feyaさんの作品
フェルトを縫い付ける刺繍のようなものと、
雞蛋糕(ジーダンガオ)という
台湾版人形焼を作るワークショップです。
雞蛋糕の方は、
日本の方に楽しんでもらえるんじゃないかと
思っているんですが、
実物を知らないと
ただの地味な黄土色の鳥に見えかねない。
feyaさんの作品
これが「雞蛋糕」をかたどったフェルト。
そこで、実物を手に入れて宣伝をしよう
と思ったら、昔ながらのこの動物型の雞蛋糕、
今は、なかなか売っていないんでした。
が〜ん。
最近のは、卵型でカスタードがはいっていて
鶏の形なんてしてないんです。
そこで店の常連の昆布じじいに相談をしました。
昆布じじいは、勝手につけたあだ名です。
うちの店が閑古鳥が鳴いているので、
暇に明かしてはやってきて、「昆布を売れ」と
意見をくれる近所のじじいです。
昆布じじいも雞蛋糕がどこに売ってるか知らず、
それでも、ワークショップには
参加したいと言っています。
でも、昆布じじいはフェルトがわからない。
食べれるものと思っているので少し厄介です。
で、その動物型の雞蛋糕。
ネットで引っかかってきたのは台北市内で3軒。
Feyaさんのにそっくりなのを売る店は2軒。
友達もスタッフも動員してさがして
一箇所はなかったと言われ、私は燃えました!
台北っ子には「子供の頃の思い出」の動物型。
雞蛋糕は屋台売り。住所もなし。
必ずや本物を押さえたい。
最終的には、
大きな「士林夜市」をしらみつぶしに探すのかと
クラクラしていたところにスタッフから
「屋台のおばちゃんの携帯をネットで見つけて
電話して屋台の所在地を住所で突き止めた!」
と連絡が入りました。
台北でもまだやっていたんです!
いざ、幻の動物型雞蛋糕探しへー。
自転車で野を超え山を超え。
と言いたいところですが、
台北市内なんで歩道と車道の段差くらい。
キコキコ漕いで、
路地に入る手前でアニメキャラ型の
雞蛋糕の屋台を発見。
とりあえず、おさえておく。
動物型がなかったら困るから一応購入。
すると私が急ブレーキで派手に自転車を止めて
写真を撮っていたので、
誰もいなかったその屋台に
なぜかタイ人とその他外国人が集まり始め、
繁盛してしまいました。
店のお兄さんは嬉しかったと思います。
派手なわたしの食いつきにつられて群がってきた外国人の図。
アニメキャラと外国人を後にわたしはまた、
煙が出るほど自転車を漕ぎました。
目指すは、都会の麓の通化夜市。
屋台が開店の準備を始めています。
夜市ただいま準備中。
緊張で心臓がバクバクバクバク。
自転車のせいか?
気が焦って、真剣に探してないのに
屋台のおばちゃんに電話をしてみたり。
すでに営業中と確認して
行ったりきたりして見つけた!
見〜つけた! これぞ探し求めた、今や懐かしの雞蛋糕。
昔ながらの動物型雞蛋糕〜!かわいい!
LEDでビカビカしてます。
脆皮(ツェイピー:皮がパリパリ)らしい!
脆皮。
売っていたのは
おばちゃんじゃなかったがどうでもいい。
小は4つで40元。
安い!
鶏に鳩に豚に象に、なぜかピストルとバイク。
選んで買えるんです。
鶏に鳩に豚に車好きの息子のためにバイクを
昔懐かしい、型で選ぶと
あっという間に出来上がり〜。
脆皮を保つために、袋に入れる前に
冷まし係がうちわで煽ってくれます。
うちわで扇いで袋に入れるだけの係。
そこまでしてくれて4つで40元。
この動物型雞蛋糕がなくなりませんよう。
ワークショップのお客さんへのおやつに
またここに買いにきます。
Feyaさんのフェルトで作る雞蛋糕。
台湾人と一緒に講座を受けませんか〜?
雞蛋糕への思いが聞けるかもしれませんよ。
feyaさんの作品
そっくりでしょ? 買ってすぐに撮った写真。
味は、リッチじゃないホットケーキみたいな。
シンプルな味です。
子供のころ、こんなお菓子を
口の中で牛乳とぐちゃぐちゃして食べたのを
思い出しました。
お店も、もうすぐ一年になります。
最初のころ来てくださったお客さんも
また、台北に来たら来てください。
かなり商品が増えて店らしくなっていますー。
■時間:毎日16時から