ラオス北部のルアンナムターで会社を興し、
レンテン族、黒タイ族、カム族ら少数民族の人々と
布をつくる仕事をつづけてきた谷由起子さん。
自給自足の共同体では、綿花の栽培から
染めるための藍づくり、紡ぎ、染め、織り、
そして布、服や小物まで、
すべて「手」でおこなわれてきました。
その社会が急激に変わりつつあることを、私たちは、
前回のインタビューや、
「座談会 手仕事には未来がある。」で知りました。
外国の巨大な資本が入ることで、村の人々に
「勤めに出る」ことや「お金を得る」ことが一般化、
効率性や貨幣が重視されるようになったことで
暮らしがどんどん近代化していったのです。
そのなかで手仕事は急速に失われていき、
谷さんはその未来に大きな不安を感じていました。
あれから1年──、谷さんは
試行錯誤しながらも前に進むべきだ、
と気持ちを新たにし、
「するべきことがはっきり見えています」と、
力強く言うまでになりました。
TOBICHIでの展示販売にむけて、
谷さんはこの半年ほど、
今回、服づくりを担当するMITTANさんと、
メールのやりとりを続けてきました。
じつは今回のTOBICHIでは、
谷さんがずっと集めてきたレンテンの「反物」を、
MITTANさんがセミオーダーで服に仕立てます。
その反物とはいったいどういうものなのか、
そこにはふかい歴史と物語がありました。
このコンテンツでは、
谷さんがMITTANさんと「ほぼ日」へ送ったメールと、
これまでに谷さんが執筆した
現地からのニュースレターをあわせてお届けします。
今回販売を予定している布のことや、
村でのモノづくりのお話、
暮らしぶりが、きっとおわかりいただけると思います。
ちなみにルアンナムターの写真は、
8月に現地を訪れたMITTANさんによるものです。
ラオスの黒タイ族やカム族の洋服や豆しきなどの小物はもちろん、
谷さんが16年間集めたレンテンの布100反が並びます。
1枚ずつ個性が異なるレンテンの布を
おひとりおひとりに選んでいただき、
MITTANさんが洋服に仕立てるという
セミオーダー会を催します。
どうぞ遊びに来てくださいね。
開催期間:2016年10月20日(木)~23日(日)
OPEN時間:
20日、21日:12:00 - 20:00
22日、23日:11:00 - 19:00
会場:
住所:107-0062 東京都港区南青山4-28-26
電話:03-6427-6800