第48回 虫踊る季節、虫博士たちも出番です!

本日は、7月最初の日曜日。
イラストレーターのはらだゆきこさんから、
虫カレンダーが届きましたよ。

 夏だ! 祭りだ! ということで、
 夏の昆虫たちが本来の色を忘れて、
 いろんな色になりました。
 とはいえ、遊んでばかりいてはいけませんので、
 学名も入れて、
 ちょっと知的な雰囲気(?)も漂わせました。
 (イラストレーター はらだゆきこ)


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はらださんの踊るように書かれた虫たち、
ほんとうに素敵です。
いつも思いの及ばないような、
虫の世界を届けてくれて、
ありがとうございます!

カブトムシやクワガタ、セミの季節が
もうすぐやってくるんですね〜。
虫博士たちにとっては、
一番忙しくなる季節かもしれません。
最近、みなさまにお送りいただくメールからも、
虫たちが活発に動いている様子を感じます。



では、本日はまず、
第46回でご紹介しましたMegさんのご質問へ、
虫博士から届いたメールをご紹介しますね。

もしやそれは、ハキリバチ?

葉っぱを巣に持ち込んでる虫ですか?
もしやそれは、
ハキリバチではないかと思います。
トンネル状の巣に葉を運び、
部屋の仕切りにするのです。
ガーデニングをなさってるとか?
その幼虫たちは、
花粉団子で成長して大人になったら
飛んでいくので、
退治するまでもないと思います。
(よつば)

よつばさん、ありがとうございました!
ハキリバチは、
幼虫を育てる部屋を作るために、
植物の葉を切って運んでいるんですね。

ハキリバチって、
花粉を集めるための毛(集粉毛)が、
おなかにあるのが特徴なんだそうですよ。
おなかに花粉を付けて飛んでいる様を想像すると、
ちょっと愛らしく思えませんか?
Megさん、ぜひ、
下にあります「今日の虫検索」で
「ハキリバチ」の画像を見てみてくださいね〜。


ガの幼虫? 枝のような虫。

庭の枝垂桜の木で、
変な虫を見つけたので送ります。
始めは、丁度枝の折れたところで
まっすぐに立っていたので、
変な枝と思ったのですが、
虫だ! と思ってあわてて写真を撮りました。
太さが7〜8ミリくらいで、
長さが10センチくらい。
ちょうど桜の枝と同じ色で、
顔(?)をアップで見ると、
カモノハシみたいな顔です。

この虫はどんな風に変態するのでしょうか?
ガの幼虫? 何になるのか知りたいです。

(拡大) (拡大)
(拡大) (拡大)
(ゆう)

ゆうさん、よく発見されましたね。
ほんとうに枝のような虫で、
パッと見た目では、わからないですよね!
擬態でしょうか?
興味津々で調べてみましたところ、
とてもよく似た
シャクガ科エダシャク亜科という種の
「ヨモギエダシャク」というのがいました。
ゆうさんのご想像通り、「ガ」のようです。
でも、シャクガ科エダシャク亜科という
種もたくさんいて、
緑だったり黒と白の縞模様だったりと、
色も様々、名前もそれぞれ。
こちらも、「今日の虫検索」で
ぜひ画像を見てみてくださいね。


足がたくさんあるカマドウマ?!

どうしても教えていただきたい事があり
メールしました。
私の実家は山のすぐ手前にあって、
文句なしに田舎なので、小さいころから、
ありとあらゆる奇妙な虫たちに出くわしていました。
直径10センチはあろうかというような巨大蜘蛛や、
ガガンボモドキなどは、
幼い子供にはそれは恐ろしい生き物でしたが、
大人になった今では、
さほど怖いものではありません。
そういった虫たちの中で、
どうしても忘れられないものが、
ひとつだけあるのです。

それはよく便所付近にいて、
このコーナーにも登場した事がある
「カマドウマ」に、
色や雰囲気は似ているのですが、
なんと足が6本ではなく、たくさん沢山、
たーくさん付いているのです!
あの、ものすごく跳躍力がありそうな足が、
両側にびっしりですよ。

今では実家も建て替えてしまい、
見かけることもなくなったので、
証拠の写真は無いのですが、
絶対絶対子供の頃の見間違いではなく、
その虫がいたのです。
あれはいったい何だったのでしょうか。
単なるカマドウマの突然変異種なのでしょうか。
何か、お心あたりはないでしょうか。
長年の疑問にぜひとも終止符を打ちたくて、
メールしました。
よろしくお願いします。
(goto)

カマドウマで調べたところ、残念ながら、
たくさんの足がある種は見つけられず、でした。
gotoさん、全国の虫博士から、
回答をいただけることを期待しましょう!
虫博士のみなさま、よろしくお願いいたします

ところで「足が多い」ということですぐに思い浮かぶのは、
我が家では「ゲジゲジ」と呼ばれていた「ゲジ」。
でも、どちらかというと、ゲジは、
ムカデに間違われやすい虫のようにも思います。
gotoさん、下のほうにあります画像検索で
「ゲジ」もどうぞご覧くださいね。


身近なところに虫博士を発見!

虫なんて見るのも触るのもイヤ!
と思っていた私ですが、
このコーナーを、
コワイもの見たさでのぞいて以来、
虫にほのかな愛情が芽生え初めています。

そんな折り、身近なところに虫博士を発見!
それは実家の父。
ダニのお話のちょうど1日前、
携帯にこんなメールが届きました。

 タイトル:「知っとるけ〜?」
 ダニに付いての実験結果。
 ヤツは泳げんぞ!
 水に入れたら沈んでいっちまったぞ。
 それから、何分潜っていられるか、
 時間を計ったらなんと7分もったぞ。
 ヤツは凄い、人間なんか比じゃない。
 凄いもんだ。以上

どうやら散歩から帰った
愛犬の体にくっついていたダニを見つけて
イタズラしてたみたいです。

齢67にして、
まだまだ子供の純真さが残っているといえば、
聞こえはいいですが、
考えてみると父の虫に対する愛は、
サド寄りかもしれません。
(エイチの娘)

そんな身近に虫博士が!
楽しそうなお父様ですね。
ぜひ、お父様に、
この「虫博士たち。」をご紹介くださいませ。
ありがとうございました!

さて、虫博士のみなさま、
7月、8月は虫も人も活動的な季節。
ライトなものからヘビーなものまで、
ご投稿、お待ちしております!



今回登場した虫たちをご覧になりたい場合は、
こちらをクリックしてどうぞ。
(検索エンジンgoogleのイメージ検索を利用しています。)

ハキリバチ
ヨモギエダシャク
カマドウマ
ゲジ
 

2006-07-02-SUN



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