ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

60.料理のことなど。

ガンジーさんが、「ほぼ日」の編集を料理にたとえて、
『the親戚新聞』を書きはじめている。

包丁とか買っていたんですね、
きっといわゆる「男の料理」で、
美奥さんに、片づけのこととかで
小言を言われているんだろうな。

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◆「料理」

糸井さんが、ガンジーの届けた素材を、見事に
料理してくれてる、さばき、調理、盛りつけ、と。
たいへん美味しく仕上がってる。
そして、本物の料理も、いいもんだよ。 
                           
入院中から、食欲を忘れないために、料理番組の
TVウオッチングを欠かさない。
”なるほどなるほど” とけっこうおもしろい。

専用の台所が欲しい。
きれいずき、をとおりこした、お母さんの潔癖症には、
いつもあきれてるので、先日、包丁を買ってきた。 
まな板は、銀行でもらったミニ板、これで我慢してる。

”玉ねぎ、を切ったら、あとをタワシできれいに
洗っといてよ、ほんとにもう”
えっ、あたしで洗え?どこを?

匂いが、気になるらしい。
それにしては、よく ”オナラ“ をするぜ。
玉ねぎ、の匂いと、大根おろしの、匂いとは
ちがうんだぜ、ほんとにもう。

台所は、お母さんの、”金城湯池”だもんなぁ。
”御台所”って、偉い人のカミさんのことだろ?
なのに何で、俺んちが...
「妻って、つまらん奴さ」って云った悪友がいたっけ。
 
トマトだって、切り方で味がかわる、きゅうりも。
さんま、なんて骨ごとくっちゃう俺だ。
トライアンフのキックをした時に、骨折しないために。

でも、ウチでは、金網の煙りもうもうで、
魚の丸焼きはできない、さんまも、いわし丸干しも。
あぁ、煙りが恋しい。

ところで、韓国では、ハムはだいじなものらしい
神様に似てるとか。

”カムサ ハムニダ” (ありがとう)
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おっと、おしまいはまた国際的おやじギャグだ。
『食欲を忘れないために』ってところが、
ガンジーさんらしいなぁ。

その日の、ぼくのほうからのメールも載せておこう。

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明日は大事なプレゼンテーションがあるのに、
またまたこんな時間になっちまいました糸井重里です。

昨日の読売新聞の夕刊に、
「魂は老いを求めている」という題の記事がありました。
『老いることでわかる性格の力』という本の著者に
取材したものでした。

若いときには社会に適応するために抑えていた
本来の人間の性格が、老いることによって
あらわれてくる、というような内容の本らしいです。

魂という言葉がキイワードになっています。
ぼくも、その言葉を、かつての使い方でなく、
あえて積極的に使うようにしています。
人間が「環境と遺伝の合成物」だとは思えないのです。
国連の世界保健機構(WHO)でも、
人間にとっての健康の定義を、
身体の健康と、精神の健康に加えて「魂の健康」を
いれることにしたと聞きました。

おっと、なんで、こんな時刻に、こんな演説をしてるんだ?

強く思いやりのある魂の持ち主であり、
「名もなく汚く愚かに生きてきたのさ」という
ガンジーさんにとって、
明日もまたよい日でありますように。

んじゃ、寝ます。

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「たましい」という言葉を、かつては使えなかった。
でも、このごろは、あえて使うようにしている。
魂はある、と思っていないのは、
ひょっとしたら日本人だけかもしれないとも思う。

(つづく)

2000-10-23-MON

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