ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

123.石ころ。

ぼくにとっては、いつまでも考えさせられることの
多かった仕事になってしまったけれど、
『ようこそ先輩』という番組を、ガンジーさんも
観てくれていたらしい。

苦闘をそのまま放送してしまった「裸」の自分は、
いまでも恥ずかしくてたまらないけれど、
その裸を見た人が、
自分も裸になってたくさんの感想をくれたのは、
思いもよらない大きなプレゼントになった。

ガンジーさんが、あの番組をとりあげてくれた
『the親戚新聞』2号続けてお読みください。

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「いつも同じ、いつも違う」

日曜日のNHK放送,糸井さんの石コロ授業に、
まだ、「うーむ」と、
うなり続けてるガンジーだ。

誰もが、いつも見慣れてる石ッコロ。
ほとんどの人が、気にもとめない
石ッコロ、そこに目をつけて教材にする、料理してしまう。
ガンジー、こういう人に脱帽だ。

いま、多くの人が、「世紀末」を叫んでるが、
物事、はじめと、終わりに、人気があり、
中だるみ、と言われるように間もなく覚める。 
そしてまた終盤で盛り上がる。 
それが平凡な人たちの習性だ。
だからこそ、「継続は力なり」と言われる。

鉄道の閉鎖が決まったとたん、人気が出る。
閉店セールへの人の集まり、
結婚式、葬式の緊張感。 
個々の死亡より、大量同時の飛行機事故に
人々の関心がある。 話題になる。 
でもすぐに覚める。
ガンジーは、へそ曲がりでもあるから、
こういう凡人の行動を嫌う。
好奇心は結構、だが野次馬根性はいやだ。

つまずいて転べば、石コロのせいにする。
そして石コロの存在に気がつく。
石コロに言わせれば、「迷惑千万、許せんっ!」 
ってとこだ。
石はずーっと前からそこにあったんだ、既得権があるんだ。
お山の大将 オレひとり♪、って威張ってたんだ。
それをいきなり蹴っ飛ばしておいて、
「お前がそこにいたからだ!」 
なんて言いぐさはないだろっ!
ガンジーは、石に味方するぞー。

「石ッコロの言ってることに耳をかたむけよう」 
と言ってた糸井さんの授業、
石を並べて表意する、石にも個性がある、と話す
糸井先生の言葉に驚きの連続だった。
言葉の専門家のくせに、
言葉でいい表せないことに注目して。
口篭もって言えない生徒に同調してる。 
そんなところも素晴らしかった。

平凡は、非凡なり。
非凡はいつも平凡に見える。
言葉、しかり。
むずかしい言葉ばかりをならべる程度の低い教師、政治家、
そして無能な経営者達。
そんな連中には付き合っていられない。 
世紀末だ、21世紀だと言えば振り向く、
アホにはなりたくないぜ。

これは、と思い、やるからには、
石のような硬い意志をもって事に当たろう。
日々の積み重ね、それこそが非凡な作業なんだと思う。
我が身を振り返らず、いい気なもんだ。 
と自分でも反省してるんだぞ!
でもこれは、天の声じゃぁ!

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そして、まだ言い足りなかったらしく、
もう一日、この話題が続いた。
翌日の『親戚新聞』は、
政治家の方の実名が登場するけど、
別に政治宣伝が目的じゃないわけだし、
オリジナルは『親戚新聞』なんだし、
そのまま掲載することにしました。
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「石、again]

再び、石の話しをしよう。
もっともらしい事をいうが、数分間だけ我慢してくれ。

ここに石が二つある、宝石と砥石だ。
イメージとして考えてもらいたい。
どちらかを選ぶかといえば、100人が100人、
宝石を手にするだろう、
ガンジーもそうする。  
理由は66歳だから。

しかし、若ければ砥石を選びたい。  
いいかい? あくまでもイメージだぜ。
宝石はそれ自体に希少価値がある。
でもそれを手にする人には
非凡な才能はないかもしれない。
ストラディヴァリウスを買った成金とおなじで、
市場価値だけの存在だね。

でも砥石は違う。
持つ人を磨いてくれる。
磨かれた人間は終生その恩恵にあずかる事が出来る。 
順風でも逆風でも、人生航路に不安はない。
よく言われる、
「釣った魚を与えるよりも、釣り方を教える」 
というヤツだね。
砥石は釣り竿だ、釣ってもらった大魚が宝石だ。

野田佳彦代議士が、かって松下政経塾で、
幸之助さんに、
「あなたは、貧乏か?」 と聞かれ、
「金持ちとは言えません」
と答えたそうだ。 
さすが幸ちゃん、質問がいい。 
野田さんの答えもいい、
親への感謝の気持ちが込められている。
ガンジーは、糸井さん同様、
いい人に巡り会えたと天に感謝してる。

時々偉そうなことを言い出して困る、
とガンジー本人が思ってる。
でもいい鯛!、言っておき鯛!、
鯛は美味しいが、食べてしまえばそれまで。
諸君、いい釣り竿を選ぼう。
それを使って技術の習得に努めよう。
何万年、生きていても大丈夫だよ。

いい釣り竿と砥石は高くても買おう。
いい釣り竿と砥石は何処で売ってるか?
それは、野田佳彦店であり、糸井重里店だ。 
ここで買うには手続きがいる、
その必要書類はガンジーの手許にある、いつでもどうぞ。

人生にそれほど多くの「必勝法」はない。
人々は気ずかずに踏みにじって
通りすぎていくんだ。
ただの石コロと思って蹴飛ばしている。
ただの石コロかどうかは、わかる人にしかわからない。
ガンジー、あとわずかの人生だけど、
よく石を眺めてお勉強しようと思う。
石と会話してみよう、
「お前は何故、宝石になれなかったのか?」

石は答える、「なりたくなかっただけさ」 
宝石が落っこてれば拾って監禁、いや換金しちゃうけどね。
宝石は監禁されてしまう、
でも路傍の石にはいつまでも自由がある。
(くぅ〜、哲学っぽいなぁ、きまりわるー)

諺にあるように、基本はおなじなんだが、
手を変え品を変えて説得しようとしてる。
先人の知恵に学びたいね。
ガンジーの親戚新聞も、
おなじことを繰り返し書いている。
言い方を変えているだけで根っ子は同じなんだ。
ほんの僅かしかない 
「人生の必勝法」と思える事をさ。

偉そうに振舞いたい御仁は、難しく人生を説く。
自分じゃ解けない問題を他人に押しつけている。 
口先だけで逃げてしまう。
野田国政報告会で、
普段考えていそうもない憲法問題を質問した人がいた。
もっと身近な、当面の生活の事を聞け! と思ったぜ。
I say again 
非凡は、平凡の仮面を被っている。
そしてガンジーは、
あいかわらずカウボーイハットを被ってる。
何故? しゃく円くれれば教えたる。 
(江戸っ子+大阪弁じゃぁ)

That,s all for today. 
Have a good day.
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「人生の必勝法」って、あるんだろうね。
で、それは、とても簡単なことで、
やり続けることのむつかしいことばかりが
書いてあるんだろうと思うんだ。

(つづく)

2000-12-26-TUE

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