ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

155.濃密な時間。

こういう言い方を恐る恐るしているのも失礼なので、
本人にならって率直に言わせていただきますが、
「ゴールがある」と感じてからの人生は、
きっとそれまでよりも濃密な時間が流れるのだと思う。
ガンジーさんと比べるのも僭越だけれど、
ぼく自身も、「ああ、終わりってあるんだよなぁ」と、
感じるようになってから、毎日の濃縮比率が変わった。

つまり、水道をひねればいくらでも水が飲める時には、
水を飲むことの快感は少ない。
「あとこれだけでお終いです」というボトルの水は、
一口ずつの味わいがぐんと深くなるものだろう。

ヤブ以上の素人のぼくの目には、
ガンジーさんの「賞味期限」は、そう短くもなさそうだ。
でも、ガンジーさんのある種の覚悟が、
一日一日の時間をていねいに味あわせているのだろうな。

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じつに楽しい! これを書いてる時が。
ガンジー本体の賞味期限が迫ってるが、
今までの人生が馬鹿馬鹿しくなる程だ。
これまでの3年が、今はそれらを凝縮した1ヶ月に感じる。
時間の実感。
迎合をきわめたビジネスレターしか
書いてなかった以前に比べて、
これは、誠に勝手気まま言いたい放題だから。
ほぼ日訪問には、いい鯛、豊鯛を持参しょうかな?

その道の専門家である糸井さんから、
おだてられ乗せられて、
そのうち馬脚を現してひっくり返るかもしれないが、
とにかく今は楽しい。 
いやすでにつま先が出てるかな。
それでも「そろそろ終わりにしましょうや」と
声をかけられるまで、
あるいは、キーが叩けなくなるまで続けたい。 
生きがい、なんてもんじゃない!
いい気概!だ! 
This is my great enjoy life!
 
言いたいことを言える自由、
そういう国なのに利害が先立ち、
なかなか自由な発言が出来ないでいた過去の自分、
もしまた仕事ができるなら、
これからは、くだらない騙しっこはやめ、
本音で生きていきたい。

次ぎに楽しいのが、英会話教室での若い人達との会話。
これがまた嬉しい時間だ。
脱線に次ぐ脱線、だから
マジメに習いに来てる中年サラリーマンのみなさんには、
ヒンシュクをお買い上げ戴いてる次第。
ただしガンジーの取ってる科目はレッスンではなく、
おしゃべりルームなのだ。
この方が格段に安い。
教師も教える義務のない場所なのでお気楽である。
若者は反応が早い、
ジョーク下手のガンジー世代にはお手上げの彼らだ。
同窓会や同年代の人達に、
おなじきりくちで話しをしたらまるで会話になるまい。
傷口が広がるだけ?

ふるいバイクが好きでも、ふるい人は苦手、
「80%マジメです」 と名刺に刷り込んでたが
ホントは50%でしかないガンジーだもんね。
マジメな話しに茶々をいれたくなる性分、困ったもんだ。

楽しく人生を送るなら
マジメ一辺倒ではどうかな? と思う。
行為はマジメに、言葉はカジュアルに、で、どうだろう?
英会話教室での「呼び捨て」も最初は驚いたが、
今じゃ当たり前に聞いてる。
対手には常に you でOK、
姓で呼ぶ日本人の習慣も 
「個」を主張するこれからの時代には
検討すべき事かもしれないぞ。
あの個(子)に、この個(子)、この子は誰の子?

小学低学年の生徒が、TVのインタビューで、
姓だけで答えていたのを見て、
この辺から直さなきゃ
国際化、IT時代に乗り遅れるんじゃないかと思えた。
姓を言ったら名前も言わなきゃね。 
殿様じゃないんだから。 親が、おやおや?なんだ。
子どもは親を見習う、
それが生きていく、すべ、だと信じてるから。
天皇なんか名前だけだぞ。

育児なんて大上段に構えないようにしょう。
すべてを子どもは見てる。(夜も? どきっ!)
美長女どの、源に気がねするな。
彼はまだ進化中の動物なんだ。
育児ではなく調教と心得よう、
生きてくために体でおぼえることも必要。
近所の人が ”ぎっ、虐待だ!” なんて言うかもね。
大事なのはお前と正嗣君の生活、それを最優先しょう。

それじゃね。


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いつも思うんだけれど、ほんとうにこの人は、
家族思いの父親的な性格なんだなぁと。
たまに、タスデ美さまに甘えようとして、
うまく通じなくて夫婦げんか、ってパターンらしい。

あちこち、似たようなこと起こっているんだろうね。

(つづく)

2001-01-27-SAT

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