ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

218.覚悟。

ガンジーさんが相手だと思うと、
こちらも、かなりほんとうのことを言える。
おためごかしの世辞や気休めは、見抜かれるから、
ほんとうのことを言うしかないのだ。

今回のような覚悟のある文章を読むと、
やはり正直言って、
背後に追いかけてくる影を感じているんだろうなぁと、
読みとらざるを得ない。
限りある時間、というのは、ぼくだって、若い読者だって、
ほんとうは同じはずなのだ。
ガンジーさんが特別に強いと思うのはやめよう。
しかし、自分のこころを、
こんなふうにクールに見つめる力は、
誰にも与えられたものではないように思う。

襟を正して読んだ『the親戚新聞』でした。

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「日本海から太平洋へ」

世の中が大きく変わる時、ヒーローが現われる。
時代の要請だ。
もう一つの意見は、
ヒーローが、時代を変えるために誕生する。
との説もある。

諸君はどっちの意見かな?
ガンジーは前者だと思う。 
最近の知事選がそうじゃないかな?
立候補した人物より、
世論がそれまでの人を除こうとしてるんだろう。
極端なはなし、誰でもいいんだ。 
変われば。 
消去法だね。
織田信長が偉かったんじゃない、
戦国時代に嫌気がさした人々の叫びが彼を誕生させたんだ。

会社の場合でも言えること、
トップが交代するのは、蛇の脱皮だね。
次ぎの社長がどんな手腕かやらせてみなくちゃわからん。
これまでの日本では株主が安定してたから
トップの器じゃなくてもお茶をにごせた。 

では、自分の身近で変化を求めるにはどうしたらいいか?
思いきって年賀状その他の付き合いをやめよう。
すまないが君たちとはこれまで...と
心で詫びて断絶しょう。
そのくらいの覚悟がいると思うね。 
大きな目的があるならば。

離婚だって厭わない決心、
目的のための、赤穂浪士の決意だ。
これ、あくまでガンジーの今の考えだよ。 
死ぬ覚悟でいるから。
そっくり人生を変えようって思ってるんだ。 
もう1度、短くはあるが
人生をやり直すにはそうしょう。 
と今年はすべての年賀状をやめた。
義理なんて何だ? 
貸し義理、借り義理、両方ともいらねぇ!

刹那主義への宗旨変えじゃないよ。新しい舞台に出たい!
幸い、義理など、そういう事に一所懸命なタスデ美がいる。
ガンジーをかばってくれる糸井さんのように、
彼女に、おまかせランチだ。  
ずるいね。

あと1週間か、1ヶ月か、
あるいは1年あるかわからんが、
楽しくわいわいやっていきたい。 
これまでの人生を後悔してるわけじゃないが、
蛇が脱皮をしたがってるんだ。 
時代が変わる、それに合わせてね。
旧友でも、おなじ考えのヤツがいればいずれ縒りが戻るさ。
 
朱に交わりたくない。 
ガンジー独自の色を作りたい。
その色と合う色の持ち主との交際だけにする、
自分勝手ここに極まる人生!
諸君が、将来、何かをやろうとすれば、決心したならば、
そのぐらいの覚悟で臨め! 
ってなことを生意気千万、傲慢100%で言っちゃった!

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ぼくが年賀状をやめて2年になる。
お中元も、お歳暮もやめた。
もらうものは返したりはしないけれど、
出すものは一切やめると決めて、何の不自由も不安もない。
そういうことのために使う時間も経費も、
「ほぼ日」に使いたかった、というのが本音だった。

いつも不義理をわびてばかりいるが、
無駄な時間を過ごすくらいなら、謝っているほうがいい。
無駄な時間は、自分の勝手に決めて、自分のために使う。
「つなげておくおつきあい」などしなくても、
つきあっている人々との縁が切れたわけでもないし、
こころに悔いることもなかった。
嫌なやつだと知らないところで言われているかもしれないが
それはそれでけっこうだと思っている。
ガンジーさんばかりじゃない。
ぼくも、今日が大事だし、自分の人生が大事だ。

そう気づいた時が、あったのだ。
(つづく)

2001-03-31-SAT

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