ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

241.特別あつかいの不幸。

もう、このところ、
毎日お読みの方々はお気づきでしょうが、
ガンジーさん絶好調って感じですよね。

『the親戚新聞』にも、いろんなテーマがあって、
猫からタスマニアンデビルから、バイクから、思い出から、
いろんな切り口があって、それぞれのテーマに
きっとファンがいるのだと思いますが。
ぼくは、生半可でない逆説に満ちた
今日みたいな社説を読むと、ほんとにうれしくなる。

バリア・フリーにするということが、
ある意味で『自由を奪う』ことにもなる。
こんな視点は、遠慮がちな評論家には言えないよなぁ。

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「社会からはみ出すな!」

賢い親は、子どもに勉強の楽しさを教える。
馬鹿な親は勉強しろ!とだけ言う。
愚かな親はいい学校へ入るために勉強しなさい、と言う。
そして金持ちの親は、
何もしなくていい、ただ人にだけは騙されるな!と言う。

4番目は 「お前の食っていけるだけの金はある、
だから議員になろうとか、事業欲を出すとか、
またはバクチなんかには手を出すな」 と
我が子には能力がないと決めてかかってるんだね。
「鷹がトビを生んじゃった」 なんて嘆きながら。
金持ちの、こういう家庭の子どもは
まるで座敷牢のような人生を送らねばならない。
 
親戚のお目付け役がいてね。
代表取締役が2人いる親戚株式会社だから。

成金氏の家庭では子どもに甘い。
厳しく躾けないから勉強にもついていけない。
そこで、日本の有名大学では無理、と
ハワイ大学なんかに入れる。 
今はそんなことないだろうが
少し前まではアメリカの大学、ということで
世間を欺くことが出来たんだ。
特に小企業の経営者に多い。

おなじく愚かな親は、
なまじ自分がちびっと成功したからっていい気になって
おなじ方法を2代目に強いる。
こういう親は子どもに四の五の言わせない
貫禄も備えている。 
だが時代が常に動いてることを忘れてしまってるので
やがておかしくなるんじゃないかな。 
成功した人はホームランの感触を忘れられず
おなじホームランを狙って自滅するんだね。 
ダイエーのように。そごうのように。

諸君の身近にもこういうお馬鹿さん経営者や
それに似た上司がいることだろう。
こういう人には犬のように尻尾を振っていれば
首はつながってるかもしれないが
退屈極まる人生になるぞ。 
夜、仲間と憂さを晴らすだけが楽しみなね。
それも今後はダメだろうな。
さらにリストラは激しくなるだろうから
こんなタイプの人間は時間の問題でクビだろう。
もしくは会社そのものが潰れる。

非情ないい様だが、
さらに「適者生存」の世の中になるだろうと思う。

お次は年寄りの話し。
最近の住宅会社はバリァ.フリ−とかいって、
段差のない家とかエレベーター付きの家を
売り出してるがこれも可笑しい。 
ガンジーは今、66歳だがそんな家考えてない。 
え?お前は間もなく死ぬだろうからそんな事が言えるんだ、
だと?
いえそんなこたぁござんせん。
前からそう思っていた事でやんす。
2階へ上がれなくなったり
風呂でつまずいて転んだりしたら、
それはそれで仕方ないと思うし
そのかわり気をつけるようになる。 
こういう家を建てる家庭は
歳をとったら外出するな、と言ってるようなもんだ。 

外には危険がいっぱいだもんね。
家族に看視されてる年寄りは
気の毒としか言いようがない。
プロスキーヤーの三浦雄一郎さんのオヤジさんは
95,6歳だがスキーをやってるというし、
沖縄でもおなじくらい元気な空手達人がいるそうだ。
(TVからの情報) 
そこまで出来なくとも
健康で過ごすことを自分で考えたい。 
バリア・フリ―なんかクソくらえっ!だ。

若くても年寄りでも
同じ21世紀の舞台で踊っている我々だ。
踊り方は違うけどね。
金を稼ぐビジネスの社会からは離れても
世間の仲間に入れてもらはなくては面白くない。
ムカシの男女別学のような社会じゃつまらねぇ。
姥捨て山でも退屈だよ。
みんな仲良く、混浴がいいよ。 
コスチュームは自由でさ。 

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そういえば、邱永漢さんも、
『老人社会がくるといっても、
病気で動けない老人ばかりを
イメージしてはいけない。
多くの元気な老人がどう生きやすく暮らせるか
という視点が欠けているように思う』
という発言をしていた。

「過剰な思いやり」は逆に「手抜き」にも通じるし、
ひとりの人間の自由を限定してしまう可能性がある。
今日の「あのくさこればい」と併せ読むと、
ますます、その意を強くします。

(つづく)

2001-04-23-MON

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