ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

242.名前、それは。

ガンジーさんには、本名がある。
もともと本名でメールをくれたのだが、
具体的な人物が特定できないように、
ご本人のつくった「癌爺」をカタカナにして、
ニックネームを、ぼくがつけてしまったのだった。

おかげで、いまでもインドの偉人の話かと
思いこんでいる人もいるらしいけれど、
それも、ま、しかたがない。

今日の『the親戚新聞』は、名前について、ですが、
これまた、そのまま素直に鵜呑みにしちゃぁいけないぜ。

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「オマエノナマエハジマエノナマエカ?」


名前って何でひとつしか使わないんだろう?
一般の人のことだけど。
芸能人のように芸名みたいなものが、
あってもいいと思わないかい?
ホステスさんは源氏名という別名で、
画家や文人、学者などの場合は雅号という
戸籍とは関係ない名前を仕事の場面で使ってる。

大方の日本人は、死ぬと
否応なしに戒名をつけられてしまうよね。
しかもその命名料が高いらしいのだ。
ま、死んだ後の事は本人にはどうでもいい事だけど、
くだらねぇ金を取られる子ども達が可哀想だよ。
それより生きてるうちに変えてみて、
いろいろ楽しんだらいい。
ゲンをかつぐ人なんか試みてみたらいいと思う。 

芸人で名前を変えたら売れるようになった、
という話をよく聞く。
普通の人でも変える人はいるけど
三つ四つと使い分けてはいない。
戸籍は変えられないから、二つは持ってるわけだ。 
それでも苗字までは変えてない。
苗字まで変えては、既知の人達がまごつくだろうからね。

パソコンにはハンドルネームと言うのがある事を知った。
これは面白い、
なにしろ自分で考えた名前だから気に入るはずだ。
「今日のダーリン」の壁紙みたいに
名前を季節ごとに使い分けたりして。
拝啓、お友達のみんな!
今日から私こと春雄は
恒例の夏ネーム「夏彦」に代わりました。
でもお中元の宛先だけは本名でお願いします。 
今夏は沖縄で思いっきり夏をエンジョイして参ります。
しかしお土産はありませんので悪しからず。 
敬具。

病院ではミスを防ぐ為にフルネームで呼んでいるが、
呼ばれた患者の方は
苗字だけで答えてるのがほとんど。 
こんなところにも医療ミスが発生しやすい
どじょうがいる。 いや土壌がある。 
医療ミスは治療を受ける患者側にも
責任があるかもしれないぞ。

日本人が苗字を呼び合うのは、
江戸時代の士農工商の差別が尾を引いてるんじゃないかな?
馬鹿にされまいとして、
俺んちは格式ある家なんだぞ、と言いたいんだ。
「葵の紋所はないけど『陰嚢』だってあるんだ。
巷では『ふぐり』とも言うがね」 
そして仲良しになると省略してしまうこともある。
渡辺さんは、ナベちゃんに、山本さんは、ヤーさんに、
おっとこれは困る。

今では大工は工務店から株式会社○○に、
商店はそれぞれカッコいい店名に、と背伸びする。
そしていつの間にかそれらしく
規模もふくらんでくることもあるから不思議だ。
2代目が社長になり、
社長、社長と呼ばれてるうちに
なんとか様になってくることもある。

ならば個人もそうしたらどうだろう。
証券マンならば業務用だけの名前として
名刺に「財務富雄」
ギャンブル好きには「森野石松」とかね。
そうだ! 
キャバレーで成功した人で「福富太郎」って御仁がいたね。 
それと、TVの福留さんは本名かな?
幸福が逃げないように掴まえてるんだね。
もしかしたらケチかも?

グローバルな世の中になってきたんだから
世界中の人が発音しやすい音よみの名前なんかもいいね。
カタカナ名だっていい、
ナショナリテーがどうの、とこだわることもないと思うよ。
「ジョン」とか「メリー」なんて名前はどうだい?
帰化した外人みたいに
わざわざ漢字を当てはめる事もあるまい。
ただこういう名前は2度続けて呼んではいけない。
“ジョーン、ジョンジョン!”
なんて呼んだらご近所の人は犬?と思ってしまうからね。

偽名,変名、これならサツも気がつくめぇ。

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ぼく自身のことで言えば、
ペンネームで仕事をしてこなかったことが、
ちょっとだけ失敗だったかなぁという気がしている。
おおぜいの人に、自分の名前が知られるとは、
思っていなかったので、そのまま本名でいたら、
自動的に本名が通り名と重なってしまった。

表札出したり、人前で名前を呼ばれたりするときに、
本名は「津田芳雄」とかでそれで呼ばれるようだったら、
どんなにか楽だったろう。
同じことをカグチヒナコさんも言ってました。

あ、オレ、糸丼重里という偽名もつくったんだっけ。

(つづく)

2001-04-24-TUE

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