ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

249.距離感。

人と人との間には、距離がある。
いくらないと言っても、あるものはある。
本人でないかぎり、どんなに親しくても他人ではある。
だから、他人とは「理解しあえない」とか
「つながりあえない」ということを言いたいのではない。

ルールが必要なのだろうなぁ、ということだ。
たがいを大事にするために、できるだけ自由にするために、
いちばんいいルールを探し続けるのが、
他人どうしである人間の、かなり大きな仕事だ。

人と人、いろんな場合の距離感を、
たがいに同じように感じられたら、いいよなぁ。

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「垣根を造ろう」

会社にも新入社員が入ってきたリして
周囲が変わってきたこの頃だね。
読者のみなさんも新しい環境で働き、
あるいは勉強が始まったことでしょう。
そこで生意気ガンジーは、
うんちく、をご披露しちゃうぞよ。

人との交際で気をつけねばならないことは、
たとえ夫婦間でも一定の垣根を設ける事じゃないかと思う。
隠し事と似てるけど内容は違う。 
ウソをつくのとも違う。 
余計な事をなまじ話して心配をかけるよりは 
「言わぬが花」という考えだ。
全部話してしまわないと気が済まないという人を
馬鹿正直と言う。
馬鹿正直とは、この垣根を隠し事、
つまり悪い事と解釈してるんだと思う。
違いますよ、ぜんぜん。 
駆け引きでもございません。
この垣根は相手を思いやってる心の表れなんです。

人の気持ちは変わるもの、永遠の愛なんてウソだ。 
それを防ぎ夫婦仲を保つ為には
深く心に秘めておく事も必要。
そうすれば飛び飛び永遠の愛が続くんじゃないかな?
 
大きく見れば永遠の愛に見える。 
顕微鏡で見れば途切れ途切れの針仕事だよ。 
結婚してムカシの恋人のことを洗いざらい吐き出して
自分はさっぱり、
「私は正直だもん!」と連れ合いとなった夫に 
「だからあなたも話して!」と迫り愛を要求する。 
これはいけません。
「それじゃ..」なんて打ち明けたら後でコロされるよ。

友達の場合でも他の友達、
たとえその話題の友達がいい人だとしても、
べた褒めはダメ。
先方だって、話してる当人だって
気持ちはいずれ変わるんだから。 
自分が困れば他人に対し態度が変わるのは
多くの人にとっては責めることの出来ない
悲しい事実なんだ。
偉い坊さんだって、立派な教育者だって
我が子に手をやいてる事が事件になってしまい
新聞にたまに出てるじゃないか。 
ムカシ、キャバレーのホステスに聞いたが、
校長センセや坊さんなど、固い職業とされてる人に
結構助平な御仁が多いとね。

下半身には人格は無い、と皮肉った言葉も
あながちウソではないんだね。
無理は長続きしないもんだよ。
聖人ぶってるとストレスに掴まってしまう。
ほどほどに助平で
軽口を叩いてれば深刻な不倫や浮気には発展しない。
この方法はガス抜きともいう。
そしてこれはガンジーの、
やせ我慢と負け惜しみの貴重な記録である。
それが出来ない人を巷ではむっつり助平、と呼んでるし、
女の場合は、かまとと、と言われる。
夫婦だって話していい事といけない事を
見極めなければならない。

軽い冗談でも、例えば飲み屋でもてたんだ、なんて事でも
我がタスデ美さまはすこぶるご機嫌が悪くなり
いつもよりその月は喧嘩の数が増加してしまうんだから。

やきもちを妬かれてるからって
愛されてるとは限らないんだ。
常に自分の方に目を向けてて欲しい、との
勝手極まる独占欲よ。 
ガンジーはタスデ美の奴隷ちゃんだからしょうがねぇな。
フクが羨ましいわい!

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ぼくは、ガンジーさんがタスデ美さんに
なんか文句をたれてるときの文章が、
わりと好きなんだよね。
なんだろ、この感じ?
距離感のズレを、いつまでも気にしてるってところが、
なんつーか、あきらめてないってことで・・・
うまく言えないけど、ま、そんなこってす。

(つづく)

2001-05-01-TUE

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