ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

250.ミーちゃんちに行った。

これはもう、そのままお読みください。
ぼくも、ずっとお付き合いしていましたが、
とにかく、両方の「たくさん生きてきた方々」の
エネルギッシュぶりには、圧倒されました。

ところで、今日、この連載『ガンジーさん』は、
第250回を迎えました。パチパチパチパチ。

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「豆炭とパソコンの原産地へ」

今迄眠っていた脳細胞に血が通いはじめた。
言うなれば山間の僻地に鉄道が敷かれたような感じの
きのうの「豆炭とパソコン」の原産地訪問だった。

ミーちゃん農場のお姉さんがたは、
ガンジーのこれまでの人生での経験をひっくり返し、
こねて、まるめて、ゴミ箱へポイっ!のような
ぶっ飛ぶものだったよ。
「ここは断じて日本ではない!」と
ホッぺをつねりたくなるお家の内部。
その豪華な食卓に ”噂の7人” が着席した。
ダーリンと、メリー木村、ミーちゃん、noricot、
カナイさん、イシノさん、そしてガンジー、の面々。
すぐさまレセプションがはじまった。 
うわぁ!こんなに歓迎されるとは!

彩りよく盛られた料理の数々は、
これらお姉さんがたとその艶やかさを競うように
ところ狭しと並べられている。 
ミーちゃんの若さは凄い! 
戸籍の年齢を疑ってしまう。
容姿だけではないのだ、その動きがシャープなんだ。
カナイさんの快活で、
人をして愉快極まりない精神状態に誘う笑い声は
ギネスものだ。
多くを語らないイシノさんの富士山のような存在感。
この人が居るか居ないかで
楽しさ度が決まってしまうだろう。 
貴重なダヴィンチのモナリザのような人だ。
noricot さんの着物姿がまた憎い! 
この人はガンジーとおなじ誕生日なので
我々二人は悦覧性ソーセージなんだ。
博物館に展示され幾星霜を経ておとずれた
運命の出会いである。

ダーリンも、メリーも、勿論ガンジーも、
しばし桃源郷をさまよう。
やがて様々な各自の想いをこめて乾杯。
カナイさんの目が何か言いたそう?
それを促すのはイシノさん、
でも口を開いたのは noricotさんだ。
なにしろ議長席に着いている。  

ガンジーは本名を名乗って幽霊ではないことを証明した。
メリーが思わず足元に目をやった。
ダーリンがやおらタバコに火をつけた。 
それから先は覚えてない、憶えきれるものではない。
話題は尽きず話のボールはあっちへ飛びこっちへ転がり
空中高く舞いあがり反転して急降下。
まったく息もつかせぬスピードで飛び交う。
新しい「名詞」が誰かから放り出されると大変だ。
バレーボールのようによってたかって奪い合う、
マゴマゴしてたガンジーは noricotに、
“スキを見せるなっ!”と気合をい入れられてしまった。
恐るべき頭脳の回転、凄まじい言語貯蔵量。

話のラリーは果てしなく続く。
食卓の料理は秒速で消えてゆく。
楽しい、嬉しい時間のたつのは早い。
再び席を隣りの家へ移し炬燵でくつろぎ、
ダーリンはしばしのまどろみ。 
優しい我々は声をひそめヒソヒソ。 
“ダーリンはね....じつはね..”

帰りはタクシーではなくnoricotさんが
高崎駅まで送ってくれた。 
渋滞で駅への到着が列車到着一分前、
横っちょに別れの挨拶をかわして
階段、エスカレーター、を昇りホームへ出たとたん、
新幹線が滑り込んできた。 
なんたる幸運、途中でもし信号一回、待たされたら
ずいぶん時間とお金が無駄になるところ。
メリー木村さんのホッとした顔が嬉しげにほころぶ。 
夢の竜宮城の一日だった。
何度でも出かけたい嬉しい人たちだった。 
糸井さん、有り難う。

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たしかに、ほんと、20秒くらい遅れていたら、
この新幹線には乗れなかったんだよねー。
帰り、ぼくは50分間ずっと眠っていたんだけれど、
ガンジーさんは、木村くんと話し続けていたみたいよ。
ほんとに、すごい。

(つづく)

2001-05-02-WED

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