ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

350.悔しい。

じれったさが、伝わってくる。
悔しさが、びりびり伝わってくる。

ちょっと風邪をひいたくらいでも、
だるいだの、やる気がしねぇだのと、
ブーブー文句をたれてるぼくだけど、
今回の『the親戚新聞』を読むと、
レベルがちがうんだよなぁと思う。

それでも、日々、これだけの熱い文章を
書き綴っている人の精神的なちからを、尊敬します。

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「えぇぃ!くそっ!」

病気になってくやしいと思うことはいっぱいあるけど
そのひとつが、いつもそれこそ四六時中
病気のことが頭からはなれないことだ。
不安感もそうだが痛み、苦しさ、
そして腹膜へ転移してるという(リンパと)
ガンジーの場合は
でっかいスイカを腹の中に丸ごといれてるような
重量感たっぷりのモーレツなだるさがあるので、
忘れようとしても忘れられない初恋の人なんだ。
その性質は天と地だけどさ。

健康な時なら、あれをして、これをこうしてルン♪、
などと仕事にせよ遊ぶことにせよ
いろんなことが思い浮ぶ。
でも病気中のいまは思考回路が寸断されていて
考えがまとまらないんだ。
絶望感というわけではないが
何しろこの幹線道路が使えないので回り道をする。
そのうちくたびれも手伝って
「あれ!ここは何処?
わたしは誰?なぁーんてこんがらがっちゃう。
...わからんのか、お前はユーレイじゃ...

ご同輩にせっせと病気のことをお勉強してる人も
いらっしゃるようだが
そんなこと知ってなにになるかってんだ。
何、医者になるって、そして自分で治す?
そうかセルフサービスだね。

何もかも手につかないという状態が続く。
これはやりきれない。
よく再発を恐れている人の話も聞くが
とりあえず痛みや吐き気などがなけりゃ
いいじゃねぇかと思う。
そんなことはガンジーのように
再発してから考えりゃいいことだ。
才気煥発な人は再発
するけどあなたなら大丈夫だべさ、へっへっへ。
ころばぬ先の杖とはちがう。
われわれは
もう転んじゃったんだから予防するんじゃない。
もうここに鎮座ましましていらっしゃるんだ。
誰が、呼ぼう!なんて言ったんだ?

せっかく転んだんだからゆっくりたち上がればいい。
マラソン競技じゃない、
ゴールへの到着時間なんか気にする事はないんだ。
地面にはいつくばって
みんなの足を下から見てるのも面白いんじゃないかな。
高校生のブルマー姿、
いちど下から拝見したいと願っていたんだもんね。
むっ、踏んずけられちゃった!

病気のことが知れると
親戚とか親しい友人たちの反応が見られる。
そこで彼らの
反応をみるのもまた楽しからずやってわけ。

つきなみな見舞いのセリフ、見舞い金とその出しかた、
どうせたいして入っちゃいないんだ、
ほんとは様子を見に来ただけなので出す物は惜しい、
そしておないどしぐらいの見舞い客は内心
「オレはこの通り元気だぜ」と誇示してるかにみえる。
でもこれってバーチャルガンジーだから書けることだね。
あいつオレのこと書いてる!っておこられずにすむ、
透明人間の快感だ。

脳細胞が何百億あろうと
そのほとんどが病気のことで占領されてる。
病気でなけりゃ可能不可能をふくめて
いろんなことが出来、プランをたてられるのにである。
こいつぁ口惜しいぜ。
人生三万日のうち何ヶ月も場合によっては何年も
それが続くとなるとガッカリするよ。
その分余計に生きてパンダだもんなぁ。
トントンって意味だよーん。

病気という石に押しつぶされてるんだから
まずこれをどかさにゃならん。
板垣退助さん自由を我に!
孫悟空は三蔵法師に助けられたが
ガンジーは自力でどかさなくっちゃ。
こつこつ石をけずってね。
でもそのための元気はほぼ日から毎日届いてるんで
心づよいかぎりです。

ガンジー

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「病気という石」を持ち運びながらの生活。
みんなそれぞれに、いろんな石を背負っているんだけど、
自分自身の中にある「石」は、重いよなぁ。

「ほぼ日」から元気をもらっていると言われますが、
ガンジーさんから元気をもらってる人が、
いっぱいいますからね!


(つづく)

2001-08-14-TUE

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