ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

358.今日から連載は二年目に。

去年の8月22日の日付が、
『ガンジーさん』の第一回にはありました。
そして、本日が、2001年の8月22日。

特別ににぎにぎしいお祝いはありませんが、
偶然、今日の『the親戚新聞』は、
まったくもって、
この連載の記念すべき一日にふさわしい、
静かで気持ちのこもった内容になっています。

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「めだたない働き者たち」


動物が生きてくうえで大切なのが、まず空気。
つぎが水、そして食物と、この順位は
かえることのできない必要緊急度だね。
ところが諸君、われわれは
これらを反対に考えていることが多いのではないか。
いつもまっさきにうかぶのが食物のこと。
そして喉もかわくから水、
ところが空気だけはほとんど忘れられている。
みずから動かなくてもいつでもそこにあるからだ。
ごく自然に呼吸してるけど一日だって呼吸はやすめない。
水やたべ物にはもっと余裕がある。

エヴェレストにでも登らぬかぎり
空気のありがたさはわからない。
生きるために一番といっていいほど大切なものなのに
忘れられてしまってる。
日本では水でもそうだ。
湯水の如く使う、などと言われるくらい
ありあまっているから人々は気にしない。
エヘン!このようにわれわれは
だいじなものほど粗末にしてはいないだろうか。
小さなことささいなことにもっと関心を向け
感心しちゃおうではないか。

毎日おもい体重をはこんでくれている足。
手とちがって目から遠い存在なので
顔のお手入れほど気をつかってくれないとなげいているよ。
爪をきれいに切ってあげようぜ。
指のあいだをよく洗ってあげようぜ。
水虫軍団をよせつけないためにもいたわってあげよう。
高価な衣服のわりに
足に合わない安物の靴なんか穿かせていないかい?
甲高、扁平、幅広と人によって足のかたちがちがう。
後天的な偏平足は履物が原因でもあるぞ!

病気になると身体の各部分に、
ご苦労さん、とお礼をいいたくなる。
できれば健康なうちから
この気持ちをもつことをおすすめする。
病気予防の第一条第一項だ。
失ってみてはじめて気がつくのは
これらささいなことが多いんじゃないだろうか。
小さい物を大事にしよう。
サイフを開けたら諭吉とおなじくらいに1円玉を扱おう。
ゴメンね、どうしてもお前と別れなけりゃ
ならないんだ、送別会もせずにすまないと思うよ。

日常の行いでもそう。
日々惰性のようにすすめている事が
じつは大切なんだね。
ある朝、もし突然の断水(水道管の破裂)になったら
その水のありがたさがわかる。
だから備蓄、節水なんていわない。
その大切さをつねひごろからもつべきだと思うんだ。
自由に動く手足、目、そして危険な物音をキャッチする耳、
これらはふだん当たり前のこととして
忘れられているが
じつはたいへんな役目をになってるんだ。

ガンジーは内臓のことなんかぜーんぜん気にしてなかった。
たまに胃が重くなったりするとか
周りの人から聞いて塩分のことなど、
ふぅーん、そうか、いやそんなことナイゾー!
なんて馬鹿にしてたんだ。
ところが、あったんだね、1.5メートルの大腸がさ。
今、それが15センチほど短くなっちまったぜ。
盲腸、結腸、直腸のうち盲腸部分なので
水戸のご隠居さんは無事でござらっしゃる。
でも大腸全体ではこれまでとちがって大忙しだろう。

見えないところでせっせと働いているものに
気を使ってやろうよ。
犬なんて番犬でしかない、と思っていても
彼のほうではどんなに遅い帰宅でも
ちゃんと尻尾をふって迎えてくれる。
犬だもん当たり前よ、なんて思わないでさ。
ネコだけをネコ可愛がりしてたんじゃイヌが可哀想だぜ。

タスマニアン、デビルよ、
お前にとってもっとも大切なのは
フクやパンダ、チロその他のネコどもより
ガンジーであることを知れ!
そして早急な構造改革をのぞむ。え、ダメ?...
こっ、小泉さーん!

ガンジー


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核になるテーマは、もしかして、
最後の数行にあったのかな?

さぁ、新しい四季を共に味わいはじめましょう。
読者の皆さまも、ガンジーさんへのメールをどうぞ。


(つづく)

2001-08-22-WED

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