ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

397.連載と反省。

ガンジーさんの連載も、この通しナンバーでわかる通り、
もう400回近くなった。
「ほぼ日」で、毎日連載のスタイルをとっているのは、
鳥越俊太郎さんと邱永漢さん、
そして、このわれらがガンジーさんだけである。
邱永漢さんは、ある程度、まとめて原稿を送ってくれる。
それを、1日分ずつ掲載しているわけだが、
まだ休載ということはない。
鳥越さんの場合は、なれてきてからは、
さまざまな事情で、上手に休載をして、
長距離を走るしくみをつくってきている。

ガンジーさんは、もともと『the親戚新聞』という、
数人の家族宛のメールマガジンを転載という形式だった。
だから、休むも休まないも、本人の意志しだい。
何日か分だけのストックがあるけれど、
基本的にほんの数日のタイムラグで、
毎日連載は続いている。

たまに、読者から、
「ほぼ日」が無理して書かせているのではないかと、
お叱りも来るけれど、そういうものではない。
ガンジーさんが、毎日書くことを目的にしている、
ということもあって、つらい時も、
書くことが思い当たらなくて苦しいときも、
原稿が送られてくるのだ。
「時にはお休みになったら」と提案することもあったし、
身体に障らないようにという思いはあるけれど、
最終的にはガンジーさんの自己判断と意志で決まる。
そのスタイルでいいと思うのだ。

現在のガンジーさんの毎日連載とは、
『毎日発信すること』自体が表現なのだ。
うまくいかなかろうが、間違おうが、
毎日書くことそのものが、表現だと思っている。
時には、ぼくの意見と大きくちがった意見の時には、
それをぶつけ合うこともあるけれど、
そうすることが、ぼくにはいちばん誠実だと思えるから
やっているだけだ。

ガンジーさん、どうぞ、お好きなように、
書き続けたり、休んだり、
これからも、自由に決めて自由に送信してくださいね。

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「しめっぽい話しだよ」

そうだ!これはたしかにおかしい。
ガンジーはいつも
人とおなじことをするのがきらいで通してきた。
それなのに先日の『新聞』で
結婚適齢期について
あまりに世間なみのことを書いてしまった。
しまった!イトイさんの指摘がなければさらに暴走し
ガンジーはガンジーでなくなってしまうところだった。

人とくらべる、そんなこと大嫌いなガンジーだったのに
なんたることサンタルチア
ではすまされない大事なことを忘れかけていた。
沖縄へいけずに不平をいってる
ビーチサンダルに気をとられて
ふつうのおじさんになってしまうところだった。
自分を見失うくらいみじめなことはない。
ふつう、世間なみ、常識、
そんなことおれとは関係ないぜ、
といって生きてきたのにこのざまだ。

あれを読んだワールドワイドの淑女のみなさん、
ゴメンなさい。
心にもないことを書いてしまいました。
独身でいようが晩婚であろうが
そんなことはちっとも重要なことではない。
人生の旬は人それぞれ、大きなお世話っ!と
ガンジーに石をぶっつけてください。
その石をかかえてつよいイシをもつよう努力します。

連載がながくなると
読者に迎合するか居丈高になるかなんだね。
そしてもし来年まで続いたとしても
そんなヤツいたっけ?と忘れられ見捨てられ
ほぼ日からすごすごと夜逃げをする結果に
なったことだろう。
ま、それは仕方ないとしても
60数年の輝かしいへそ曲がり人生にそむくことになる。

話題をかえようや。
どんな輪だい?
黒メガネのおっちゃんの輪ではない、
知恵の輪でもない、
内輪の話でもない、うちわも飽きてきて(秋)
いらなくなったし、わ、わ、わ、わ、
わっかんない北海道!(稚内)
いらぬ説明をしてしもうたわい。

こどものころ、大人たちが
タバコのけむりで輪をつくって楽しませてくれた。。
しゃぼんだまの比ではなかった。
ほっぺたを指でつついての連続わざ、
ドーナッツを連想してなまつばをのみこみながら
行方をみまもった。
飢えたこどもの頃の記憶は
50数年たってもわすれない、
日本は貧しい国だった。

そのころ兵隊さんがビスケットを食べてるところを
偶然みてしまった。
あれからだ大人を信用しなくなったのは。
口止めにひとかけらでもくれればよかったのにね。
戦争の悲惨さを次世代につたえようという動きがあるが
ここでも裏おもてがあることを知ってもらいたいね。
戦争に便乗してどれほどの人間達が
その欲望をみたしてきたことか。

若い純情が彼らに食われてしまったのだ。
知覧基地から飛び立った学徒兵たち、
ベトナム戦争で反戦運動を声だかにさけんだアメリカ、
豊かさのちがいだけだろうか?

ガンジー


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ぼくは、大人たちが
こどもの寝静まったのを見計らって、
冷やしたスイカを食べたのを知って、
「大人には、もうひとつの世界がある」ことを感じたっけ。



※『出前ガンジー』あるいは『ガンジー水戸黄門』の
企画について。
ガンジーさんの行脚先を募集しています。
詳しくは9月24日付けの『ガンジーさん』
ごらんくださいませ。

(つづく)

2001-09-30-SUN

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