ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

399.さびしい。

お、はじまったはじまった。
ガンジーさんのタスデ美さんへの、
「きゃんきゃん吠え」が、ひさびさに届きました。

タイトルに、わざわざ「秋だからさびしい」って、
こころの奥が表現されているので、
わるいとは思うけれど、笑っちゃいました。

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「秋だからさびしい」


40年近くもいっしょに漕いで来た小舟のなかで
いまさらケンカでもないだろうにとおもうけど、
タスデ美の言葉にはトゲがある。
たとえば、
女が長生きしなきゃ家はめちゃくちゃになる、とよくいう。
そりゃそうだけどさぁ、
口に出していうことじゃないだろうに、
家庭憲法に違反するぜ。

お前のいいかたはあまりにもストレートすぎるよ。
むずかしい夫婦の機微はさぁ変化球できてほしいな。
どこがヘンなの?
いやそんなにでかい目でにらむなって。
大きな目はむかしからだよ
そこがいいって結婚したんじゃないの?
またまたぁそれが一言おおいんだってば。

そりゃ家のことはお前まかせで
ゴミの収集日から保険、わずかばかりの預貯金、
不動産の権利書など
いっさいおれにはわかんないけど
だからといって女が後で男はお先にどうぞ!
ってな言い方はひでぇぜ。
そんなこといわれなくったって
おれのほうが6歳も上なんだし
女の寿命もながいしきまってることじゃん。

お前とはじめてあったころ、
なんていってた?
6つ違いはむつまじいんだって、と
友達に自慢してたじゃないか。
だいたいこのあたりまででこの先は彼女席をたっちゃう。
ばかばかしいそんな話ってところだろう。
女は強い、彼と共にいや加齢とともに
さらに強くなる。どうしてなんだろ?

たぶん亭主の甲斐性が左右するんじゃないかな。
むかしはそれでお妾さんをかかえても
世間は大目に見てくれてた。
今はねぇ、やさしくいうと社会状勢がかわってる。
ちぃっとばかしの稼ぎじゃ女はよろこばない。
ころびもしない。
男だけが純情のまま取り残される。
濡れ落ち葉、わしも族とさげすまれ行き場がない。
タスデ美のふるい友達がみんなで会食を楽しんだ時、
やぼな亭主がついてきたそうだ。
それまで会ったことないのにとみんないやがったそうだよ。

あわれというより無残な男の老後だ。
だからみんな現役にこだわる。
仕事がしたいんじゃない、
どこにも行くあてがないんとちゃうか?
だから趣味、といわれても
まじめで家族思いな人ほどそれがないんだなぁ。
定年後の男たちは孫のお守を押しつけられ
女たちはダンスに興じる。
まことにもって良き時代じゃのう。

箱根なんかへ行くと
リタイヤ夫婦らしき人たちの道行きをよく見かける。
仲好し夫婦ってのもいるんだなぁと思う。
自分の考えだけで世間をみちゃいけないとは思うけど
つい、ねぇ。
お出かけ人のガンジーと
元気活発な引きこもり人のタスデ美、
いずれもいっぱひとからげで夫婦でござーい!

でもさみしがってるわけじゃないぜ。
オートバイにのれなくなるのは年のせい。
ローラーブレードしかり。
これから毎日明るいビルへでかけて
せめて廊下を歩き、じゃない老化を
おくらせることにしょうかいな。  
トホホ、なんて書かないぜ。


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よく、男は甘えん坊だと言うけれど、
当たってると思いますねぇ。
それがイイとかワルイとか言うんじゃないけど、
甘えん坊なのは、男のほうが多いような気がします。

(つづく)


※『出前ガンジー』あるいは『ガンジー水戸黄門』の
企画について。
ガンジーさんの行脚先を募集しています。
詳しくは9月24日付けの『ガンジーさん』
ごらんくださいませ。

(つづく)

2001-10-02-TUE

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