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ほぼ日刊イトイ新聞

2024-09-26

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・さて、いろいろいろいろすべていったん忘れて、
 わたくしロス・アンジェルスに来てしまっています。
 羽田に向かうタクシーの中でまで原稿書いたからね、
 許してくだされ、このおいぼれを。
 夕方に出発して午前中に到着するという便だったので、
 機内で睡眠をとればもう理想的なスケジュールでしたが、
 ここで眠れなかったら、着いたら真昼なので大変なことで。
 しかし、眠いくらいなんだよ、我慢しろよ! 
 この「〜くらいなんだよ、我慢しろよ!」は、
 あの朝ドラ『あまちゃん』のなかの名セリフです。
 ‥なんてことは、いいんだ。

 そして、こっちに来てからの行動などについても、
 同行している超バイリンガル永田さんが
 あることないこと、持ち前のホラやらウソやら、
 大風呂敷をバッサバサ広げて書いてくれると思うので、
 ぼくは、「今日は特にありませんでした」とかね、
 勉強の苦手な小学生の日記みたいなことで済まそうと思う。

 飛行機のなかでは、本を読んでいたんですけどね、
 Kindleじゃなくて荷物になるけど紙の本。
 紙の本だと、いずれは前橋BOOK FESに送れるからね。
 先日ほぼ日の學校の収録でお会いした「雑草生態学」
 稻垣栄洋さんの『はずれ者が進化をつくる』という新書。
 タイトルだけ見て「あ、だいたいわかった」とかね、
 大人はすぐにわかったつもりになっちゃいそうだけど、
 そうじゃない、そんなもんじゃない。
 さまざまな生きもの観察したり考えたりすることで、
 世界観、歴史観、社会観、人間観、人生観、幸福感、
 もうね「観」のつくあらゆることについての視界が、
 明るくなって、気持ちよくなっていくのです。
 哲学書というのではないような気がします。
 だけど、「根本的な考えを巡らせる」という意味では、
 生物のことを書いていますが、哲学の本でもあります。
 「ナンバー1しか生き残れないのが生物」と聞くと、
 「え、オンリー1じゃダメなのかい!」と思うでしょ。
 どうすりゃいいんだと思うでしょ? 
 でも、読んでください、ほんとに勇気と希望が湧くから。
 親子で読んで、話し合うとかにすっごく向いてると思う。
 ぼくは飛行機の中からメールして娘夫婦に薦めましたよ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
花いろいろおのおの花の手柄かな 松尾芭蕉。ってことで。


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