キャベツをまるごと煮る。
〜キャベツ1玉で大満足じゃ!〜
あぢぢぢぢぢぢぢ……じゃのう。暑い暑い。
宇治金時に冷や麦、ところてんに水ようかんと
暑いときには冷たいものが食べたくなるのう。
が、こんな説をご存知かな?
「夏の食材はからだをひやし、
冬の食材はからだをあたためる」
つまり、夏にほてるからだをひやすには
冷たいものを食べる必要はなく、
旬のもの、季節のものを食していればよい、と。
旬の野菜を食べるとからだがじんわりよろこぶ気がするが
気だけの問題ではないのじゃろうな。
ちなみに、コーヒーは熱帯で収穫されるものだけに
淹れたてのアツアツでもからだはひえるそうじゃよ。
さて、今日はキャベツ1玉を、どう料理するか?
の、続きじゃ。
「キャベツ1玉を単品料理で使い切る」単品派が選んだ
調理法は、ほぼ全員が「煮る」であった。
しかし同じ「煮る」でも、
レシピはヴァラエティに富んでおるぞ!
まずはほんとうの「まるごと」じゃ。
●キャベツの芯をくり抜いてから、
キャベツを4等分にします。
切り目のところにベーコンを挟んで、
タコ糸で縛って元の形に再現します。
鍋にコンソメを湯に溶かしたものを用意します。
月桂樹の葉や、クローブ(あれば)なんかも
入れてしまいます。このコンソメスープに
キャベツをドボンと漬けて煮込みます。
火が通れば出来上がりです。
気分はドイツ人です。(Mika Ogawa)
出来上がりが「そのままキャベツの形になる」のじゃな!
友を呼んでふるまうと、きっと驚かれるじゃろうて。
レシピの補足じゃが、スープはひたひたでよいじゃろう。
火は最初強火、煮立ったら弱火で、
フタをしてコトコト、じゃな。
実はこのレシピ、同様のものが多数寄せられた。
すべてを紹介できんので、
よいアイデアをピックアップして並べさせていただこう。
●ウチは粗挽き黒胡椒を好きなだけ入れます。
多めがおいしい。(Rika)
●アイルランドには、地元の名物・伝統料理、
その名も「キャベツアンドベーコン」というのが
あります。キャベツは1枚ずつはがして、
ベーコンはぶつ切り、にんじんを入れて
ブイヨンで煮込みます。 (Yurie Kawata)
●芯を下にして上から6等分くらいに
切り込みを入れます。そのとき、底を残して、
割れないように切り込みます。
ベーコンがなければ豚肉でもOK。
汁はスープとしてパンと一緒に食べてもいいよ。
(鈴木勝巳)
●コンビーフを詰めて薄めのコンソメ味で煮込む。
コショウかマスタードで頂く。(宮ノ杜元樹)
自炊人たちよ、ありがとう!
同じ「煮る」でも、
牛乳を使ったものも寄せられておるな。
●大きいスープ鍋に芯を丁寧にくり抜いたキャベツを
2個丸ごと入れる。(一個でも)
水にスープストックを4個とかして
キャベツの半分までいれて火にかける。
中火、煮立ったらトロ火に。
ここへ牛乳を1リトルくらい入れて
ローリエの葉を2、3枚、蓋をして
1時間強煮込む。膜が出来るので灰汁と共に捨てる。
時々蓋をあけて焦げないか見る。
串でさして柔らかくなったら塩味で整え
胡椒、セージ、黒胡椒などで味を引き締める。
辛味好きは赤唐辛子を種取って2本ほど
(後で捨てる)。
食べるときは、大皿に取り出し4ッに切る。
銘々の皿に乗せたらパセリのみじん切りをちらし、
スープも少し注いでサワークリ−ム、
辛子(和)等を添え、ナイフとフォークで食べます。
必ず丸ごと煮る事、キャベツに充分火を入れる、
ほかほかと柔らかな火で・・・。
あればソーセージを最後のほうに入れても
(なくとも充分)。
大振りが御馳走にみえる素敵キャベツですよ〜。
充分味を含ませるには一晩置いて翌日
火にかけ切り分けるのですが
今は夏なので
調理の時間と火の強さに気配りしてください。
匂いをかいで混然とした甘味が出てはじめて
キャベツが生きてきますから・・・
(patra)
心があたたかくなるようなレシピじゃ……!
「ナイフとフォークで」という心意気よ!
いずれそのことも皆で考えたいと思っておったのじゃが、
テーブルセッティングというのは
じつは、だいじなことじゃからな。
続いては、 おお、めずらしい、魚の料理じゃな。
●下ごしらえに、キャベツの芯をくりぬき
ラップで包んでチン。
葉がしんなりすれば良い (2分位毎で様子を見ながら)。
生姜汁をまぶしておいた塩鮭の切り身
(安いのでじゅうぶん)とキャベツの葉を1枚ずつ、
アルミホイールの入れ物に交互に敷き詰める。
浅めの鍋に蒸す道具と水をはり、火にかけ蒸す。
注)汁気があるので鍋から取り出す時ちょっと大変かも
柔らかくできるんで実家のばあちゃんにも喜ばれました。
(下井 健吾)
魚も、肉と同じように使えるのだということを
下井殿は教えてくれた。
わしのカンじゃが、魚は面倒、と(ちょっと)思っとる
自炊人も多いと思う。
未自炊人にも、やや、敷居が高いかもしれん。
が、なーんてことはない、同じ食材じゃて、
ぜひつくってみてはいかがかのう?
にんにくを一緒にいれても、旨いぞ。ほくほくになって。
今日はこれにて。明日もキャベツの続きじゃよ!
といいながら、番外編じゃ。これは高度すぎるので
紹介するのをためらったのじゃが、
「プラハのザワークラウト」が寄せられた。
興味あるむきは、ぜひ挑戦を!
●こんにちは、プラハからです。
キャベツですね!
と思わず力が入ってしまいました。
なにしろ、ここに来た頃は、野菜といえば、じゃがいもと
真っ白のキャベツしかなかったので・・・
「ほぼ日」のイラストのキャベツは緑でしたけど、
チェコのキャベツは白くて、ずしりと重い。
キャベツはとりあえずザワークラウトもどきにしましょう。
日本は暑いときいてますので、ちょうどいいんです。
用意するのは蓋がしっかりできるガラス瓶。
それを煮沸消毒しておきます。
鍋で煮沸するときは、鍋に新聞紙を敷いて瓶を並べ、
水をはってから火にかけます。蓋も忘れずに入れること。
熱いうちにお湯からとりあげて乾燥させておきます。
キャベツは千切りにします。
キャベツ10kgに対して塩200g、
クミンシード50gをを目安に混ぜます。
(もまないこと)
2時間ほど置くと水がでてきます。
消毒した瓶に汁ごとキャベツを詰めます。
瓶の縁から2〜3cmのところまで、
ギュウギュウに詰めます。
しっかり蓋をして、暖かいところに放置します。
何日かすると発酵して、
瓶の隙間一杯にせりあがってきます。
更に放置すると、また下に下がっていきます。
こうなったら冷暗所に移して2〜4週間で食べ頃です。
もちろんそのまま半年以上保存できます。
・食べ方1=そのまま
ソーセージなどのつけあわせに。マスタードを添えて。
ホットドックの下敷きに。この場合もマスタードで。
・食べ方2=サラダ風に
少々甘めの甘酢を作って、キャベツを和える。
キャベツが塩辛いようだったら、さっと水洗いして
水気をよく絞ってから和えます。
・食べ方3=「すねげのクネードリキ(ニョッキ風)」
キャベツが「すねげ」に見えるという(?)
チェコのダンプリングのひとつです。
ベーコンを千切りにし、
水気を切ったキャベツと一緒に油で炒める。
ゆでじゃがいも3個、生のジャガイモ1個をすりおろす。
(皮はむく)
卵小1個、塩・胡椒、強力粉カップ1、
炒めたキャベツの半量を加えて生地を作る。
鍋にお湯を沸かし、塩を入れ、大きなスプーンを
水でぬらしながら生地をすくいとり、湯の中へおとしていく。
鍋の底にくっつかないように時々かきまぜながら
8〜10分ゆでる。
お湯からすくい上げて水気をきり、
残りの炒めたキャベツを油ごとかけて食べる。
カリカリに揚げた玉ネギをかけるともっとおいしいです。
(shino)
すねげ……!? チェコ人も、ふしぎじゃのう。
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