ほぼ日・デリバリー版。

第47号 ナゾ療法・その2。


こんにちは!

昨日からご紹介している、
デリバリー版発のコーナー「ナゾ療法」を、
今日も、たくさん、ご紹介してゆきますね。

ほんとに、いろんな療法が、あるんですよ‥‥。
参考にならないかもしれないのですが、
ミニネタを仕入れるような、
軽い気持ちで、ご覧くださいませっ!







・小さい頃、兄が和室で
 なにやらぶつぶつ言っているので
 何事かときいてみると、
 「おしっこしたくなった時、
  この部屋の真ん中に立って
  『あーぶらかたぶらぶらたかぶーら』
  と繰り返し唱えると、おしっこが止まる」
 ということでした。
 なぜおしっこを止める必要があるのか
 まったく理解できませんでした。
 やってみましたが
 私には効果がありませんでした。
 (し)



・高校の頃、保健体育の先生が
 マムシに咬まれた時の対処法を教えてくれました。
 「マムシに咬まれたって、
  慌てるこたぁーない。
  冷静にそのあたりの土を掘って、
  ミミズを数匹みつけるんだ!
  そしてそのミミズを口の中で噛みくだき、
  噛みくだいたミミズを、
  マムシにかまれたところにあてる。
  ただこれだけだ!
  あとはゆっくり病院にいけばいい」
 ・・・先生は、とても簡単だろみたいに、
 しかもうれしそうに教えてくれましたが、
 マムシに咬まれるより、自分の口の中で、
 今掘って捕まえたミミズ数匹を
 ミンチにする方が恐ろしい!!と思いました。
 (けめこ)



・父と祖母に、民間療法について聞いたんです。
 「風邪ひいたら、生ネギを首に巻くんだよね?」
 「(父)違う、焼きネギだ」
 「(祖母)いや、ネギを茹でて、ゆで汁は飲み、
  ネギは鼻に詰めると鼻づまりがよくなる」
 ・・・ぼくは、ネギをどうしたらイイんですか。
 (ま)



・むかし、祖父が健在だった頃、
 ちょっとした病気や怪我は
 祖父の家にあった古い糸とじの本に
 載っていた方法で治していました。
 活字なんか一文字もありません。
 イラストも全て筆で書かれていたので
 相当古くから祖父の家に
 伝わっているものだったのかもしれません。
 小学生の時、私の足の親指に魚の目ができました。
 「魚の目ができたときは、その上に米をひと粒置き、
  針で米にバッテンを書いて近くの川に流すと
  その米が腐る頃、魚の目も治る」
 というものがあり、例によって試しました。
 今思えば気休め以外の
 何ものでもなかったのかもしれませんが
 (だって米が腐るって相当時間がかかりますよね)
 治る前は毎日、母と家の前にある川を眺めながら
 「まだお米腐らないのかなー」と言っていました。
 ある日本当にそれで治って、スゴイスゴイ!と
 子供ながらに興奮したのを覚えています。
 (みやこ)



・あれはホントに自分が子供だった頃。
 しゃっくりが止まらず困っていた夜でした。
 医師である父が真面目な顔で、
 「鼻から水を飲むと止まる」
 と言うので、医者の言うことに間違いはあるまいと思い
 恐る恐る試してみると、あらビックリ、
 見事に止まったではありませんか!
 それから数年、しゃっくりのたび世話になった
 「鼻水療法」なんですが、
 先日、その話を父にしたところ、
 「そんなこと、言ったっけかぁ?」とのこと。
 「鼻の奥に刺激を与えると良いのだろうか」
 そんなことを真剣に考えていた日々は一体・・・
 (け)



・子どもの頃、どこかにぶつかって
 おデコに“たんこぶ”ができたとき、
 決まって母は自分のクチの中で
 溶かした砂糖を塗ってくれました。
 ちなみに母も、子どもの頃、
 祖母の口の中で溶かされた砂糖を
 「たんこぶ」に塗られて育ったそうです。
 この療法は、母に言わせると
 「砂糖を、その子の母親の唾液で溶かす」
 というところに意味があるらしいのですが、
 医学的にどういう効果があるのかは不明です。
 (オニガワラ)



・子供の頃、膝のあたりに出来たイボを、
 近所の国枝さんは、なにやら呪文とともに
 「こんにゃく」でこすって治してくれました。
 いま首のあたりに出来てるので
 あれを使えたらなあと思います。
 (ふく)



・ベルギー在住です。
 わたしはかつてドイツの職場で働いていました。
 仕事が終わってみんなで飲みに行く時・・・。
 たまたま朝から胃がシクシクしていたので
 「今日は飲まないよ」と言ったら、事務長が、
 「バカ言え!温めたビールを飲むのだ!」
 といって、冷えた瓶ビールを一生懸命両手で温めて
 「さあ飲め。薬だから」と一瓶全部飲まされました。
 確かに飲んだからって胃がもっと
 痛くはならなかったけど、効いたのかは不明。
 カーン様ネタを読みながら、ドイツの
 あの職場のことを懐かしく思い出したりもしてます。

 もう一つ、これは自分で小学生の時にみつけた療法。
 紙やカッターなどでシャッと、
 細いけど深いキズをつけちゃったら、
 即座にストーブや、冬じゃなければライターであぶります。
 キズより5倍ぐらい強い痛みがずーんと来ますが、
 二日で「キズの中からふさがって」治ります。
 絆創膏をすると、表面がひっついても
 すぐキズが開いちゃったりしますが、これなら心配なし。
 ・・・って何度も言ってるのに、周囲の人々は全員、
 「そんな野蛮な!」と言って試そうとしません。
 試してからものを言えよな、と思い続けて幾星霜。
 誰か試して同意してくれないかなあ。
 (ぼの)



・香港の知恵ってことで
 あたためたコーラが紹介されてましたが、
 僕が高校生の頃は、喫茶店のメニューに
 ふつうに、「ホットコーラ」ってありましたよ。
 新潟の寒い学校帰り、喫茶店で
 温かいあま〜いコーラを飲むのが楽しみでした。
 カミさんにこの話をしても気持ち悪がられるだけですが、
 当時一緒に喫茶店でたむろしていた、
 悪友の顔を思い浮かべ懐かしくなりメールいたしました。
 こんなメニューがあったのは新潟だけ?
 (ゆう)



・私の父は、しゃっくりが止まらなくなると
 よく喫茶店などに置いてある
 スティック状のお砂糖を、一気飲みして直します。
 私自身はこの療法、どうもノドに詰まるような気がして
 恐ろしくてためしたことはないのですが、
 目の前で平然と飲んでしまう父を見てビックリです。
 そんな私の父は、個人タクシーの運転手。
 夜、24時間営業の喫茶店に入ると
 必ずこのお砂糖スティックを5〜6本、
 失敬してきちゃうんだとか。
 「お客さん用に常備しておく必要があるからさ」
 と父は言うんですが、
 私が客なら、どんなに薦められても飲まないってば!
 砂糖の一気飲みなんて・・・。
 (ゆ)



・しゃっくりを止めるための方法として
 「豆腐の原料は?」と誰かに言ってもらい
 「大豆!」と答えると言っていた方がいましたが、
 僕は、そのあと更に、
 「かえるの色は?」「みどり!」
 というやり取りが必須と、セットで教えられました。
 この2つをトントンとテンポ良く、
 高速で答えないと効果がないらしいです・・・。
 (ジュン)



・むかし、手を熱湯でやけどした時のこと。
 出かけなければならなかったので、
 少し冷やした後、そのままにしておいたら、
 もう我慢できないくらい痛み出しました。
 祖母宅に着いて、祖母にそのワケを話すと、
 おもむろに油と塩を取りだし、私の患部に
 油をまんべんなく塗り、その上にほんとに
 たっぷりと塩をまぶし、さらに晒の上に塩を置き、
 それでで手をくるんでくれました。
 私の手はドラえもん状態でした・・・。
 しかし、はじめは塩のつぶつぶですら刺激になり
 痛かったのですが、1時間ほど経って、
 痛みがすっかりおさまったのです。
 痕も全く残らず、それきり痛むことはなく、
 祖母は塩が熱を取るんだと言っていました。
 油はなんでもいいみたいで、
 その時は普通のサラダ油でした。
 祖母は昨年亡くなって、大事な思い出の1つです。
 (Y)



・私が住んでいた南米のとある村では、
 ざっくりと切ってしまった切り傷には
 ゆで卵の、固い殻と白身の間にある
 うすーい膜(薄皮)を詰め込みます。
 血もすぐ止まるし、数日後に
 乾いた薄皮をゆっくり剥がすと綺麗に治ってます。
 深めの擦り傷には、ナマの牛肉のスライスを
 数分はっつけていました。サバイバル知識です!
 (gatita)



・「ものもらい」ができたら、
 破れ障子から手を出して、
 おむすびをもらえば治ると教わりました。
 「ものもらい」が癖になっていた私が、
 近所のおばちゃんが何処からともなく
 そのような治療法を聞いてきまして、
 施してもらったことを憶えています。
 実際、治ったかどうだかまでは
 わたしの幼い頃ゆえに忘れてしまいました。
 (と)



・我が家の母は、どこかから
 「虫刺されには塩が効く」と仕入れてきて、
 以来、毎年夏に蚊に刺されると、
 ものすごい力で塩を塗りこみます。はじめは
 「本当に効くの?」と小バカにしていたのですが、
 これがよーく効くのです。
 蚊だけではなく、訳のわからない虫でも、
 ぷっくりと赤く腫れた所にゴシゴシと擦りこむと、
 嘘のように「かゆみ」と「腫れ」が引きます。
 来年の夏に、ぜひ試してください!
 実家では、キャンプに行く時には
 「塩」は必須アイテムなんですよ。
 (yul.k)



・うちでは昔から風邪は病気とは考えられておらず、
 風邪をひいてどんなに高熱を出したとしても、
 病院に連れていってもらったことはありませんでした。
 (例外として、高校受験の前日に
  高熱を出したときは、熱を冷ますため病院に行き、
  点滴をしてもらいました。
  風邪で病院という初めての経験に
  わたしは当時、熱を出していること以上に
  ドキドキしたことを覚えています。)
 風邪を治すには寝るのが一番!
 と、ただひたすらに眠るというのが
 うちの風邪治療法でした。
 ただ、学校を休んでフーフーいいながら眠っていると、
 母が仕事帰りにアイスクリームを買ってきてくれて、
 それを布団の中で食べるのがとても楽しみでした。
 熱でボーっとしているときに食べる
 冷たくて甘いアイスクリームは、
 普段よりも何倍もおいしく感じられました。
 また、日中は仕事をしているので側に居てもらえなくても、
 そうやってアイスクリームを買ってきてくれるということは、
 私のことちゃんと心配してくれてるんだなぁと、
 母の愛情が感じられることによって、
 またいっそうおいしく感じられるんだろうなと思いました。

 しかし、友人等にこの話をすると、
 まず風邪をひいても病院に行かないことに驚かれます。
 母にこの話をすると、
 「医者に行っても結局薬飲んで寝てるのには
  変わりないんだから、行かなくても同じでしょ。
  それに、具合悪いのに外に連れ出したり、病院で
  他の具合の悪い人に接触させる方が余計に悪くなる」
 と豪語され、妙に納得してしまいました。
 (カスミ)



・私のダンナさんは、
 熱のある時に「何が食べたい?」と聞くと、
 必ず「満月ポン」と答えます。
 普段は一切そのお菓子は食べたがらないのに…。
 私はそのお菓子の存在を知らなかったので、
 初めてきいた時にはびっくりしました。
 満月ポンって、おいしいんですかねぇ……?
 (きえ)



・私が小学校の4年生の頃、
 熱を出して学校を休んで寝ていたところ、母が
 「ツバメの卵の殻は熱さましになるから」
 といって私の足の裏にそれを貼ったのでした。
 半信半疑ではありましたが、
 毒になることもなかろうと
 されるままになっていた私でしたが、
 いつしか足の裏に異変を感じとった頃には、
 時すでに遅く、足の裏の皮が
 1枚ぺろっとめくれてしまったのでした。
 ただの風邪だったので、2日も休めば完治したのに、
 結局それが原因で1週間ほど休んでしまいました。
 先生も心配なさって友達と一緒に
 家まで来てくださったり。
 当時は自分自身にとっては
 笑うに笑えない話でしたが、今では
 風邪をひいて寝込むたびに思い出す、
 ちょっとなつかしい思い出となりました。
 (みずえ)



・うちの母も民間療法が大好きで、いろいろ試しています。
 「ミミズの煎じた汁を飲むと解熱作用がある」
 と、どこからか聞きつけた母は、弟が高熱を出した時、
 畑からミミズを沢山取ってきて、
 せっせと泥を取り除いて煎じてました。
 私はその行為を横目で見ながら
 「高熱だけは出すまい……」と密かに誓ったものです。
 知らずに飲まされた弟は気の毒でした。
 一応熱は下がったようです。
 (るみねえ)



・持病の喘息で数十年苦しんでいます。
 昔、親戚の人達から、
 「ナメクジを砂糖にまぶして飲めば治る」
 と言われて、泣きながら
 「喘息で死んでもいい」と抵抗したことがあります。
 発作で苦しい時は、たまに、
 「あの時飲んでたら治ってたのかなぁ」
 とふと思うけれど、今でもその療法は無理です。
 (ば)



・小学生の頃、妹が
 便秘でたいへん苦しんでいたときのことです。父が
 「『へ〜になれ、クソになれ、竹の節になるな〜』
  と歌えば必ず出るんだ!!」と言いました。
 わたしは面白がって一緒に歌いながら、ついでに
 「順子(妹の名)のおならはぷっぷっぷ!!」
 と叫んだら妹がトイレで泣きだしたので、
 かわいそうに思い、さらに、
 「貴子(私の名)のおならはぺっぺっぺっ……」
 と付け足しました。不思議と快調になったそうです。
 (貴子)



・なぜかわからないのですが、
 しゃっくりがよく出るんです。
 で、子供の頃からしゃっくりを
 止める方法として実践しているのが、
 おばあちゃんから教えてもらったモノです。
 水を半分くらい入れたコップのふちにお箸を渡し、
 「しゃっくり左衛門、橋の下の水を飲む!」
 と唱えて、お箸の下から水を飲み干す、という……。
 鼻の下にお箸があたり、大変飲みにくいのですが
 しゃっくりは100%止まります。
 (YUKA)



・民間療法大好きな母がいるお蔭で、
 我が家ではナゾ療法が絶えませんでした。
 子どもが病気になると、母は魔女化します。
 のどが痛いとジャガイモのすりおろしを首筋にぺったりはりつけ、
 熱があるときには江戸っ子もびっくりのあつーい風呂に入れられ、
 頭が痛いというと額に豆腐をのっけられていました。
 ……ただでさえ苦しいのに、
 ナゾ療法のお蔭で余計に忙しかったのを思い出します。
 (やま)



・私は小さい時、冬になると
 足のしもやけが酷くて、ヒーヒー言ってました。
 そんな時は父が、お酢を温めて洗面器に入れて、
 「ここに足をつけな」と用意してくれるんです。
 最初の頃は、お酢が温まって臭いし、
 なんとなく口にするものに
 足をつけるってことに抵抗があるんですが、
 これが良く効くんです。
 最初はしもやけにしみて痛いんですが、
 一週間もすると、
 あんなに痒かったしもやけが治っちゃうんです。
 今ではしもやけにならなくなったんですが、
 冬になると思い出す・・・あのお酢の臭さ・・・。
 (ぷに)
 


・私が社会人になったばかりの頃、
 先輩がヤカンに触って火傷したとき、
 営業のオジサンが、
 「水で冷やす前に、『しょうゆ』をかけろ!」
 と言いました。すると、水ぶくれもなく、
 火傷の痕も残らないって言ってて、
 先輩は言われたとおりに醤油を火傷にたらしました。
 後日、営業のオジサンの言う通り、
 キレイに火傷は治ってました。
 自分も火傷したときに試してみましたが、
 本当に水ぶくれにもならずキレイに治りました。
 (もーちゃん)



・のどと気管支が大変弱く、
 幼稚園は半分ほどしか通えないほど
 ひどかった私をみかねて、
 母はいろいろな本を読んでは
 お灸やら乾布摩擦やらを試してくれました。
 そんな中、どうしてもつらかった療法、
 それは「カラシ湿布」……。
 大量の粉ガラシをお湯で溶き、
 ガーゼに包んで、背中と胸にあてて、
 サラシでぎゅうっと落ちないように体を包み込む、
 という過酷なもの。
 ツーンとくるカラシの匂いと、
 次第にヒリヒリ熱く痛んでくる胸と背中!!
 もうあまりのつらさに涙が。
 幼児の私には「カラシ地獄」でした。
 母は、「我慢しなさいよ?。咳が直るためだからね」と
 ぎゅうっと抱きしめていてくれました。
 不思議なことにそのカラシ療法が一番効いたらしく、
 その後そんなに頻繁に咳に苦しむことはなくなりました。
 今でも練りカラシの匂いを嗅ぐと、
 カラシ地獄の思い出がよみがえります。
 (レレレーヌ)



・我家ではムカデがでると
 ひいばぁちゃんが古い割り箸でヒョイと上手く捕まえ、
 菜種油の入ったネスカフェのビンに、
 そのままヒョイと掘り込みます。
 するとムカデはのたうちまわり
 毒を吐きながら死んでいきます。
 子どもの頃からやけどをすると、
 ひいばぁちゃんがムカデの入った
 ネスカフェのビンをもってあらわれ、
 その油をぬられました。
 ムカデがうじゃうじゃ入ったビンの油をぬられる度に、
 二度とやけどはしまいと思いました。
 よく効いたけど、精神的にも効いてたんですよね。

 それと、ひいばぁちゃんは
 ナスビの黒焼きで歯を磨いてました。
 火鉢でころころとナスビを転がしながら焼き、炭にします。
 それをすり鉢に入れ、ごりごりすります。
 灰の状態になったナスビの粉に
 塩を混ぜてビンに保存します。
 毎日それを指につけて歯を磨いてました。
 82歳で死ぬまで、入れ歯もなく
 自分の歯でものを食べていました。

 それから、ひいばぁちゃんは更に、
 お風呂でシャンプーなんかしたことはなく、
 朝晩、つげのすき櫛で髪をすき、
 週に一度、庭の椿の実からつくった油をぬって
 髪をすきお湯でしぼった
 手ぬぐいで拭くというだけでした。
 亡くなるまで美しい長い髪でした。

 疲れには焼き梅に番茶がおいしいです。
 よく効きます。切り傷には、
 アロエやヨモギの葉を張り付けると
 すぐに血がとまり治ります。
 ……なんか、思い出してたら次々と
 ひいばぁちゃんの教えが出てきました。
 (ま)



・私のおばあちゃんが、私がお腹が痛くて
 泣いているときに、おんぶしながら、
 「へ〜になれ〜、ばばにな〜れ、
  な〜ばたけのこえにしょ〜」
 と歌いながら、ゆすってくれて
 気分的に楽になったのを思い出しました。
 大人になった今も人前で歌っていたのですが、
 よくよく考えるとすごい内容だと思って、
 最近恥ずかしくて歌ってません。
 (としえ)



・そういえば地元(石川県小松市)
 に伝わる変な療法がありました!
 風邪で熱が出てどうしても下がらないって時に、
 解熱のためにネギを肛門に突っこむという
 かなり過激なものです。
 ネギの白い部分を5センチほど皮をむく感じで細くします。
 ちょっとヌルヌルした柔らかい部分が出てきたら、
 後は思い切って突っ込むのです!
 なんと不思議なことに寝る前に入れると、
 次の朝には熱が下がっているのでした。
 (r)



・私が赤ん坊だった頃、母は
 「良い髪の毛が生えるように」
 と私の頭をくりくりに剃りました。
 それから母は色黒だという理由で
 うぐいすのフンで私の顔を洗いました。
 そのうえ、夜泣きをするからと
 首の付け根の背骨の上にやいとを据えました。
 子供の頃、眼が痒いと訴えると
 塩を母自身の口に含んでぐちゃぐちゃに噛み、
 それをヘソの穴に塗りこみました。
 ……たしかに、どれも結果的には、成功しました。
 (y)



・おばあちゃんの不思議な薬を思い出しました。
 その不思議な薬というのが、
 猫が捕まえてきたモグラを、
 モモ缶のラベル剥がしたような缶に詰めて黒焼きにする、
 というものでした。
 そのマックロケになったモグラを、指で粉々にすり潰し、
 その粉を煎じて飲む、または頭にかける、というものでした。
 そうすると、頭が良くなるとか腹痛が治るとか言われてて、
 万能薬代わりにしてました。
 確かに、それをすると、腹痛は治ってましたね。
 頭がよいかどうかまでは定かではありません。
 今考えると、グロいとしか考えられないんですけど、
 それでも懸命に作ってた亡祖母の面影を思い出すと
 懐かしいとさえ感じるこの頃です。
 (くまがえる)



・私の家は信仰の根強い田舎にありまして
 なぞの療法には事欠きません。
 風邪をひいてごはんが食べられない時には
 蜂の巣を取ってきて、生きた蜂の子(いわゆるウジの状態)を
 おわんにいれて、スプーンですくって食べさせられました。
 「にょろ、プチ、とろり」
 の感触は一生消えません……。
 あと、療法ではありませんが
 馬フンを踏むと背が伸びるといわれていて
 馬フンを見つけた子供たちは争って
 馬フンの上で跳ねまわりました……。
 (ちょろ)



・中国人の方にとって、やけどの治療は
 とりあえず「歯磨き粉」という考えがあるようです。
 今まで海外に行って、何度か中華料理のレストランで
 やけどをしている私ですが、そのたびに
 必ず店の人は歯磨き粉を持ってきます。
 日本人的な考えだとタイガーバームって感じなのですが、
 「やけどには歯磨き粉だ!」といって譲りません。
 結局私のやけどは歯磨き粉では治らず、西洋医学に頼りました。
 (ちゃこ)
 


・子供の頃、蕁麻疹になるとアンモニアを身体に塗られました。
 しみるのなんのって、そのヒリヒリ度に
 狭い部屋をかけずりまわりながら、泣きわめいたもんです。
 で、効き目はと言いますと、全く効果なしでしたね。
 (こけこっこ)



・10ヶ月になる息子が伝い歩きをしていたら
 バランスを崩して、オデコを思い切り柱にゴツンっ。
 「あ〜、あざになるなぁ」と思いながら
 ぶつけた部分をナデナデしていたら、
 それを見ていた私の母が台所に走っていき、
 米びつから少量のお米を出してきました。
 「んん?何をするの?」と私。
 母はおもむろに生米を口に放り込み、
 ぐちゃぐちゃ噛んである程度までいったら
 それを吐き出し、唾液でグチャグチャの生米を
 息子のおでこにびちゃびちゃ貼り付けました。
 「こうするとアザにもならないし、痛みもすぐ退くんだわ」
 唖然とした私でしたが、本当にあざにもならず、
 痛いのもすぐに収まりました。
 母は長崎の出身なのですが、
 母の小さい頃はそうやって治していたとの事。
 また、捻挫には小麦粉にお酢と焼酎を混ぜて練り合わせたものを
 塗りたくって湿布の代わりにしていたそうです。
 私もちいさい頃にやって貰いましたが
 アルコールが蒸発していくのがスースーして、
 熱を持った足首がとても気持ちよかったのを覚えています。
 (みみ)



・めばちこ(ものもらい)の治し方について。
 母から教わったのですが、適当な紙に
 「めばちこ、売ります」
 と書いてよそさまの玄関にはりつけるというものです。
 そしたら、それを読んでしまった人に
 めばちこがうつるのです。
 近所づきあいが、てきめんに悪くなること
 間違いなしなので、まだ試した事はありません。
 もっぱら、つげの櫛で畳を引っ掻いて
 めばちこに当てて治す!これは効きます。
 (しんちゃん)



・母から聞いた話ですが、魚の骨がノドに刺さったときは
 その魚の頭を、骨が刺さった人の頭にのせると
 取れるのだそうです。
 祖母の教えだそうですが、これが不思議と効くのだとか。
 (Ta)



・くしゃみが出そうで出なくて気持ち悪いとき
 「お日様をカッと睨みつけ頭を左右にブンブン振る」
 というのが代々うちに伝わるやりかたです。
 頭を振るときのコツは口を半開きにするとよく出ます。
 たまに太陽を睨みつけただけで出る場合もあります。
 勝率は約8割ですが、本当に謎です。
 (ちさぞう)



・ミミズの解熱作用というのは本当です。
 薬局にゆくと地龍といって
 ミミズを干物にした物を売っていました。
 それを煎じて飲むと風邪後期の特に内臓に
 残っている熱は確実に下がります。
 しかし、煎じた土瓶の中は見てはいけません。
 ところで、二日酔いを治す方法として、
 大根おろしを絞った汁を鼻から流し込む
 というのがあります。
 私もかつて試したことがあるのですが、
 あまりの鼻の痛さに二日酔いの苦しみなど
 一気に飛んでしまいました。
 それからというもの、私は二日酔いにはなりません。
 大根おろし汁鼻から流入療法の苦しさが
 自制心を目覚めさせてくれたのです。
 (ちろ)



・民間療法それぞれユニークですね。
 みみずは漢方薬で地竜といいれっきとした熱さましです。
 今は飲みやすく顆粒になって、普通の顆粒の薬のように
 銀色のパックに入り漢方を扱う普通の薬局で売っています。
 子供たちが小さい時は風邪で熱があるとき飲ませました。
 ほんとに良く効きました。 
 (は)



・最近、イボ話題が多いですが、私も小学校の時に
 イボガエルに触ったら大きいイボができ、そのときは
 イチジクの茎からでる、白い液を塗るといいと聞き、
 それで、かなり小さくなくなりました。その後は、
 医者に行きましたが、ハトムギの錠剤を飲んで完治しました。
 前にもこの、ナゾ治療で、ハトムギが利いたよって話が
 ありましたが、本当に直りますので、お試しあれ。
 (じょん)



・イボには茄子のへたというのがありましたが
 私も同じようなものを子供の時に聞きました。
 ただし『盗んできた茄子』のへたなのです。
 盗んだものじゃないと効かないのかな?
 (うどまる)



・私の母もよくなぞの療法を試す人でした。
 近視の目には柿の若葉を食べるとよいと聞いてきたらしく
 たまたま庭に柿の木があったために、柿の若葉を
 天ぷらにして食べさせられました。
 これがたまらなく不味い。
 吐きそうになりながらも食べなきゃいけなかったのを覚えています。
 (みづき)



・モノがなくなって困った時には、
 「タチワカレ、イナバノサトノ、
  ミネ二オウル、マツトシキカバ、イマカエリコン」
 と言いながら探すと、不思議に無くなったモノが出て来ます。
 成功率は60%位ですけど・・・
 結構この「タチワカレ」のお世話になっております。
 (鯖虎)



・実家では今でもむかで油があります
 生きているむかでを油の中にいれてつくります
 それはむかでにさされた時に塗るのですが
 効果はてきめんです。痛みも消え、腫れません。
 母はむかでを見つけると割り箸でとらえ油の中に入れます。
 もう何十年もその中にむかでを入れ続けていて、
 何匹むかでが入っているのやら。
 むかでは溶けてだたの液体で真っ黒です。
 しかし、むかで油に
 いちばんお世話になっているのは母なんです。
 捕まえようとして、やられるから……。
 (あげは)



・ナゾ療法、いいですね。
 わが家にもとっておきのものがあるのですが、
 母から「誰にもゆうたらいけんよ」と言われて
 育ってきたので、黙っていました。でも、
 「個人的には、かけ声系の療法が、とても好きです」
 のお言葉に負けて、ついにお話をしてしまうことにします。
 めぼ(「ものもらい」の広島弁です)ができた時・・・
 実家の母は、まず、パジャマの裾を少しつまんで糸で結います。
 そのとんがったところで「めぼ」をつつくまねをしながら、
 「でりゃーつつくぞ、でりゃーつつくぞ、でりゃーつつくぞ」
 と3回唱えます。
 ひもでしばったところは、そのままにして一晩寝て起きたら、
 翌朝には、だいたいひっこんでいました。
 「めぼ」もつつかれちゃぁたまらん、と思うようです。
 (ひろみ)



・わたしが3歳のときの話です。
 母親が天ぷらを揚げていた時、わたしは
 突然その天ぷら鍋に手を入れたそうなんです。
 もちろん大やけどの状態のわたしを
 母は病院に連れていかず
 「火もどしの術」という術を使って
 やけどを治すことのできるおばあちゃんのところに
 連れて行きました。(近所では有名だったらしい)
 そのおばあちゃんは、暗い部屋に、ロウソクを灯して
 「なんとか!かんとか!」といいながら
 やけどしたわたしの手にやかんの水を
 かけていたことを覚えています。
 毎日、通って、今は傷あとも残っていません。
 この話をお友達にしても
 「うそちゃうー?」と信じてもらえません。
 じぶんでも、よく、治ったなあ……と思います。
 (まきぽん)



・うちのジイさんは
 イボを治すのは、自分以外の誰かに
 聞こえないように(でも声は出さなアカン)
 「い〜ぼぉ〜 はし〜 わたれぇ〜」と
 自分のイボを相手にうつしながら 3回言うらしい。
 この呪文の言い方は いわゆる 関西人が
 一から十まで数える時の感じです。
 ジイちゃん!! そんなもんで治るかい!!
 (あっこちゃん)



・母が中学生の頃に近所のおばさんに聞いたイボをとる方法。
 「ゴマを植えて、そのゴマのことは知らんぷりする」
 イボは知らないうちにとれていたそうです。
 ゴマの花も咲いたということです。
 (ももんが)



・私の実家にも
 『まむし酒』が常備してありました。
 実家は田舎なので家が無駄に広く、
 その家の一番奥の座敷の押入れの中に
 ブツはありました。
 祖母お手製の梅酒と並ぶ、
 白くうきあがったとぐろを巻くまむしの姿。
 私たち孫があまりに気味悪がるので
 その瓶にはしばらくして
 新聞紙が巻かれたのでした。

 祖母はなんにでも
 「まむし酒つけたんか?」と言い、
 火傷や虫刺されはあたりまえ、
 父の脱臼した肩にまでつけていました。
 という私自身長年愛用してきましたし、
 その効力を疑ったこともなかったので
 (ホントに効く!臭いけど)
 「ナゾ療法」でとりあげられているのを
 見たときは、正直、ちょっと驚きました。
 そうか、『まむし』は
 ナゾ療法だったんですね‥‥。
 (あずみ)



・18年前、娘がまだ10ヶ月ぐらいの時に、
 消して間もないストーブの
 薬缶を置くところに
 小さな手を置いてしまったのです。
 普段は少しでも近づこうとすると
 私達が「ダメよ」と言ったり、
 さわろうとする手を叩いたり
 して気をつけていたのですが、
 火を消した直後のことで
 私達も気が緩んでいたのか、
 「ジュッ」という音と当時に
 「ギャー」と泣く声にビックリして、
 すぐに水道の水で冷やしました。

 でも、アッという間に5本の指の腹や
 手のひらにポコポコと水泡ができて、
 子供を抱きながらオロオロするばかり‥‥。

 その時ちょうどいらしてた
 年配のお客さまが
 「練った朱肉を貼るといいよ」
 と言われたので、
 近所の銀行に走っていきました。

 実は私、その銀行に勤めていたので、
 当時職場で使っていたのが粘土状の朱肉で
 そこにはいっぱいあることを思い出し、
 受け付けの後輩に訳を話して
 一塊の朱肉をもらってきて、
 ガーゼに薄くのばして
 シップのようにして
 手に貼り付けてやりました。

 最初はすごい勢いで泣いていた娘も、
 ひんやりとして
 痛みがやわらんできたのか、
 いつのまにか泣き止んで
 落ち着いてきました。

 今までこんな治し方は聞いたことが
 なかったので、その方に聞くと
 「油があるからやけどにはいいと思って、
  自分だけそういう治し方をしていた」
 ということでした。

 私達は「ばい菌がないかしら?」とか
 「やっぱり医者に診てもらった方が」
 と考えたんですが、その方の
 「痕が残らないから心配しなくてもいいよ」
 の言葉を信じて
 毎日朱肉のシップを取り替えてやりました。
 するとしばらくして、
 水疱がつぶれて小さくなり、
 薄皮がめくれるようになったら
 アッという間に綺麗に治ってしまいました。
 今はまったく痕が残っていませんし、
 本人もまったく覚えていませんので、
 「赤ちゃんの頃、手にやけどしてね」
 って話してやるとビックリしてました。

 あれからやけどすることがなかったので、
 それっきりになってしまいましたし、
 今は朱肉もスタンプが主流なので、
 もう練った朱肉のシップを作れないと思うと
 とっても懐かしい思いがします。
 (匿名希望)






明日更新の「ナゾ療法・その3」につづきます。

デリバリー版への激励や感想などは、
メールの表題に「ほぼ日デリバリー版」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2002-12-04-WED

HOME
戻る