ほぼ日 |
こんにちは。 |
ついなび
・山本さん
(以下山本) |
こんにちは。 |
ほぼ日 |
さっそくですが、ツイッターって、
いったいなんなのでしょう?
ざっくりした質問で、申し訳ないのですが。 |
山本 |
ツイッターは、‥‥そうですね、
情報のインフラです。 |
ほぼ日 |
はい。 |
山本 |
わかりますか? |
ほぼ日 |
いえ、すみません。
つい「はい」と言ってしまいましたが、
インフラって、漠然としかわかりません。
調べてみますね‥‥(検索中)
公共の福祉のための施設とか、
上下水道とかの公共事業のことって
出てますけど‥‥。
あと、ブロードバンドが出てきた時、
インフラの整備がどうのこうのとか、
言うのを聞きましたね。 |
山本 |
そうですね、まずは公共の設備と
考えていただければいいです。
で、その仕様を公開しているので、
よその会社や個人に
ツイッターを使ったサービスを
自由に作ってもらってます。
公式ナビゲーターである
「ついなび」では
そのサービスなども紹介しています。
ツイッターの画面を使いやすくする
クライアントサービスとか、
アクセス数のランキングのサービスとか。 |
ほぼ日 |
え、
よその人が作ったサービスを紹介、ですか? |
山本 |
はい、あとやっぱり、
初心者の方のためにツイッターの基本的な
使いかたを書いたり。 |
ほぼ日 |
「Twitterの使い方を知る」の
ページには
ずいぶんお世話になりました。 |
山本 |
ツイッターの関連ニュースを載せたり
企画ページを作ったり。 |
ほぼ日 |
遊び場を作って、開放している感じですね。
これまであった、ミクシィやブログと、
どう違うんでしょうか? |
山本 |
メールアドレスを持っていて、
パソコンや携帯電話でネット環境が使えれば、
誰でも参加できます。
で、承認など必要なく、
好きな人をフォローすることができます。
文字数は1回140字以内と少ないです。
|
ほぼ日 |
気軽にはじめやすいんですよね。
ついなびさんのページを読んだり、
実際に自分がツイッターをやってみたりして、
ツイッターの楽しみ方って、
個人にとっては、3通りかなと思いました。
●知り合いとの会話を楽しむ
●有名人の発言を読む
●ニュースや情報を得る
で、これが、いろいろ混ざるというか。
知り合いとニュースを共有して
わいわい言っているところに
有名人が会話に入ってくる‥‥というのは、
極端ですけど。 |
山本 |
そうですね。でもほんとうに、
フラットな雰囲気からか、
著名な方でも気軽に
ツイートを返したりしているを
よく見かけますね。 |
ほぼ日 |
糸井も、みんなと会話するのが楽しいようです。
ただ、だれがだれやら、有名人も本人なのか、
わからなかったりしますよね。
あと、個人情報というか、
自分がだれなのか明かすのは怖い、
という声、聞こえてきます。 |
山本 |
もともとアメリカ生まれのサービスで、
アメリカではFacebookやMySpaceとか、
実名で自分の顔写真だして
ネット上でコミュニケーションするのが、
わりと普通ですから。 |
ほぼ日 |
うーん。
日本人には、
そのままはむずかしいかもですね。
誰が見ているかわからない場所で、
個人でなにか言ったりするのは。 |
山本 |
ツイッターはオープンなサービスなので、
検索で表示されます。
限られた人だけでなく、
だれにでも見られる状況にあることを
理解していただいて、
ご利用いただければ、と思います。 |
ほぼ日 |
限られた人しか見ない、と思って、
つい仕事の愚痴をこぼしたり
というのは‥‥。 |
山本 |
あ、ブロック機能で
見る人を制限できますよ。 |
ほぼ日 |
なるほどー。 |
山本 |
あと、世界で1億人以上も使っていると、
たしかに、本人なのか、なりすましなのかは、
問題になりますね。
ツイッターは世界的に
「認証済アカウント」というものを
設定していますが、数が少ないので、
日本ではついなびで本人確認をして
「ツイナビ公認アカウント」というものを
発行しています。 |
ほぼ日 |
有名人の方が、
名前を騙られないように。
たいへんですね。 |
山本 |
そこでおもしろいのは、
アカウント名に何を使おうと、
悪気がない限り自由ということです。
たとえば、そうですね、
日本に
「ORANGERANGE(オレンジレンジ)」
というグループがいますけど、
「@orangerange」というアカウントは、
知ってか知らずか、
中国の青年が使っています。 |
ほぼ日 |
あ、ほんとですね。 |
山本 |
でも、どちらが使うのが正しい、
なんていうことは誰にも判断できませんから。
一般人の豊田さんが
「TOYOTA」というアカウントを使うか、
世界のトヨタが「TOYOTA」を使うかは、
どちらもありうることです。
国ごとの区別もなく、
http://www.twitter.com/○○○の
○○○に入るアカウントは、
世界でひとつ。 |
ほぼ日 |
「ほぼ日」は、「1101complus」。
あのう、「ほぼ日」は個人ではなく、
集団でひとつのアカウントなんですけど、
いいんでしょうか。 |
山本 |
それを最初にはっきり言っておけば、
いいと思うんですよ。
たとえば、PUFFYさんは、
ユミさんもアミさんもスタッフも入った、
PUFFYチームでツイートしています。 |
ほぼ日 |
あ、似てますね。 |
山本 |
自分たちはこう使いますよ、
というルールをはっきりさせておけば、
よいのでは、と。 |
ほぼ日 |
ありがとうございます。
ちょっと心配だったんです。
えーと、「ほぼ日」でツイッターを
使っているうちに
フォローとツイートは、
なんとなくわかってきたんですけど、
ハッシュタグは、なんでしょうか? |
山本 |
ハッシュタグについては、
よく質問されますね。
認知度もまだ低いです。
テーマのある発言に、タグを付けて、
そのタグのついているものを、
引っぱってきて集めると、
フォローしていなくても、
おなじテーマについての発言集を
読めるってことなんですが。 |
ほぼ日 |
「ほぼ日」にこのまえ、
ミスターマリックさんがいらしたときに
#mrmaricというハッシュタグを使って、
生中継をしました。
そういう使いかたで、
基本的には発言の共有化と思っていて
いいのでしょうか。 |
山本 |
そうですね。
そのときのわいわい感を
楽しむのにいいですね。
よくある例で、
ロックフェスなどの広い会場のイベントでは、
ハッシュタグが有効に使われています。
ライブの感想や、トイレの空き情報が
飛び交ったり。 |
ほぼ日 |
あーそれは知りたいです。 |
山本 |
これも例えばですけど、
あるロックフェスに
#rock_fesとか#rockfestivalとか
ハッシュタグが複数存在したとします。
すると「ついなび」に、
どれが正式? とか
もう「ついなび」でどれかに決めてくれない?
といった質問や要望をいただくんですが、
ハッシュタグはユーザーが決めるものと
考えています。
もしくはそのイベントの主催者がきめるか、
あとは集団の総意というか、
自然発生的にというか。 |
ほぼ日 |
ほんとうに自由に遊んで欲しいんですねー。 |
山本 |
ツイッターのサービスコンセプトは、
「Whats happen?」を共有することなんです。 |
ほぼ日 |
わっつはぷん? |
山本 |
英語版のツイッターのサービスの、
ツイートを書き込みするところに
書いてある言葉です。
これ、もともと
「What are you doing?」だったんですよ。 |
ほぼ日 |
あなたいまなにしてる? |
山本 |
それが昨年、「Whats happen?」にかわった。
あなたや、あなたの周りで起こっている
なにかいい情報を共有しよう、
ということです。 |
ほぼ日 |
日本語版は、「いまどうしてる?」ですね。
これが前は? |
山本 |
「いまなにしてる?」でした。 |
ほぼ日 |
個人から、その個人をふくむ、周囲の状況へ。
でしょうか。はー。
ツイッターをはじめようかな、という方へ、
何かアドバイスはありますか? |
山本 |
はい、よく、
読みきれなくてやめてしまうとか、
自分の発言が読まれているのか気になって
もやっとしてしまう、と言われるんですが。 |
ほぼ日 |
そうですねー。
知り合い同士の会話の内容を
後から見て、何の話だったのか
わからなくてさみしくなったり。 |
山本 |
そうそう。
同時刻に見ていないと、
そういうことありますね。
基本的に、その時間も共有していないと、
短い言葉のやり取りですから、
わからないことがあると思います。
たくさんの人をフォローしていると、
自分のタイムライン、
専用ページですけど、たくさん表示されて、
すべて読むのはおっつかないですよ。
だから、読み飛ばす力や
読み飛ばされる力を
ちょっと持ってほしい。 |
ほぼ日 |
ほんとうに伝えたければ、
メールするとか? |
山本 |
ええ。
読み飛ばす力や読み飛ばされる力といっても、
無理しないことが肝心ですね。
ずっとツイッターを続けていると、
自然と取捨選択できるようになると思います。
その場を楽しんでもらいたいですね。 |
ほぼ日 |
そうですね。
「ほぼ日」あてにいただく質問も、
短い文字数ではお答えがいたらないので、
いつものメールアドレスに
メールしてくださいね、
という気持ちがあります。 |
山本 |
「エコシステム」ってご存知ですか? |
ほぼ日 |
いえ、わからないです。 |
山本 |
生態系で、異種間で影響しあいながら
場を広げていったり、
環境を整備していくことなんですが、
ツイッターを使ったサービスが増えたり、
便利な使い方が発見されたりして、
より生活を楽しんでくれるといいなと
思っています。
リツイート(RT)も、もともとツイッターに
用意されていた使い方じゃなくて、
ユーザーの中から生まれた
利用法なんですよ。 |
ほぼ日 |
そうなんですか!
リツイートって、ほかの人の発言を
転送と言うか、
再配布する使い方ですよね。 |
山本 |
QT、Quete(引用) Tweetというのも
あります。
リツイートするときに、
自分の意見もあわせて
ツイートすることです。
これも、ユーザーの考えた方法です。 |
ほぼ日 |
子供たちが遊びのルールに、
自分たちなりの工夫を加えていたり、
ローカルルールを作ったりするのと
似てますね。 |
山本 |
最初に戻ると、
ツイッターが提供しているのは、
インフラだけなんです。
楽しく利用しながら、
自分なりの付き合い方を
見つけてもらえると、いいですね。 |
ほぼ日 |
なんだか楽しくなってきました〜。
今日はありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。 |
山本 |
はい、よろしくお願いします。
|