それにしても、ミルク‥‥、です。
日本人にしてみれば、なんでそんなに大げさに‥‥、
って思ってしまう。
でもアメリカ人はミルクが大好き。
それそのものが、甘くて、おいしい。
何かを混ぜるとそのおいしさがひきたちもする。
そのミルクにエスプレッソを混ぜて飲む。
アメリカの人にとっては、
「とても香ばしい、一風変わったミルク」
のように感じられたのでしょう。
しかもそこにバニラやアーモンド、
ヘーゼルナッツなどのシロップを混ぜて味わう。
もうそうなると、コーヒーじゃなく
「コーヒー風味のミルクドリンク」と呼んだ方が
いい飲み物になっちゃうんだけど、それが売れた。
スターバックスの今でも最大のヒット商品のひとつが
「フラペチーノ」。
氷とミルク、エスプレッソにシロップで
ジャジャっと作るあの飲み物は、
コーヒーフレーバーのミルクシェイクと言えなくもなく、
ミルクシェイクはアメリカ人が
「子供の気持ちに戻れる飲み物」。
ワザワザだって飲みに行きたくなる飲み物で、
それを彼らは売り物にした。
人気が出ないはずがなかったワケです。
コーヒーを売るのじゃなくて、
ミルクを売るという発想の転換こそ、
シアトルスタイルのコーヒーが
アメリカの人に受け入れられた理由のひとつです。
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