2006年05
夏野菜をプランターかコンテナ、
一斗缶で育ててみようと思っています。
土に川砂を使おうと思っていますが(近所の川で取ってきます)、
乾き過ぎが心配です。大丈夫でしょうか?
乾き過ぎ用の手当てなどありますか?

また、川砂は焼いた方がよいですか?
川砂の量は、25リットル/株でいいですか?
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諏訪さん 「自然の川の砂を使ってみる」
という発想は楽しいですね。
ただ、実際にどんな成分が入っているのか、
その場所、場所によって
かなりの違いがあると思います。
水田や田畑の近くの小川では、
流れ出した肥料で
富栄養化している時もあります。
そこでおっしゃるように、
理想的には焼いたり、
一度、天日干しした方が、
細菌もなくなるので良いかと思いますが、
実際に採集される川砂が綺麗であれば、
必ずしもその必要はないかもしれません。

また永田先生が推奨する「日向土」は、
「土」といっても実際には、
火山岩の細か砕かれたもので、
いわば、軽石の小粒です。
当然、
これも砂のように水はけがいいのですが、
ポイントは、全体としては、
さらっと液体肥料が流れ落ちる代わりに、
日向土は、一粒一粒の中に
実は小さな穴があいていて
これが液肥を
しばらく保持する働きを持っているのです。
一般的に野菜栽培には
「水はけが良いけど、水もちも良い土」が
理想ですが、
まさに、こうした構造のことです。
農業が専門の方なので、
私などが話すまでもありませんが、
普通の畑では、
「団粒構造の土」が求められますよね。
これも小さな土の粒が集まって、
その中に水を保持する構造をもったものです。
私は川砂を試したことがないので、
確かなことは言えませんが
そういう観点からすると、
純粋な砂だけ100%では、
保水力があまりにもなさ過ぎる気もします。
もし、乾きすぎるようでしたら、
少し赤玉土を足すなどの
工夫をされてはいかがでしょうか。
表面にくん炭や敷き藁などで
マルチングしてあげるのも良いでしょう。

砂の量は何を植えるかにもよりますが
日向土などでは、
トマトやピーマンなどの
大きな株になるものでも
一株に25リットルあれば十分ですので、
同様でよいと思います。
キャベツやコマツナなどは、
もっと沢山植えられると思います。

雨が降った日に、土の表面が湿っていたら、
水をあげなくても良いのでしょうか?
鉢皿は使った方が良いですか?
また、雨が降った日に、土の表面が湿っていたら、
水をあげなくても良いのでしょうか?
鉢皿は使った方が良いですか?
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諏訪さん 原則、液肥は一週間に一度で、
普通の水は、土が乾いたらあげる。
この乾いたら、というのは、
表面がというより、
「中の方まで乾く」
という意味です。
完全に中まで乾くと、
しなっとしてきますので、
その直前になったらあげるのが理想です。
特にこのタイミングで
液肥をあげると効きますよ!

わかりやすく実際の例をとると、
まだ今ごろの季節では、
毎日の必要はなく、天候にもよりますが、
2、3日に一度のイメージです。
梅雨があけて盛夏を迎えると、
一日でプランターの土もカラカラになるので、
たいてい毎日の水遣りが必用ですね。
ご存知かと思いますが、暑い時は、
必ず早朝か、夕方の涼しくなってから
水をあげてください。
暑い盛りにあげると、
植物が蒸れてしまい良くありません。

雨が降って湿っている時は、
もちろんあげません。
鉢皿の有無は、
それほど成長には問題ないので、
泥水が流れるのを防ぐとか、
そういった
美観上の必要に応じて使ってください。
それよりも真夏に、
コンクリートの床の上に
直接プランターをおくと
下からの反射熱で暑くなりすぎますので、
レンガやブロックなどの下駄をはかせて
高床にしてあげてください。

あとおまけ情報ですが、
サラダ菜やレタス類は、
気温があがってくると
苦味が増してきますので、
早めの収穫が良いかもしれません。
プチトマトは、芽かきを忘れずに!

 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN