吉本さんは、思想や文学にとどまらず、
刻々と変化する政治や社会、経済についても
考え続け、たくさんの発言をしてきました。
今回はそうした中から経済を
テーマにした講演を紹介します。

「景気がよくなった」と言われても、
それを実感できないのはなぜか。
情報産業が発達し、
社会はどう変化していくのか。
いくら働いても落ち着かず、
せわしないような気がしてしまうのは
どうしてなのか。

「露骨に言ってしまえば、
 経済学は支配の学です。
 けれども僕は支配者になる気は
 まったくありませんから、
 一般大衆の立場から経済を見たら
 どういうことになるのかが
 とても重要だと思います」

単なるお金の計算や、
為政者の立場から見た経済政策ではなく、
自分の素直な気持ちと結びついたところで
経済のことをどう考えていったらいいのかを
教えてくれるような内容です。

歴史に名を残した経済学者たちもまた、
「歌」を詠むように、「物語」を語るように、
経済の根源を考えていたことを
説き明かしていく講演もあります。

身近な日常の仕事や暮らしを思いながら、
お聞きください。