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時間
163分
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音質
「いま、性と労働を問う」
のシンポジウムでの講演。
山本哲士氏の講演を受けはじまる。
講演後には吉本隆明、
山本哲士氏、河野信子氏による
パネルディスカッションを収録。
テープチェンジのため音が欠ける。
音質はあまりよくない。 -
講演日時:1983年2月12日
主催:フォーラム・人類の希望/新評論
場所:四谷公会堂
収載書誌:弓立社『超西欧的まで』(1987年)
講
演
よ
り
19世紀以降、資本主義社会の興隆期に入ってから、
なぜ男女の特性が生産労働過程で無視できると
考えられたのでしょうか。
マルクスの考え方は、労働時間の問題が重要なので、
どういう生産物をつくったか、
どういう質の労働を加えたかという差異は、
あったとしても大したことではないというものです。
イリイチの考え方からいうと、
こんな状態を許しておいたからこそ、
男女の賃金格差は拡がり、
女性は影の仕事に追い込まれるという事態が
生じてしまったことになります。
資本主義の一種の停滞成長期である現在、
どうして改めて生産労働過程における性という問題が
とりあげられなければならないのか──それが
イバン・イリイチという思想家の
根本的な問題意識だと思います。