今年の「
亥年の新茶」は、
「宮崎」「鹿児島」の2種類です。
この2つのお茶について、
乗組員に飲んでもらおうと
社内で試飲会をひらきました。
そのようすをお届けします。
参加するのは、入社して日の浅い
フレッシュな乗組員、
入社順につばさ、ゴトウ、もり、こっしー。
進行役はにほん茶チームのふじたです。
<参加メンバー>
販売物流チーム所属。
いつもにこにこ、
おっとり系男子。
カスタマーリレーションズチーム所属。
前職の大手コーヒーチェーンでは
鋭い味覚を活かし「官能試験官」の
経験も。
TOBICHI勤務。和太鼓が趣味。
元フットサルチームの
キャプテン。
手帳チーム所属。
元アパレル勤務。
365日着ている服がちがう。
- (※社内の和室に集まる)
- ちょっと緊張しますね。
- ここ入ったの、はじめて。
なんかコントみたいですね、
和室でこのシチュエーション。
- セット感がありますね。
- ――
- (お茶を出しながら)
そうか、入社して日が浅いみなさんは、
あまり和室に入ったことがないんですね。
- わ、すでにいい香りー。
- いいっすね、本格的で。
- ――
- さて、みなさん、
ようこそいらっしゃいました。
今日はまもなく発売する「亥年の新茶」の、
それぞれ産地の名前をつけた、
「宮崎」「鹿児島」という
2種類のお茶をご用意しました。
- よろしくおねがいしまーす。
- ――
- お茶請けには翠江堂さんの
いちご大福をご用意しましたよ。
どうぞお召し上がりください。
- わーい!
いただきまーす。
(お茶を飲む)
- ああ‥‥。
- ほっとする。
- おいしい。
「宮崎」は‥‥酸味がきゅっと際立っていますね。
「鹿児島」のほうは、飲みやすいかんじ。
- ――
- いきなり本格的なコメントが!
- ゴトウさんは、前職で
大手コーヒーチェーンに
いらっしゃったんですよね。
- そうなんです。12年いました。
- ――
- ゴトウさんとは席が隣なんですけど、
いつもコーヒーをいれて飲んでいますよね。
今日は、この場に誘っちゃいましたけど、
大丈夫ですか。
お茶もお好きですか?
- お茶、好きですよ。
家で夕食後に飲むのはお茶って決めてます。
- ――
- もりさんは?
- 私は毎朝、お茶を飲む習慣があって、
急須でいれて飲んでます。
前は夜も緑茶だったんですけど、
ほうじ茶にはカフェインが少なくてリラックスできると
『大家さんと僕』に書いてあったので、
それ以来、夜はほうじ茶を飲んでます。
- 自分でいれるんですか?
- そうです。実家なので、
家族のぶんも一緒にいれます。
- ――
- すごい。片桐はいりさんと同じ、
家族のなかのお茶係って感じで、いいですね。
- ただ習慣になってるだけで。
自己流で適当なんですけど、
ゆっくり丁寧にいれると、
おいしくなるんじゃないかなって思ってます。
- すごーーい。
- ――
- つばさくんは、お茶、好きですか?
- 大好きです。
実はぼくの母の実家は、
静岡のお茶農家なんです。
だから昔からたくさん飲んでいて、
昨日も祖母からお茶が届いたばっかりで‥‥。
- 一同
- えーーーーー!
- ――
- 知らなかった。
サラブレッドだったんですね‥‥。
- いや、ぼくも自分でお茶いれてるみたいな
空気感だしてますけど、
いきなり、THE本場の人、
みたいになってますけど、
ちがうんです。
ただ母親がいれてくれてるだけなんで。
- 大丈夫、みんなそこまで思ってない(笑)。
- 一同
- (笑)
- でもお茶は好きなので、
この会をたのしみにしてました。
この「鹿児島」のお茶は、
いつも飲んでいるお茶の味に近くて、落ち着けます。
- ――
- なんだろう‥‥
急に発言に説得力を感じます。
- ‥‥ここ、サラブレッドばかりじゃないですか。
ぼくだけじゃないですか、
お茶にまつわるものが何もないの。
- ――
- でも、こっしーもお茶よく飲んでますよね。
机の上に常に緑茶があるの、知ってますよ。
- ペットボトルですけどね。
でも、お茶、好きです。
実家に帰って、急須でお茶がでると、
ああ帰ってきたなあって思いますよ。
ぼくも急須持ってますけど、
自分じゃいれないんですよね‥‥。
家では、水出しパックの麦茶を飲んでます。
- ――
- あ、でも、水出し茶、
ちゃんとつくってるんですね。
それすらも面倒という方もいますよ。
そんなこっしーには、7月発売の
「水でだします」を飲んでほしいです。
新茶の水出し茶で、水の入った容器に
ポトンと落とすだけで簡単です。
- 水出し茶もあるんですね。
時間はどれくらいで出るの?
- ――
- 500mlの水なら約30分です。
- へえー。やってみます。
- (いちご大福を食べながら)
あ、このいちご大福には「宮崎」があう。
互いの酸味と酸味がかけあわさって
広がる感じ。
- 一同
- おおー。
- 似た風味をかけあわせることを
フードペアリングというんですけど、
食べ物の風味があってないと、
そのペアはだめなんです。
‥‥なんて、前職のときの知識を
お茶にもあてはめてみました。
- ――
- さすがです。
- おいしい。
おせんべいには、どっちのお茶もあいます(笑)。
- ――
- (笑)
よかったです。
ところでみなさん、あえて、聞きます。
「宮崎」と「鹿児島」どちらが好みでした?
- 「宮崎」!
- うーん‥‥「鹿児島」かな。
- 「鹿児島」です。
- ぼくも「鹿児島」。
まろやかで、いつも飲んでいる感じに近かったです。
- ――
- おお! 3人が。
- ぼく、なんでも少数派になりがちです‥‥。
- ――
- でも今回、「つきまさ」さんの工場から
たくさんの試飲用のお茶が届いたんですけど、
そのなかで仕入れ担当の方が、
「いちおしです!」とおっしゃったのが、
この「宮崎」のお茶なんですよ。
- こっしー、わかってらっしゃる!
- やったぁ(笑)。
ふたつを飲み比べて、
ぼくは「宮崎」のほうが飲みやすくて、
すーっと入る感じでした。
- ――
- 仕入れ担当の方は
「鹿児島は女性らしい味、宮崎は
きりっとして男っぽい味」と
表現していました。
もちろん、どちらもおすすめなので、
飲み比べをたのしんでほしいです。
- 後から振り返ってこういう味だったな、と
思えるのは「宮崎」だと思います。
特徴があって記憶に残る味。
「鹿児島」は、なんだか安心できる味。
今まで飲んできたお茶、という感じです。
- 私も、どっちもおいしいから迷いました。
「鹿児島」のほうが、
より渋みと深みがある感じで、
それがよかったかもしれません。
- ――
- 渋み。そうなんです。
つきまささんは、お茶本来が持つ
良質な苦渋みを大事にした
お茶づくりをしていまして、
それもまさに特徴なんです。
ところで、これからだんだん暑くなってきますよね。
暑い日に飲むお茶って、どう思います?
みんな冷たいもののほうがいいのかな。
- あ、ぼくは、むしろ
暑い日に熱いお茶飲むほうがいいです。
- さすがにね、外から帰ってきて
汗をだらだらかいてるときだけは
熱いの出てくるとあれだけど、
でも、やっぱりお茶、ほっとしますよね。
- ――
- あ、そう言っていただけてよかったです。
- そうだ、私、ふだんの夕食後に、
余力があるときは急須でいれてますけど、
疲れているときは、
「スティック」を使ってますよ。
- ――
- え! それは、
(ほぼ日のにほん茶の)
「あたり茶スティック」ですか?
- そうです、そうです。
前は夫婦で1人1包ずついれてたんですけど、
最近は1包をふたりで分けて飲んでます。
片付けなくていいから便利で。
前職でもスティックタイプの
コーヒーを出していて、
けっこう風味がよいので気に入ってたんですけど、
「ええ、お茶版もあるんじゃん!」って思って。
- ――
- わあ、うれしいです。
ほかのみなさんは
「あたり茶」を知ってますか?
- ‥‥いいえ。
- ――
- あたり茶というのは、
ほぼ日のにほん茶から出ている粉末茶なんです。
よかったら飲んでみてください。
というか、今、いれてみましょうか。
(あたり茶を用意する)
- へ~~。
こういうものがあるんですね。
- ――
- やってみます?
(渡す)
- 粉は、どれくらいいれますか?
- ――
- 1杯につき、添付のスプーンに
すりきり1杯くらいです。
でも、お好みで。
- はい!
あ、簡単。
お湯をいれて混ぜるだけ‥‥。
- 混ぜるだけでいいんですね。
- ――
- そうそう。
でも完全には溶けないんです。
飲み終わったら底に粉が残るので、
そこにまたお湯を足して
飲んでいただいてもいいです。
- (あたり茶を飲んで)
あ‥‥すごくおいしいです。
こんなお茶があるなんて、手軽ですね。
- ピクニックとか
旅行のときにもいいですよね。
- これ、いいですね。
以前ニュージーランドに留学していたとき、
現地でも毎日緑茶を飲みたかったので、
日本からお茶っ葉を持って行って飲んでました。
でも急須は持って行けなかったので、
茶こしを使っていれてたんです。
- ――
- ほんとうにお茶が好きなんだね。
そういうときも、
あたり茶、けっこう便利ですよ。
- うん。これ、
本格的な風味がでますよね。
最初飲んだときも、びっくりしちゃった。
- ――
- 粉末茶って、茶葉の製造過程で
生じた余りを使ってつくられることも
あるそうですけど、
これは、そのままでもおいしい茶葉を
まるごと粉末にするという、
贅沢なつくり方をしてます。
さきほどゴトウさんが言っていたのは、
「あたり茶」を1包ずつスティックにしたもので、
それは7月発売です。
- 以前、夫婦で飲食店を営んでいる親戚に、
そのスティックタイプをあげたら、
すごく喜ばれたんですよ。
忙しくてお茶をいれる時間がなかったけど、
これなら仕込みの合間に飲めて、
しかもすごくおいしい! って。
- ――
- わーー!
すごくうれしいです。
- あと、なんでもそうですけど、
パッケージに書いてあるいれかたの通りに
素直にいれると、おいしいですよね。
- ――
- そうですね。
いれかたについては、
「つきまさ」さんの説明カードを
同封しているんですけど、
たとえば、急須でお茶をいれるときには、
ポットで長時間保温されたお湯じゃなく、
新鮮なわかしたてのお湯を
使うことが大事らしいです。
あとは、茶葉の量は控えめがいい、とか。
- へ~~!
- 知らなかった。
いれるときの温度だけに
気をくばればいいのかと思ってたんですけど、
そうなんですね。
- やってみます。
- ――
- ぜひぜひ! でも雑にいれてもOKです。
どんなふうにいれてもおいしい、というのが、
「つきまさ」さんの目指しているお茶なので。
みなさん今日はありがとうございました。
- ごちそうさまでした!
これにてお茶会の様子、おわります。
ゆるーい座談会でしたが、
すこしでも参考になれば幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました!
2019-06-19-WED
(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN