<今までの座談会から>

糸井 このあいだ、僕の名前を検索していたら、僕のことを大っ嫌いだという人のホームページにつながりましてね「嫌いな人ベストテン」を名古屋の若い板前さんがやってるんだけど、1位がダントツで僕(笑)。その人がスキーに行って楽しい! という写真が載ってたりするページに、僕の名前が出てる。

――3月22日号「インターネット裏の愉しみ」より ゲスト=コーイチ氏・西山賢一氏
パソコンを始めたばかりの糸井さんが、ネットサーフィンをしているうちに行き当たったサイト「サッカー日本代表を応援するホームページ」「西山賢一研究室」を主宰するお二方を、ゲストに迎えることを発案。「どういうことになるのだろう?」とドキドキしながら迎えた座談会当日でしたが、モニターを飛び出したお三方の、まさに組み合わせの妙が発揮され、刺激的かつ充実した初回となりました。

大後 僕は自分のとったデータを公表しているんですが、なぜ隠しておきたいデータを出して平気かというと、「いいよ、出しても。だけど、これだけじゃないんだから」という部分をつかめているからです。僕は、データを現場でまた違うフィルターを通して選手にアドバイスしていて、それは多分、今の段階では誰にでも真似できることではないと思ってますから。
糸井 かっこいい!

――4月22日号「スポーツ観戦のメダリストになる」より ゲスト=大後栄治氏・増島みどり氏
スポーツマンってこんなに恐ろしいやつらだということをちゃんと話してみたい、と考えた糸井さんが、箱根駅伝を連続制覇している神奈川大学陸上競技部監督の大後さん、スポーツライターで、長野オリンピック取材を終えられたばかりの増島さんをお迎えして、スポーツのもつ科学性、一流選手のたくらみ、などに迫りました。お二人の現場からの発言に、糸井さん、「かっこいい!」「しびれるなあ」を連発、座談会後、「今日の話を聞いて、もっとスポーツが面白くなった」と目を輝かせて帰宅されました。

石川 カメは孤独性の動物だから、コミュニケーションする必要がないんです。だからカメには言葉がないと思っていたら、うちのカメコには「カメ語」というのがいくつかあることに気づきました。カメコは、昼は家の中を自由に歩き回っていて、夜はバスルームに置いてある水槽に戻るんですが、自力では水槽に入れない。その場合、入ろうと無駄に暴れたりせず、バスルームの隅にじっとしていて、われわれが行くと初めて水槽の周りを回るんです。それは、「入りたい」というカメコのボディランゲージなんですね。
糸井 その光景、なんかいいですねえ。

――5月22日号「ペット百景“カメは万年、飼育は専念”」より ゲスト=石川良輔氏・杉浦宏氏
この回は、石川家の40歳になるカメの写真に、一同が見入るところからスタート。昆虫学専門の石川さん、魚類学専門の杉浦さんとともに、ペットの話は尽きず、杉浦さんの動物園でのご経験、金魚を亡くした少女のエピソードを聞くうちに、糸井さんの瞼も思わず熱くなっていたようです。

 

いずれの回も、収録現場は熱気に包まれ、予定時間を大幅にオーバー。ゲストの方からは「いや〜、アホな話をしているようで、その本質の高尚なこと! 糸井さんはすごいですね〜」と、翌日にも興奮さめやらぬお電話をいただき、編集部は涙を呑んで速記録を削る日々です。某ライバル誌女性編集長は、毎回このページを真っ先に読んでいる、と風の噂に聞きました。

それぞれバックナンバーは僅少ですが、是非という方は、中央公論社販売部(03−3563−1431)までお求め下さい。

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