今年感心したポールとしげる

11月にポール・マッカートニーのコンサートに行きました。
東京ドームはいろんな感慨を持ち寄ったひとたちで
ぎっしり蒸せかえってました。

遠くでやってるオープニングアクトは、
「愛」だの「平和」だのと、目一杯に書いた
大きな風船が会場をゆっくり動いています。
そうか、ビートルズがいなかったら
「ラブ」と「ピース」、
「男の長髪」や「インド思想」の輸入も、
きっと遅れていたはずです。

となりのとなりには、
70才はゆうに超えてるおばあちゃんが石のように座ってる。
となりには娘とおぼしき40代ぐらいの人が手を叩いている。
反対の隣には、
主要ビートルズナンバーをすべて歌える20代の若者がいる。
そして、ちょっと前の席には、
黒い服に黒い髪、黒い顔。
「黒さ」の順では、顔、服、髪。
となりにかなり歳の差を感じさせる嫁。
あ、松崎しげる。

イメージ映像

そんなことは関係無いよとばかりに、
還暦のポールさんは、赤シャツを着て、
あっけらかんとビートルズナンバーを歌っていきます。
音楽で世界を変えたというのは、こういうことなのか、と、
得心がいきました。

終演後、ごったがえす中、
となりのホテルのタクシー乗り場から車を拾おうと思い、
長い列の後ろに立ちました。

すると、ふらふらと黒い男とおさな妻が、やってきました。

しげるは、
(もうだいぶん親しみを感じてきたので敬称略)
しげるは、すぐ後ろに並んだ女性に聞きました。
「これ、どれくらい待つの?」
「30分ぐらいはかかるそうですよ」
即座にしげるは、発言。
「オー、マイガッ!!!」

しげるから発せられた生「Oh! My God!!」。
あんた、その言葉、日本で一番似合うよ。

イメージ映像

まるで、ポールは、
松崎しげるライブの前座だったような気分になり。

これから、ビートルズを聞くときは、
いつもそこにしげるの「オー、マイガッ!!!」がある。

感心してる場合ではない。

2002-12-30-MON

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