年末年始スーパーカスタム企画。
留守番番長、
「ほぼ日」を乗っ取る!

田中宏和番長、その後


あらためまして、
あけましておめでとうございます。
臨時番長の大役をつとめさせていただきました、
田中宏和です。

あれから、なに食わぬ顔して京都に帰省し、
おもちはいっぱい食い、
『大レンブラント展』に深く感心し、
上賀茂神社の白い神馬ににんじんをやり、そして舐められ、
「あ、E.TANAKA!」と指差されることも無く、
東京に戻ってきました。

みなさんは、いいお正月でした?

その節は、ご愛顧いただけたようで、
数々のメールを頂戴し、おかげさまで、
ほくほくした朗らかな新年を迎えることができました。
まるで、ハーレムはアポロシアターの
アマチュアナイトに出た気分とでも言うのでしょうか。
みなさんの拍手や声援が
とてもとてもうれしかったです。
「そのたとえは、わからん」という方、
こちら
こちらを見てみてください。

それはそれとして、
「感心力」に感心していただけたり、
年末を笑って過ごしてもらえたり、
励ましのお言葉をくださったり、と、
レスポンスメールがどれもこれも面白かったです。
せっかくですので、選りすぐってご紹介したいと思います。

おもしろかったあ。
> 今日のほぼ日結構隅から隅まで熟読でしたよ!
> 熟読中に万引犯のおっさん捕まえて説教したり、
> といろいろあったので、印象に残る一日になりそう。
> 広島の田舎でビデオ屋やっています。


熟読ありがとうございました。
なんだか自分も万引犯検挙に協力できた気分になれて、
うれしかったです。
説教の内容が気になりますね。
「あんたええ年して」から始まったのでしょうか。
そのビデオ、『鶴の恩返し』じゃなさそうですね。
やっぱり『仁義なき戦い』だったのでしょうか。
わたくしも、第2次性徴期の頃、
一度だけ文房具屋でシャーペンの替え芯を万引きし、
いったん店を出てから思いとどまり、
そっと元の場所に返しにいったことがあります。
戻りのほうがスリルありましたね。
これからも万引をきつくこらしめてください。

「今年感心したカクテル」で、
ネーミングを募集した飲み物、
実は正解があったようでした。

> ところで、ギネス&トマトジュースでつくるカクテルの
> ネーミングですが、「レッドハット」と決まっている
> もようです。
> なんで、赤い帽子なんだろう?
> しかもLinuxと同じ名前だし・・・。
> というわけで、skipのトマトジュースで作るものを
> 「レッドハット ロワイヤル」
> になさったらいかがでしょうか?
> って、全然ひねりがなくて申し訳ない。


いや、ひねってなくてもへりくだらないでください。
「ロワイヤル」って、007の感じがいいです。
とりあえず、「赤帽」と覚えておきます。
ちょっと違う?!

カクテルと言えば、こんなメールをいただきました。

> 私は、昼は会社員、夜は女子大生、
> 金曜の夜は飲み屋のねーちゃん
> (店では、「バイトの子」と呼ばれている)して3年。
> 自分では、感心力を持っていると自負しておりました。
> でも、それは間違っていたと気付かされました。
> 私の「感心力」には「心」がなかった!
>
> 飲み屋のねーちゃんしている時って、
> 「感心力」は私の武器でした。
> 特に可愛いわけでも若いわけでもない私の
> バイト先での戦略として「感心力」を選んだのです。
> 人に肯定されることは、気分のいいモノです。
> 昼の会社員の環境から考えて、世の中のおじさんは、
> きっと、「感心」してもらうことが
> あまりないんだろうなぁ、
> というのが、実感としてあるわけです。
> 私も上司にはいつも冷淡です。
> 「あんた、バカじゃないの?」という視線を向けてしまう
> ことすらあります。
> でも、それは、たぶん、世の中の多くの会社で
> おじさんが受けている仕打ちだと思ったんです。
> だから、この店に来たときはいい気分にさせてあげよう。
> 店で、どんなに虚勢を張って、立派な人を装っても
> 会社では、OLたちにうるさがられ、
> 自宅では迎えてくれるのは
> 犬のジョンくんだけかもしれないおじ様方の話を
> 時に心底同情した(ふりをした)り、
> 笑った(ふりをした)り、
> おじさんに替わって怒った(ふりをした)りしながら、
> 聞いてあげよう、と思っていたわけです。
> 先週は、「オレは、缶チューハイをブレンドして飲む」と> いうおじさんに、
> 「まぁ、すごい!
> 私、今までそんなこと思いもつかなかったですぅ〜
> 今度やってみなくちゃ」なんて、感心してみせました。
> おじさんは、とても嬉しそうに、得意気な顔で
> 「巨峰とグレープフルーツがいいんだ」と
> ご教授下さいました。
> ワタクシはというと、年末年始休暇中、
> ずーっと飲んでいるれど、
> 一度も、そういう飲み方はしていません。
> そもそも、甘いお酒は飲まないんだもん。
> 私の「感心力」はその程度のモノです。


そんな、年末にひとり反省会をさせてしまって、
すみません。
きっと「ふり」であっても、
自分の気持ちに同調してくれる「ねーちゃん」に
喜んで、救われてる「おじさん」は多いはずです。
すこし救世軍のような役だと思えば、
素晴らしいじゃないですか。
自分が遠ざけてることでも、
一度は試してみることで、
思いのほか味わい深い世界が
体験できたりするものですから、
ぜひ「巨峰とグレープフルーツ」に挑戦してみてください。

そして、熱い反響を寄せていただいたのが、
「今年感心した愛の反歌」へのご意見でした。
分類すると、

1.そもそも相手選びを間違っている。
2.焦らずに行け。タイミングが悪かったのだ。
3.それに感心できるあんたは見どころがある。

こんな感じでしょうか。
型通りではありますが、
今後の参考にさせていただきます。(正座、おじぎ)

最も楽しんでいただけたようなのが、
「田中宏和・年賀状の軌跡」でした。
うれしいことに「田中宏和」情報を2件いただけました。

> 中学校の時、いました、田中宏和さん。
> もしかしたら…と思って、
> 今、卒業アルバムで調べてしまいました。


年末の忙しい時に、アルバムまで引っぱり出してもらって、
どうもありがとうございます。

> 背が高くてメガネで、
> かかとを上げたような変な歩き方をする人
> だったような気がします。


わたくし、身長182センチで、
中学時代からメガネをかけてましたが、
かかとを上げて歩く覚えはございません。
別人と判定しました。

> こんな紹介をしたら失礼ですが…
> 知ってるのはこれくらいです。


一人で十分です!
感謝、感謝であります。
来年の最有力候補です!!
そして、続いての勢いに笑いました。

> それから同姓で思い出すのは、
> それまた中学校の時なんですが
> 田中先生が3人と、中田先生が2人いたこと!
> 技術の田中先生、
> 音楽の田中先生、
> 家庭科の田中先生、
> 体育の中田先生、
> 技術の中田先生。
> 教科も似たり寄ったり。ややこしいなー。


「田中ポーカー(中学教師版)」があれば、
世界大会優勝ですね。
数学、英語など主要科目を外しているところも、
得点が高そうです。

そして、もうお一人、情報をいただきました。

> 同級生に同姓同名の田中宏和君がいました。
> あんまり情報力のない情報ですね。


もう少しディテールが欲しいところです。
そうですね、たとえば、
いつもラジオを分解してた、とか、
牽制球がうまかった、とか、
一家でタンザニアに引っ越しした、とか、
その手の情報を求みます。

> (田村正和って名前の先生もいました。
> 似てるようで似てない情報。)


はい、それは似てません。
しかも、「田」だけ?

しかし、こういう素敵な格言をつけていただきました。

> 『人は必ず死ぬものだから』(たしかこんな言葉)
> 池波正太郎先生


真冬には、こういうざっくり厚手の情報が
あったかいですね。
もうひとつ。

> 『薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク ナニゴトノ不思議ナケレド』
> (『薔薇』北原白秋)


愛されてるなー、バラは。
ありがとうございました。

まだまだ他にも、
ポーランド山岳地方の民族音楽を研究されてる方、
栗山町の近所にお住まいの方、
ニューヨークで日本手ぬぐいのブランドを立ち上げた方、
「そら」(www.trendpot.com)というらしいです)
大掃除中だった専業主婦の方、
スピノザのレポート提出しかかってる大学生の方、
広告マーケティングを専攻した方、
「バンクーバーにいらっしゃる機会がありましたら、
ご一報下さい」の方、などなど、
いろんな方々からメールをいただきました。
この場を借りて、どうもありがとうございました。
楽しくしっかり読ませていただきました。

約束通り、何人かの方には、
2003年の年賀状の現物をお送りするようにします。

では、「ほぼ日」読者のみなさまにとって、
いい思い出が勝ち越す2003年でありますように。

2003-01-09-THU

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