永田 |
さあ、みなさん、どうでしたか今回は? |
糸井 |
九州の実家に帰っている西本さんは
きちんと見られたんですかね? |
西本 |
報告いたします。今日はたいへんでした。
実家に余裕を持って着けるように
飛行機をとったんですけど、
まずその飛行機が遅れに遅れまして。
おまけに、下りるときに
携帯電話を落としたんです。
もう時間もないし、
「携帯電話はあきらめる」と言ったら、
嫁に「そんなことで開き直るな」
とかなり怒られまして、
渋々、空港の係員に言ってみたら
あっさり出てきまして。
そこで気づいたんですが、
ぜんぜんオレはメシを食ってないぞと。 |
永田 |
その話は編集段階でカットするので
それ以上話さなくてもいいですよ。 |
西本 |
え、マジっすか!
またカットっすか! |
永田 |
またってなんだよ。 |
糸井 |
ぼくは昼間は豚キムチを食べました。
夜は青学の近所にある
うどん屋に行きました。 |
永田 |
なんで各自、食事の報告をするんですか。
ドラマの話をしてください。
まず、実家で見た西本さん。
どうでした? |
西本 |
嫁やら母やら妹やら、
女性に囲まれて見るという
環境だったんですけど、
もう、こっちの女子部は
どっかんどっかんウケてましたよ。
そこがびっくりしました。 |
永田 |
ウケているというのは
どういうことですか。 |
西本 |
あの、ダイエットスーツのあたりとか、
ちょっとコミカルになるあたりです。 |
糸井 |
我々3人が苦手にしているところですね。 |
西本 |
そうですそうです。
我々がついつい「むー」とか言っちゃう、
コミカルなところ。 |
糸井 |
そういえば、オレ、
「コメディタッチ」ってものに、
ものすごく弱いんだと思い出したわ。
でも最近のドラマって、
「コメディタッチ」多いもんなぁ。 |
永田 |
「タッチ」がよくないんですよ。
どうせなら「コメディ」にしてくれ! |
西本 |
ところがこっちの4人は
ウケまくってたんですよ。 |
永田 |
それがふつうなんですよ。
先週の言い方を引用すると
我々はヘルメットかぶってるんです。 |
西本 |
お話自体はよかったと思います。
前回と前々回を、
すごくいいマエフリのようにして、
ようやくこの第3回から
このドラマで伝わりやすく
機能し始めたんじゃないかと。
つまり、間宮事務所のひとたちが、
ひとりひとり、あたかも
うまく機能しているサッカーのチームのように、
個性豊かに働きだしたわけです。
たとえば津川さんは、
ジュビロのドゥンガ的な役割。
次回は玉山鉄二くんが活躍するようですから
よりフォーメーションが
きちんと機能するようになるでしょう。
たとえば、チェコ戦における
ジーコジャパンと重ねて考えると‥‥。 |
永田 |
その話は編集段階でカットするので
それ以上話さなくてもいいですよ。 |
西本 |
え、マジっすか! |
糸井 |
ぼくは逆に、ちょっと今回、
このドラマの方向が
よくわからなくなりましたね。 |
永田 |
と、いいますと? |
糸井 |
このドラマの企画そのものっていうのは
とってもいいと思うんですよ。
たぶん、「離婚」と「法律」というものを通して、
現代の家族や人間を描くのだ、
というようなものが、
本来の意図だと思うんです。
そこが今回は「あれ?」っていう感じでした。
端的にいうと、法廷の場面。 |
永田 |
今回初めて法廷の場面が出てきましたね。 |
糸井 |
法廷の場面では、セリフ書く人が
すごく慎重にならないといけないと思うんですよ。
時代劇の時代考証以上に、重要だろうと。
とくに、このドラマのテーマを考えると、
法廷や法律は、きちんと描かれるべきだと思うです。
ところが、間宮さんはそこで、
「母親をひどく愛していた」
なんて言っちゃいますよね。
ああいう表現をスルーさせちゃうと、
ドラマ全体が揺るぎます。
津川さんの役は、
そういう文章をチェックする人として
設定されていたんじゃなかったっけ? |
永田 |
はっはぁ、なるほど。 |
西本 |
ぼくは、まあ、実家で
ゆるゆる見てたせいもあるんでしょうけど、
法律用語をあまり使わずに
間宮がふつうのことばで語っているのが
新鮮でよかったです。 |
永田 |
あ、それはわかります。
ぼくも、あの法廷シーンを見て、
「ああ、スリリングな法廷劇というよりは
人間くさい展開として進むんだなあ」
と思いました。 |
糸井 |
うん、それはそれで選択ですけどね。
個人的には、きっちり描いてほしいと思います。
だってさ、おなじ弁護士でも、
『北の国から』に登場した
宮本信子さんの弁護士なんて、
憎らしいけれどリアルだったよー。
あの人がいることで、
ドラマ全体を揺るがしたもんなぁ。 |
永田 |
お話の展開としてはどうでした?
ぼくは、「両親が仲直り」とか、
「じつはお父さんが悪い人」とかじゃなく、
子どもがしっかり母親を選択して
勝負がつくというのが
わかりやすくて好きでしたけど。
まあ、お父さんは結果的に
かわいそうすぎるかもしれませんが。 |
糸井 |
負けちゃったお父さんは
「強いがゆえに、負けに甘んじられる」
という判断なのだと思います。
それは同時に、あの子どもの判断ですよね。
「おかあさんは、ぼくがいないとダメ」
なんです。おとうさんは、
ぼくがいなくても大丈夫なんですよ。
だから、おとうさんに
しっかりと別れを告げているんです。
そこいらへんは、もっとセリフにして
匂わせてもよかったと思いますね。 |
西本 |
これはもと吉本興業マネージャーとしての
目なんですが、
あの子役、かなりいいです。
多分、来ます。
まだセリフまわしに多少の難があるんですが
あの、セリフがないところでの演技は
かなりいいものがある、と思いました。 |
永田 |
あの子はたぶん、
野球できる子ですよね?
スイングがちゃんとしてた。 |
西本 |
うちの母親が、あの子のフォームの
重心移動について、
非常にやかましく指摘してました。 |
糸井 |
あなたのお母さんは
どうしてそういうことがわかるんですか? |
西本 |
うちの母は卓球をやっています。
説明するとき、うちの母は立ちあがって
卓球のフォームをやってみせながら
熱く語っていました。
「あれだと重心移動が甘い」って。
まあ、どうでもいい話ですけど。 |
永田 |
そこはカットせずに載せます。 |
西本 |
マジっすか! |
糸井 |
バッティングセンターの打撃シーンでは、
天海さんが生き生きしてましたね。 |
永田 |
よかったですねー。 |
糸井 |
あと、ゲームセンターの射撃シーン。
前回の「囲碁二段」と合わせて考えてみると、
どうもぼくは間宮の父親が気になるんですよ。 |
永田 |
父親、ですか? 間宮の? |
糸井 |
そうそう。父親の教育が
間宮の人間性にかなり強力な影響を
およぼしているのではないか、と。
そういう、「間宮の過去」っていうのも、
途中で一話くらいつくってほしいですねえ。 |
永田 |
なるほど。 |
西本 |
それはぜひ見てみたい。 |
糸井 |
そんな感じでしょうかね。
あ、今日、自宅で『離婚弁護士』を
見ていたときの写真がありますので
メールしておきますね。こんな感じで見てました。 |
|
西本 |
ぼくも、大切な写真が一枚あるんで、
メールしておきますね。
ぜひ、ページに掲載してください。 |
永田 |
え? |
|
西本 |
ようこそ、オレの店へ。 |
糸井 |
‥‥‥‥。 |
永田 |
‥‥なんで蝶ネクタイなんだよ。 |