永田 |
第30回を‥‥見終わりました‥‥。 |
西本 |
‥‥お疲れさまでした。 |
糸井 |
い〜いもん観ましたねえ‥‥。 |
永田 |
ええ‥‥。 |
西本 |
はあ‥‥。 |
糸井 |
ふう‥‥。 |
永田 |
‥‥もう、やめよっか? |
糸井 |
しっかりしなさい。 |
西本 |
いや、でも、よかったですわ。 |
糸井 |
すごいだろ。
キミらは今日が1回目だけど、
オレはこれをひとりで
日曜の6時から観てたのよ。
いやあ、押し寄せたね。津波のようにね。
『TSUNAMI』だったね。
「みぃつぅ〜め〜あ〜う〜と〜♪
ほにゃ〜らら〜ほにゃ〜らら〜♪」 |
永田 |
よく知らないなら歌わないでくださいよ。 |
西本 |
これ、しかし、どう語りましょうね。 |
糸井 |
また、いっぱいいっぱいですか。 |
西本 |
ええ。いっぱいいっぱいです! |
永田 |
もう、やめちゃおっか? |
糸井 |
話すんだよ。
じゃあ、そうですね、人に絞りましょうか。
今回、誰について語りたいですか? |
永田 |
え? そんなの決まってますよ。 |
糸井 |
あ、そうですか? |
永田 |
言っちゃっていいですか? |
西本 |
どうぞどうぞ。 |
永田 |
土方ですよ。 |
糸井 |
ぼくも土方です。 |
西本 |
ぼくも土方です。 |
糸井 |
土方ですよねー。 |
永田 |
土方です。 |
西本 |
土方ですね。 |
糸井 |
土方です。 |
西本 |
土方だなあ。 |
永田 |
話が進まん! |
糸井 |
今日は土方について語らざるをえないですね。 |
西本 |
語らざるをえないです。 |
永田 |
ですねえ。じつはぼく、
これまで数回を観てきて、
ほんとうに泣きそうになったことは
まだなかったんですけど、
今日は、あそこで、きました。
土方が会議のところで
「目を覚ませよ!」って怒鳴るところ。
これまでの「泣ける」とは
違う軸でグッときました。 |
糸井 |
土方のすべてが出てたよね。
山本くんはよくこらえて
芝居してきてますよね。 |
西本 |
山本さん、すばらしいです。
オレのなかで山本さんは
『ひとつ屋根の下で』の
車イスの弟役のイメージだったんだけど、
すごい役者だったんだなと痛感しました。 |
永田 |
にしもっちゃん、それ、
ひと月まえにおんなじこと言ってる。 |
西本 |
ほんとだ! |
糸井 |
土方も、山本くんも、
両方よかったですよね、今回は。 |
永田 |
いえてます。 |
糸井 |
山本くんのことでいうと、
あの三味線のシーン、
ほんとに弾いてましたね。 |
永田 |
えっ、ほんとですか! |
西本 |
ええ。弾いてました。
あてじゃなかったです。 |
糸井 |
練習するタイプなんでしょうね。 |
西本 |
デ・ニーロの役作りみたいなものですよね。
三味線弾いたあとの、
俳句の場面もよかったですよね。
こう、豪華な配役で
ベタなコントを見ているようでした。 |
永田 |
藤原さんと山本さんで、
完全にボケとツッコミになってましたよね。
「読めつったら、ふつう、
開いてあるとこ読むだろうよ!」とか。
藤原さんも「もうええわ」的なこと言ってたり。 |
糸井 |
ドラマの体裁は守りつつ、
構造だけお笑いになってるわけですよね。
いいところで、ししおどしが鳴ったりして。
あれは、撮影現場はたのしかっただろうな。 |
西本 |
「絶対、笑うなよ」ってやつですね。
でも、あれくらい手間暇かけたコントは
コント番組でもなかなか観れないですよね。 |
永田 |
三谷さんのサービスですよねー。
しかも、あんだけ明るい
やり取りで振っておいて、
オチのところは、沖田の喀血のところへ
ドスンと持って行くっていう。
どんだけ見事にタクトを振ってるんだ、
っていう感じで。 |
西本 |
あと、土方でいうと、ぼくはあの、
土蔵をのぞくシーンが印象的でした。
扉を開けると、そこには数々の拷問道具! |
糸井 |
あれ、重いよねー。 |
永田 |
増えてるんですよね、道具が。
ロウソクなんかも常備してる感じで。 |
糸井 |
うまい見せかたですよねえ。 |
西本 |
今回は、土方の表の面と裏の面が
両方、ドン! と出ていた気がしました。 |
永田 |
というよりも、ぼくは、
どっちの土方もけっきょく
表の土方なんだと叩きつけた回だと思いました。
つらさをこらえて
あえて憎まれ役をやってるんじゃなくて、
とにかく、そうするしかねえじゃねえか、って。
計算高くいろいろやってるんじゃなくて、
こうやんなくてどうするんだよ、って。
そのへんの決意の強さと、周囲との温度差が、
‥‥泣けました。 |
糸井 |
よく新選組とは土方の組織といわれるけど
その実感的な部分が今週にはあって
でも、土方の組織とはいえ、
近藤がいないと土方の組織にならない
というあの構造が、観る者を惹きつけますよね。
あのふたりがうねりをつくってるんですよね。
そこで思い出すのが、何度か話している、
堺くんが出ていた『スタジオパーク』のことで。 |
西本 |
ああ、ぼくらが観てない番組ですね。
山南役の堺さんが出ていて、
すごくよかったという。 |
糸井 |
ちょっと、取り寄せてでも、
あれは観てもらいたいね。
ほんとに、よかったんですよ。
くっきりと思い出す堺くんのことばがあってね。
「収録現場で、山本くんが
香取くんを見る目つきっていうのが、
まるで、新選組のなかで
土方が近藤を立てるような
信頼のある目つきで、
その山本くんの視線に、
ぼくは嫉妬を覚えるくらいなんです」
って言うんですよ。 |
永田 |
それは、いまの新選組のなかの
山南の気持ちそのものじゃないですか。 |
糸井 |
そうなんです!
それを、山南こと堺くんが
言ってるわけですよ。
たぶん、今回みたいな話の収録を
終えたあとだったんじゃないかなあ。 |
西本 |
なるほどなあ(しみじみ)。 |
糸井 |
うん(しみじみ)。 |
永田 |
今日はこんなところで
終わりにしますか。 |
ふたり |
終わるな! |
永田 |
いや、今日はなんか、
細かいこと言う気にならないんですよねえ。 |
糸井 |
まあ、わかるけどさ。 |
西本 |
おふたりとも、ムードを変えるのに
最適なネタがあるのを忘れてませんか。
というより、言わなきゃならない
ビッグニュースがあるじゃないですか。 |
永田 |
え? ‥‥ああっ、あれか!
あれって、言っちゃっていいんですか? |
糸井 |
大丈夫でしょう。
言ってしまいましょう。 |
西本 |
それでは、わたくしめが。 |
ふたり |
どうぞどうぞ。 |
西本 |
‥‥ええと、コホン。
なんと、三谷幸喜さんご本人から、
メールが届きました! |
ふたり |
パチパチパチパチ! |
西本 |
しかも、一般のメールに紛れて、
ふつうに「テレビガイド」宛に
届いてましたからね。 |
永田 |
ちょっとした騒ぎになりました。
大の三谷ファンで、大の時代劇ファンの
乗組員、オガーさんが、ほんとうに裸足で
ぼくのところまで飛んできましたから。
「みみみみみ三谷幸喜って、
メールに書いてあるんだけどどど」って。 |
糸井 |
しかも、とりあえずご挨拶、みたいな、
社交辞令的なものじゃなくて、
しっかりとメッセージがありましたね。 |
西本 |
ええ。目的のあるメールでした。
「皆さん、第五回『婚礼の日に』を
観ていないというのはイタイです」と。 |
永田 |
慌てましたね、我々は。 |
西本 |
もう、ほんと、すいませんって感じです。 |
糸井 |
「どんな手を使ってもいいから、
一日も早く観て下さい」、でしたからね。
あんたは土方か、っていうくらいの
意志を感じるメールでしたね。 |
永田 |
しかもすっごく観たくなるようなことが
書いてあったじゃないですか。 |
西本 |
「これからの『新選組!』をより楽しむ上でも、
今からでも遅くないから、
ぜひこの回は観てほしい。」と! |
永田 |
しかも、とどめのフレーズが、
「多摩編では、
一番作家の持ち味が出ていて、
一番大河ドラマっぽくなくて、
一番完成度が高くて、
一番評判の悪かった回です。」と! |
糸井 |
うまい! こりゃ観なきゃいかん。 |
西本 |
さっそくぼくはNHKに連絡して、
週末にVTRを取りに行ってきましたよ。
ちなみにそれは、
8月8日午前6時15分より
NHK総合テレビでオンエアされる
『糸井重里のおいしい野菜
つくっちゃいました』
の取材を兼ねてたんですけどね。 |
糸井 |
また、宣伝入れたな。 |
永田 |
どうしてあなたは自社のコンテンツに
宣伝を忍び込ませるんですか。
なんか、感じわるいですよ。
やるならやるでもっと
ちゃんと言えばいいじゃないですか。 |
西本 |
営業職の哀しいクセです。
ついつい「隙あらば」という
感じになってしまいます。 |
糸井 |
ある意味、熱心な男です。 |
永田 |
熱心な男は週末にNHKに行って
どうなりましたか。 |
西本 |
さあ、そこですわ!
NHKの玄関に着きましてね、
入ろうとしたら、自動ドアが開いて、
そこから誰かが出てきたんです。
ふっと見ると、なんと、それは近藤勇!
近藤局長が出てきたんです!
超ラフな格好の局長が! |
糸井 |
ほう! |
永田 |
で、どうしたんですか! |
西本 |
思わず‥‥‥‥会釈を。 |
ふたり |
あははははははは。 |
糸井 |
その気持ちはわかるわ。 |
永田 |
会釈しちゃったかあ(笑)。 |
西本 |
ええ。「承知」という感じで。 |
永田 |
いや、きっとぼくも、
まあ、そんなことはないでしょうけど、
どこかで近藤局長とすれちがったら
会釈しちゃうと思いますね。 |
西本 |
でしょう? |
糸井 |
きっといま、全国でそんな人が、
いっぱいいるんじゃないですかね。 |
永田 |
香取さんを見かけるたびに会釈を(笑)。 |
西本 |
「心中お察しします!」という感じで。 |
糸井 |
ま、そんなこんなで
第5回『婚礼の日に』を観たんですが。 |
ふたり |
よかったですねー。 |
糸井 |
あの回には、いろんなヒントや伏線が
たっくさん入ってましたね。 |
永田 |
ええ、重要でした。 |
西本 |
観ておいてよかったです。 |
糸井 |
たとえば今回の第30回にしても、
第5回を観ておいたおかけで
いろいろなことがうまく理解できましたよね。
たとえば、オダギリジョーの行動。 |
永田 |
ああ、そうですね。
第5回を観てなかったら
オダギリジョー演じる斎藤一は
「どっちつかずのこうもり野郎か?」
みたいな印象を持つかもしれない。 |
西本 |
「こいつはなにを考えてるか
よくわかんないぞ」という。 |
糸井 |
近藤たちの間者役を務める必然性が、
よくわからなくなっちゃうんだよね。 |
永田 |
ええと、第5回を
観ていない人のために説明すると、
オダギリジョー演じる斎藤一は、
近藤勇の祝言の日に、
「かくまってくれ」
って飛び込んでくるんですね。
しかも、一回金を借りて出ていったあとに、
また見つかりそうになって戻ってきたりして、
ようするに結婚式をめちゃくちゃにしちゃう。
ところが、近藤勇は、たいして面識もないのに
「おれを頼ってきてくれたから」って言って
ものすごく親身になってかくまう。 |
糸井 |
そのかくまう場面で、先週話した
「おみつが鼻血だと言い張る」場面があってね。 |
西本 |
その後、斎藤一を江戸から逃がすのが、芹沢鴨。
あの、芹沢暗殺の夜に
斎藤が沖田たちの前に
立ちはだかったのもわかりますね。 |
永田 |
それを近藤が説得して、
斎藤が刀を収めるのもよくわかる。
どっちにも恩義を感じてるんだけど、
「近藤勇>芹沢鴨」なんですよね。
芹沢のところに斎藤を
連れて行ったのが近藤だから。 |
糸井 |
今週の話に戻ると、
第5回の流れでよくわかるのが、
試衛館生え抜きの4人で
祝杯をあげるシーンの重みですよね。
あの4人と山南の微妙な距離感。 |
西本 |
すでに第5回で土方と山南のズレは
始まってましたよね。 |
糸井 |
三谷さん、ああいうことを1年かけて
じっくりじっくり組み上げてるんだからね。
ほんと、すごいことですよね。 |
西本 |
第5回は、単独のドラマとしても
ひじょうにおもしろかったですよ。 |
永田 |
おもしろかったおもしろかった。 |
糸井 |
三谷演劇だったねえ。
ようするにあれって『オケピ!』なんだよ。
集団がぜんぶ活きてて
それぞれが複雑にからみ合いながら
笑いをどんどん連鎖的に爆発させるっていう。
しかものちのちのネタふりにもなってて
こういう大きなことがあった日だったんだ
ということも表現してて。 |
永田 |
捨助の伏線もはってあるし。 |
西本 |
桂小五郎の出世する感じもすでに出てるし。 |
糸井 |
あと、近藤の嫁もよかったねえ。
ずっと無言だったのに、
5両の金をすっと出したりして。 |
永田 |
ぼくは、沖田の若々しさにびっくりしました。
やっぱ、藤原さんが役者として
すごいなあと思います。
だってもう、いまの沖田と別人だもの。
同じ笑い顔ひとつとってみても、
第5回では、湧き出るような明るさがあって、
それがいまだとすごく張りつめた感じになってる。
あれは、メイクとか、
裏方さんの苦労もあるんだろうな。 |
西本 |
田中邦衛さんも存在感あるし。 |
糸井 |
あと小日向さんも最高だった。
いや、すごいね! あの第5回の力量は。 |
永田 |
第5回を観ていた人は、もう、
「おめでとう!」ですよね。
っていうか、最初から観ていた人、
「おめでとう!」です。 |
西本 |
「途中から観る大河ドラマ」っていう
テーマでやってるのに、
「おまえらだけズルい!」って言われそうだけど、
これはほんと、観るべき! |
糸井 |
これ、途中から観始めた人が、
第5回を観たいと思ったら
どうすりゃいいんですかね?
知り合いが録画してないか探すんですかね。 |
西本 |
もう、呼びかけるしかないんじゃないですか。
「『新選組!』、最近観始めたんだけど、
おもしろいよね!」って
カミングアウトしながら。 |
永田 |
まわりにひとりくらいは
最初から観てる人いるはずですからね。
「おまえ『新選組!』好きだったよな!
あのとき、話に乗らなくてゴメン!」
みたいな感じで謝ったりして。 |
糸井 |
でもさあ、第5回があんだけ重要だってことは
第6回も重要なんじゃないか? |
永田 |
すると第7回も重要? |
西本 |
じゃあ、第4回も重要? |
糸井 |
第18回くらいも重要だったりして。 |
さんにん |
どうしよう。 |
永田 |
ともあれ、今回は第30回ですよ。
今週の話をもっとしましょう。 |
糸井 |
今回、組織がほころんでいく様子が
すっごくリアルに出ていたと思うんだけど、
あれはオレ、三谷さんが
劇団をやってた人だから
書けたんじゃないかなあと思うんだよね。 |
永田 |
といいますと? |
糸井 |
つまり、その、劇団という組織を率いてると、
ああいう問題に悩まされると思うんだ。
儲けたときの金の使い道だの、配分だの、
その、恋のさやあてだの。
「オレはこんなつもりで
やってたわけじゃない!」とかね。 |
西本 |
うわ、それ鋭いかも(笑)。 |
永田 |
たしかに、ビジネス書に出てこないような
組織の壊れかたってありますよね。
恋愛とか、お金にナーバスなやつがいたりとか。 |
糸井 |
うん。実際の組織で
人間的な問題になってくるのって、
お金と恋とポジションですよ。
「誰が偉いんですか!」とかね。
あと、内輪と外様。 |
永田 |
ああ、「はえぬき」の意識! |
西本 |
「あいつはバイトあがりのはえぬきだ」とか、
「あいつは出向だ」とか。 |
糸井 |
その意味で、
すごく「日本の組織」を感じましたね。
あと、もうひとつ、「日本の組織」を
感じたところがあったんですよ。
いいですか? |
ふたり |
どうぞどうぞ。 |
糸井 |
今回、大づかみないいかたをすると
2枚の書類が破られているわけですよね。
ひとつは、いわば企画書です。
新選組の新しい組織図ね。
もうひとつは、いわばレポート。
永倉新八が提出した建白書。
このふたつがふたつとも破られて、
いちおう、どっちも元のさやに戻る
というかたちをとってるんです。
ところが問題は残ったまま。
紙は2枚とも破かれたけど、
そのしこりは、人間のなかに残ってるんです。 |
永田 |
あーーー、なるほど。 |
糸井 |
ここがねえ。日本なんですよね。
破らずにあの紙をどんどん修正していくのが
西洋じゃないですか。
「それはダメだ! こうじゃないと!」って。
ところが日本はその紙を破って、
「すまん、悪かった!」って頭を下げる。
頭を下げた近藤にしても、
説明や具体的な改善策は、なしですからね。
思えば、日本の組織の成り立ちってのは、
ずっとこうだったのかもなあ、思って。 |
永田 |
その、よさとわるさ。 |
糸井 |
うん。よさとわるさ。 |
西本 |
目の前できっちり謝られると、
もう許しちゃうというのもあるし、
でも解決してないんだよな、
っていうのもあるし。 |
永田 |
近藤の謝罪を見て
感動して泣いてた照英さんなんかは、
日本人的な反応の極端な例なんですかね。 |
糸井 |
あと、まあ、今回の騒動の収まりどころが、
よくもあり、わるくもありだとすると、
その根底にあるのは、例の問題ですよね。
「なにが正しいのか、
新選組はなんのためにあって
どこへ向かうのか」っていうことが、
あいかわらず誰にもわかってない。 |
永田 |
土方ですら、俯瞰できてないですよね。 |
糸井 |
土方はけっきょく、わかんなくなってきたけど、
とにかく、新選組を大きくする! と。 |
西本 |
会社みたいですね。 |
永田 |
「とにかくオレ、仕事とってくるわ!」みたいな。
新しい組織図もひとりで考えてみたりして。 |
糸井 |
会社っぽいねえ。 |
西本 |
個人的に、組織図を書いていじりだしてから
ダメになった会社をいくつか見てきたので、
それと新選組がダブって見えてくるのが
ツラいんですよねえ‥‥。
あ、だから、糸井事務所には
組織図がないほうがいいです。 |
糸井 |
うちは土方がいない会社だからなあ。 |
西本 |
あ、じゃあオレ、土方やりますよ! |
永田 |
じゃあオレ、沖田! |
糸井 |
そうするとオレはやっぱり‥‥。 |
ふたり |
源さん! |
糸井 |
粛清するぞ。 |
西本 |
こわっ! |
永田 |
ドラマの近藤局長とは大違いだ。 |
糸井 |
けど、あれだね、いま、
自分の会社を新選組に見立てて、
あいつが土方だとか山南だとか
言ってるビジネスマンはきっと多いね。 |
西本 |
あ、絶対そうですよ。 |
永田 |
「おまえが土方にならなきゃダメだろ!」とか。 |
西本 |
「あいつはうちの永倉新八だからな」とか。 |
糸井 |
「おまえはポテンシャルは斎藤一なみなのに、
そのままじゃ新見錦で終わるぞ」とか。 |
永田 |
「これは我が社の池田屋事件だ!」とか。 |
西本 |
あ、そういや、なんか最近、
やたらと『新選組!』のたとえを持ち出して
会社の話をする人に会いましたよ。 |
永田 |
あ、いたいた。 |
糸井 |
いたね。 |
西本 |
誰だっけな、つい最近。 |
永田 |
うん。ええと‥‥。 |
西本 |
あ。 |
糸井 |
あ。 |
永田 |
あ。 |
糸井 |
オレだ。 |
ふたり |
糸井さんだ。 |
糸井 |
‥‥‥‥。 |
西本 |
あ、来週のお知らせをしておいたほうが
いいんじゃないですか? |
永田 |
そうでしたそうでした。
ええと、来週の「テレビガイド」は、
ちょっとだけ趣向が変わります。
というのも、来週、
我々は夏期休暇に入り、
日本各地に散らばる予定なので
集まって対談することができないのです。 |
糸井 |
いちおう、各自で観て、
感想は提出するんですよね。 |
永田 |
はい、夏休みの課題よろしく
レポートを出してもらいます。 |
西本 |
けど、それだけじゃちょっと寂しいので、
来週は、みなさんからの感想を
だだだーっと掲載しようと思います! |
糸井 |
来週は、第31回だっけ? |
永田 |
そうです、第31回「江戸へ帰る」です。
ご覧になった方は、感想などを
コンパクトにしたためて、
postman@1101.com 宛にお送りください。
その際、メールの件名は「新選組!」としてください。 |
さんにん |
お待ちしております! |