2006年1月30日(月)「今日のダーリン」より

三谷幸喜監督の
『THE有頂天ホテル』観てきました。
いろんな感想やら、批評やら、あるのでしょうが、
ぼくにとっては、やっぱり、こう言いたい!
世界初の「ヅラ映画」の誕生である、と。
ヅラの種類、
ヅラの使い方、ヅラのキャスティング、
すばらしかったです。

唐沢寿明さんに代表される
頭の上のものだけでなく、
「ヅラ的」な仕掛けがてんこ盛りなんですよ。
オダギリジョーさんのつけてたやつなんて、
ヅラというより、「付けびたい」だったし、
津川雅彦、近藤芳正の親子は「付け耳」で、
伊東四朗の場合は「白塗り」という調子。
角野卓造さんとか、西田敏行さんなどの場合は、
付けてないけど「生ヅラ」というふうにも読める。
もう、ねー、目が忙しく楽しんでいましたよ。

かつて、『オレたちひょうきん族』の
ビートたけし演じるタケちゃんマンが、
意味もなく極太の眉毛で笑わせていたけれど、
ああいうふうな、
「知的と言われないタイプの笑い」が、
『THE有頂天ホテル』では、
山盛りサービスなんです。

ま、映画の登場人物たちが、ほとんど全員、
いわば「精神のヅラ」を付けた人たち
という設定ですから、
ビジュアル・ヅラと、インビジュアル・ヅラと、
両側から表現しちゃってるわけですよね。
いやぁ、三谷さん、
すっごい分野を開拓しちゃったねー。

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