あやや じゃあ、月9、行きますか!
『私が恋愛できない理由』。
私が恋愛できない理由
フジテレビ系●月曜日午後9時
── 月9といえば、荒井先生です。
荒井 えっ、そうなの(笑)?
ええと、キャスティングはいいですよね。
香里奈さんと、吉高由里子さんと。
あやや そして、大島優子ちゃん。
荒井 内容としては、じつに月9らしいというか、
やはりこういう路線を行くのだな、
という感じです。
あやや 20代、30代独身女性の半数以上に
「恋人がいない」という今、
「恋愛できない女」たちが
不器用ながらも幸せを模索していく
等身大のラブストーリー。
森下 うーん、しかし、この美女3人を据えて、
「恋愛できない理由」を等身大でっていうのは
けっこう、たいへんなんじゃないかな。
あやや というと?
森下 いや、こんだけきれいだったら、
できるでしょ、恋人。
一同 (笑)
荒井 はっきり言うなぁ(笑)。
森下 このドラマだけじゃないんですけどね、
ラブストーリーもののドラマって、
あまりにも「ルックスがいい」っていうことを
排除しすぎてるなあって、前から気になってて。
だからこそ、わたし『モテキ』は大好きで。
あやや ああー、リアルに描いてますよね、ちゃんと。
森下 そう。
まぁ、ドラマにそういうリアリティーを
求めてもしょうがないよなぁって、
ちょっとあきらめてたところに
ああいうものがバシッと出てきたから
すごくうれしくて。
こうなると、『モテキ』以後って、
「リアル」とか「等身大」の意味が
変わってくるんじゃないかとさえ思えたというか。
荒井 まぁ、たしかに、この3人が
「恋愛できない」っていうのは
リアリティーがないかもしれない。
森下 でも、言っときながら
私もよくわかってはないんですよ。
世の中的には、こういう人たちでも
「恋愛できない」ことが多くて、
それこそが今という時代なんだ、
っていうことかもしれないし。
あやや でも、たしかに、いますよ、わたしのまわりに。
もちろん、香里奈さんとか
吉高由里子さんみたいじゃないですけど、
きれいなのになーっていう子で、
いい歳で、独身で、彼氏もいないような人。
森下 あー、そうなんだ。
その方々と恋愛というのは‥‥。
あやや してないわけじゃないけど、みたいな。
でね、わたしの周囲の子でいうと、
けっこう、たのしそうなんですよね。
自分のプライベートが。
森下 ああ、そうか、そうか。
あやや で、恋愛とか男とか、
「めんどくさい」って言うんですよね。
「めんどくさい」ですよ!?
「めんどくさい」ってことがあるんですか!
恋愛ですよ? 風呂掃除じゃないんですよ?
「めんどくさい」って、そんな!
(机をドンと叩く)
── あやちゃん、話、変わってる。
あやや ああ、そうそう、とにかく、
そういう現象が、あるにはあって。
森下 恋愛なんてめんどくさいことしなくても、
毎日たのしいってことなんだね。
あやや で、思い出したんですけど、
女3人を描いたドラマで
『彼女たちの時代』ってありましたよね、
岡田惠和さんの。
あれがたしか、そういう感じだったんですよ。
それこそ、現代の女の子の悩みを
等身大に描く、みたいな。
森下 ああー、ありました、ありました。
きれいな女優さんたちが、
みごとにさえない感じでやっていたねぇ。
たしかに、あれはよかったなぁ。
荒井 あれ、よかったですねぇ。
深津絵里さん、水野美紀さん‥‥。
あやや あと、中山忍さんですね。
あー、そうか、だとすると、
悩みをテーマにするには、
今回のこのドラマは、ちょっと‥‥。
荒井 華やかすぎるんだよねぇ。
あやや うん。
森下 そうかもしれないですね。
きれいなのは、まぁ、同じとしても、
この3人、明るいイメージが
強いのかもしれない。
あやや たしかに。そこは重要かもしれない。
森下 そうそうそう。
たしかに、そういう違和感かも。
あやや でも、逆にいうと、
はじまってからの描き方しだい。
森下 そうですね。
あやや ちょっと視点を変えて、
吉高由里子さんについて、
‥‥‥‥言ってもいいですか?
ふたり 言うんでしょ?
あやや なんてういうのかな、
吉高由里子さんのポジションって
いつも、絶妙だと思うんですよ。
どういうことかというと、
ドラマがうまくいくと、
吉高由里子さんの存在が目立つんですよ。
ところが、ドラマがこけちゃったりしても、
吉高由里子さんに、ぜんぜん影響がない。
森下 あー、わかる。
荒井 たしかに、いいポジションですね。
わかります。
── (‥‥ぜんぜん、わかんないわ)
あやや そして、いいポジションといえば、
その道の先輩ともいえる
稲森いずみさんがいますね。
森下 いますねぇ、稲森いずみさん。
あやや きらりと光る脇役からはじまり、
主役もこなし、かといって落ちることなく。
そのうち2時間ドラマの女王、
みたいになったりしても。
荒井 なってもおかしくないですよね。
違和感ないですよ、きっと。
あやや トレンディードラマを経て、
いまのこの時代に堂々と生き残ってます。
しかも、そのときどきで、
きちんとした存在感をキープしている。
荒井 まさに今回主演する3人の女優の
先輩っぽいポジション。
森下 あ、役柄もそんな感じですよ。
あやや 若いアイドル女優たちの
引き立て役にもなりますよっていう
軽やかさもありつつ、
本格的なドラマの重要な役もこなし、
2時間ドラマいける。
いや、ほんと、すばらしいです。
森下 『怪物くん』では悪の女王やってましたよ。
あやや ほんとにすばらしい、稲森いずみさん。
おめでとうございます!
── ほめてます。
3人 ほめてます!
あやや ほかには‥‥ああ、こうして見ると、
やっぱり豪華ですね。さすが月9。
強そうな名前の剛力彩芽さんがいて、
倉科カナさん、田中圭くん、
萩原聖人さん、勝村政信さん。
ちゃんと押さえるところ押さえてます。
森下 うん。魅力、感じます。
あやや あと、いろいろ言いましたけど、
「女の子3人を中心にしたラブストーリー」って
けっこう王道なんですけど、
意外に最近、ないので、
じつは、けっこうたのしみです。
荒井 ああ、たしかに、
恋愛をしっかり中心に据えた
このくらいの規模のドラマって
ないかもしれないですね。
森下 うん。
あやや 謎解きとか、刑事もの、医療もの、
そういうドラマが多い中で、
『私が恋愛できない理由』、いいかも。
森下 この手の恋愛ドラマは、
おばちゃんになったら、
勉強させてもらう気持ちで観なきゃね。
あやや ははははは。
── さて、もう1本くらい話して、
まとめましょうか。
あやや はーい、じゃあ、これを。
『HUNTER 〜その女たち、賞金稼ぎ〜』。
HUNTER 〜その女たち、賞金稼ぎ〜
フジテレビ系●火曜日午後10時
森下 あ、米倉涼子さんですね。
── 米倉涼子さんって
「連ドラチェック」をやると、
かならず1本主演ドラマがあるような気が。
あやや ああ、そうかも。
森下 もう、「米倉涼子モノ」という
ジャンルがありそうな。
荒井 いえてます。
あやや そんな『HUNTER』ですが、
わたしは米倉涼子さん以外に
注目している人がいます。
この子、桐谷美玲ちゃん。
森下 ああ、あれだよね、
『荒川アンダー ザ ブリッジ』に出てた。
あやや そうそうそう。
『女帝薫子』にも出てました。
荒井 あ、そうですね。
『荒川‥‥』では金星人の役でしたよね。
── (ほんとよく知ってるな、この人たち)
あやや あの、以前、森下さんが言ってた
女優さんの「声」の話があるじゃないですか。
女優さんの声ってすごく大事で、
演技力とはまったく違う次元で、
演じる役柄の年齢や人格のレンジを
広く持てる「声」もあるし、
それがうまくできない「声」もあるっていう。
森下 ああ、はいはい。
あやや で、この、桐谷美玲ちゃん。
森下 声がいいですか?
あやや ええ。
ちょっと耳に残る声を出すんですよ。
引っかかりのある声というか。
で、息づかいが声に混ざるような。
なので、この人がしゃべると
セリフがすごく耳に残るんですよ。
森下 へぇー。
あやや モデル出身の若い人たちのなかでは、
魅力的な女優さんだと思います。
単に若くてきれいな子、
っていうふうに扱われるだけでは
終わりたくないぞっていう
気合いみたいなものも感じるし。
演技がどうこういうより、おもしろみとして、
若手でいま、一番注目してる女優さんです。
荒井 ほー。
森下 若い女の子に人気ありますよね。
顔ちっちゃい。
あやや うん。顔ちっちゃい。
荒井 ドラマのお話としては、
これは、賞金稼ぎ? ですか?
あやや しかも、キャビンアテンダント。
いや、なんというか、さすがだなと。
さすが、米倉涼子さんだな、と。
森下 ほんと、毎回、あやや、
米倉涼子さんに感心してる(笑)。
── じゃあ、今回も、あやちゃんに
米倉涼子さんの魅力について
語ってもらいましょう。
あやや わかりました。コホン。
米倉さんはですね
‥‥洋服がお似合いになります。
一同 (笑)
あやや といいましても、
ふつうの似合い方じゃありません。
ご覧になっておわかりかと思いますが、
こちらのコートにしてもですね、
ふつうの人じゃ、まず着こなせません。
米倉さまの魅力はやはり、
洋服の下にある、その‥‥からだ。肉体。
森下 出たー、肉体の話。
あやや 肉の付き方、そういったものが
やはり、尋常ではないのでございます。
多少、エロうございます。
── なにを言ってるんだ、なにを。
あやや とにかく、米倉さまは、
洋服がお似合いになります。
荒井 「洋服がお似合いになる」って、
すごい表現ですね(笑)。
── いまどきそんな言われ方する人、
いないですよね。
森下 っていうか、
そんな言い方する人がいない。
荒井 で、これ、つまりは
「なにモノ」なんですか?
ふつうの「事件モノ」じゃないんですよね。
あやや いや、むしろ「事件モノ」じゃないですか。
指名手配犯を捕まえたりするみたいだし。
荒井 あっ、そうなんだ。
森下 構造は「事件モノ」なんだけど、
米倉さんは「賞金稼ぎ」なんですよね?
そのあたりがちょっとよくわからない。
荒井 日本に賞金稼ぎなんていないですからね。
あやや でも、どこかにいるかもしれませんよ?
森下 とりあえず、まわりにはいないですね。
荒井 いないですねぇ(笑)。
あやや すごいなぁ。主人公が賞金稼ぎのドラマ。
森下 前代未聞でしょう。
あやや つまり、賞金稼ぎってことは、
お金が欲しいんですね、この人たち。
荒井 警察でも探偵でもない。
でも、犯人を追う。
あやや お金を稼ぐために。
荒井 脚本は‥‥あ、伴一彦さんです。
ベテランじゃないですか。
あやや うっそ!
森下 大ベテランですね。
あやや 『パパはニュースキャスター』とか。
森下 『うちの子にかぎって』とか。
── おお、オレでも知ってる。
森下 こういう前代未聞なもののほうが、
伴さんの力が発揮できるのかも。
あっ、そういえば伴さんって、
このあいだあれやってましたよね、
『デカワンコ』。
あやや あ、そっか!
おもしろかったですよね、あれも。
荒井 ああ、『デカワンコ』もそうでしたか。
森下 なんていうか、若干、色もの的なモノを
のりのりで書いているか?
あやや 伴さんの脚本って、
テンポがよくていいんですよね。
ひとつひとつのセリフの。
ポンポンポンポンって感じで。
森下 そうそうそう。
あやや がぜん、期待が高まってきました。
ああ、よく見ると、
堀内敬子さんも出るじゃないですか。
劇団四季出身の方ですよね。
森下 たしか、そうです。
あやや 堀内敬子さんは気がついたら、
連ドラになくてはならない人になってますね。
荒井 ええ、けっこうよく見かけます。
あやや あー、桐谷美玲さんも出るし、
けっこう充実してますよ、『HUNTER』。
── なかでも、いちばんの見どころはどこですか。
あやや やっぱり、米倉涼子さんのお洋服です!
森下 ははははは。
最後に、おすすめのドラマは?
── はい、とういうわけで、
この秋の連ドラをチェックしてきましたが、
例によって、おすすめの1本を
決めていただきます。
3人 はーい。
── まずは、それぞれ、
「自分はこれを観るぞ」という
おすすめのドラマを3本、挙げてください。
あやや はい! じゃあ、わたしから!
まず『南極大陸』、
そして『専業主婦探偵』、
あとは、うーん、『11人もいる!』かなぁ。
ほんとはもっと観ますけど、
とりあえず、その3本。
森下 どうしようかなぁ。
わたしは、『妖怪人間ベム』と、
『カーネーション』と‥‥
あと1本が迷うんだよなぁ。
やっぱり『11人もいる!』かな。うん。
荒井 うーん。まず、『南極大陸』。
あと、『謎解きはディナーのあとで』。
それと『家政婦のミタ』。
あやや ああー、けっこう割れましたねぇ。
森下 うん(笑)。
荒井 ほんとに割れましたね。
めずらしいかもしれない。
これだけ割れたのは。
あやや 3人かぶったのがないですね。
わたし、入れてないけど
『家政婦のミタ』は迷いました。
── さぁ、どうしましょう。
おすすめの1本あげるとしたら、
どれにしましょう。
あやや 『南極大陸』と『11人もいる』は
2票ずつ入ってるけど、
ここで選ぶおすすめの1本は、どうせなら、
当たり前じゃないものを‥‥
じゃあ『ベム』!
一同 (笑)
荒井 ええー!
森下 乱暴な(笑)。
── どうぞ、話し合ってください。
あやや うーん、『家政婦のミタ』だと安全すぎ?
荒井 2票入っているし、
大作の『南極大陸』っていうのが
もっともふつうの答えでしょうね。
でも、ふつうすぎるか‥‥。
森下 そうね。
せっかく3人でしゃべったんだもんね。
あやや 同じく2票入った
宮藤官九郎さんの『11人もいる!』も
おもしろさとしてはテッパンですよ。
── ふつうはその2本のうちの
どちらかでしょうけど。
森下 『南極大陸』と『11人もいる!』は
あえてはずしてみたい気もします。
あやや そうですね、そうですね、でも、
『南極大陸』と『11人もいる!』をはずすと
ええー、迷う。めちゃくちゃ迷う。
荒井 単純に自分が観たいっていうのでいうと
たくさんあるんですけどね。
あやや わたしがいま迷ってるのは、
『謎解きはディナーのあとで』か、
『家政婦のミタ』か『妖怪人間ベム』。
森下 そうなると、わたしは月9も考えちゃうなあ。
『私が恋愛できない理由』。
あやや あえて、ここは月9にきます?
謎解きドラマが多くなっているなか、
あえて王道の恋愛モノに。
荒井 最近の月9があんまりふるっていないので、
期待を込めて、女性3人組に期待してみますか。
森下 うーん、どうしよーー。
今期のおすすめ、単純に1本絞るなら
『カーネーション』なんだけど、
朝ドラだし、半年ものだし、
このコーナーでおすすめするのは
ちょっと違いますよね。
『カーネーション』のつぎにくるのは
個人的には‥‥『ベム』。
荒井 『ベム』かぁ。おもしろそうだけど‥‥。
あやや 私も『ベム』、ひっかかってます。
── めずらしく難航してますね(笑)。
森下 そういうクールは豊作なんですよね。
観たいのがいっぱいあるってことだから。
あやや そうそうそうそう。
森下 じゃあ‥‥わたし、
『家政婦のミタ』に新たな1票を入れます!
あやや あ、わたしもそれ、
次点ですからOKです。
荒井 はい、最初の3つに入れてますから、
もちろんOKです。
あやや じゃあ3人一致で決定!
『家政婦のミタ』にしましょう!
いま、原作ものが多い中で、
『家政婦のミタ』はオリジナル作品で、
がんばってつくってると思います。
おすすめは、『家政婦のミタ』!
── どうもありがとうございましたーー!
あやや ありがとうございましたー!
森下 ありがとうございました。
荒井 ありがとうございました!
── ということで、無事、終わりまして、
本日の収録時間は‥‥ええと‥‥
‥‥やりました! 4時間!
森下 けっきょく(笑)。
荒井 かかっちゃいますねぇ(笑)。
── でも、5時間を切りました。やった!
あやや ああああ、終わっちゃった‥‥。
また、やりましょうねーー!
  (読んでいただき、ありがとうございました!)

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2011-11-04-FRI