| ジョージ |
いい例かどうかわかんないんだけど、
一緒に呑みに行くじゃない？
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| ノリスケ |
仕事絡みの人間関係で？
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| ジョージ |
そう。で、そんときに、
いちばん盛り下がるのって、
仕事終わって呑みに行ってるのに、
最初から最後まで仕事の話題しかないとき。
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| つねさん |
はいはい。
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| ジョージ |
しかも、いちばん上座には
いちばん偉い人が座ってて、
下座にペーペー座ってて。
で、その座り方が最後まで変わらないで？
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| ノリスケ |
お酌して回んなきゃいけなくて？
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| ジョージ |
そう。
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| ノリスケ |
いちばんこっちにいる人が、
おしぼり取りに行ったり、
メニュー取りに行ったり（笑）。
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| ジョージ |
これって、何だったんだろう？
って思うよね。
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| ノリスケ |
そうねー。
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| ジョージ |
何だったんだろう？ って思うと同時に、
こんな飲み会しかできないような会社って、
最低かな？ って思うのよ。
で、いい飲み会っていうのは、
さっきまで仕事してたんだけど、
一緒に飲みに行こうっ、つったら、
も、一切仕事の話はほとんど出なくって？
で、なのに、ものすごく話が盛り上がって。
んで、超、みんなが酔っ払いになって、
あ、こいつって、会社では冴えないやつだけど、
ジーパンの話させたら、
こんなにいっぱい話をするのー？ とかね。
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| ノリスケ |
いいとこあるじゃんか！ という発見。
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| ジョージ |
そうそうそう。
おまえ、いろいろ知ってんじゃーん、
って、いうのがあると、
いい飲み会なわけじゃない？
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| ノリスケ |
そうだね。
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| ジョージ |
それって、オフとオフがぶつかりあってるから、
いい関係になってるんだよね。
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| つねさん |
そっかそっか。
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| ノリスケ |
仕事していくんだったら、
お酒の力借りて、なんか面白い発想をしようよ、
っていうんだったら、それでもいいんだけど。
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| ジョージ |
うん、オンでは出ないオフの部分を持ち出して、
それをオンに転嫁させようとするわけよね。
それはそれで、いいことだと思うよ。
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| つねさん |
うん。
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| ジョージ |
クリエーションの世界とかで、
生活者の立場になって考えてみようよ、
とかっていうときにはね、
けっこういいんだよ、飲んだりとかして、
いちおう役職は外して、一個人になって？
で、そんときに一個人が何にもなかったら、
生活者の気持ちには
なれなかったりとかするんだよね。
寂しいと思うよ〜。すーごい寂しい、
何が寂しいって、たとえば、
大きなスーパーの管理職のおとっつぁんならね、
ぜったい自分たちでパンツも買わないだろうし、
ポロシャツもＴシャツも、
買いに行かないだろうなー、
という人たちかもしれないよね。
それが、自分たちのお店の、
マーチャンダイジングは
どうあらなきゃならないか？
っていうのを考えなきゃいけないっていうのは、
苦しいだろうなと思うよー。
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| ノリスケ |
ほんとだよね（笑）。
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| ジョージ |
それで、間違ったように記者会見で、
カジュアル・ウエア着て出てきちゃう。
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| ノリスケ |
おかま、百人くらい雇えばいいのに（笑）。
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| ジョージ |
そうだよね。ぜったいそうだよ。
僕はほんっとに、強烈にアピールするよ。
でも、ダメだね。
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| ノリスケ |
だよね。
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| ジョージ |
ダイエーの仕事しない？
って、来るおかまはひとりもいないよ。
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| ノリスケ |
そうだよね。
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| ジョージ |
やめさせてー、って言うよね。
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| ノリスケ |
ＧＡＰには来るよね。
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| ジョージ |
ん〜、そうね〜。そうなのよね〜。
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| ノリスケ |
ユニクロのヤナイさんは、
５時以降のアポ、一切入れないんだって。
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| ジョージ |
入れないね。それで、あの人、
スーツぜったいに着ないしね。
で、今度、初めてユニクロでもって
ビジネス・ジャケット売るんだよ。
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| ノリスケ |
あ、そうなの？
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| ジョージ |
７８００円かな？
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| ノリスケ |
ふーん。
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| ジョージ |
それは、このまえ着てた。
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| つねさん |
それ、プロモーションで？
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| ジョージ |
そうそう。というか、
自分が着て気持ちいいと思わないものは
絶対に売らないっていうからね。
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| つねさん |
そうなの？
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| ノリスケ |
ユニクロって、みんなヤナイさんみたいに
頭、やわらかいのかしら。
それとも、上の一握りだけがわかってて
意外とその下には
頭かたいのがガーッていたりするのかしら。
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| ジョージ |
あ、それは、そうでしょう。
でも、頭かたいのがザーッといるから、
あれだけのことになったんだと思うよ。
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| ノリスケ |
そうか。
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| ジョージ |
そんなもんだよ。だけど、その、
頭かたいひとたちと
付き合わなきゃいけない
頭の柔らかい人たちが、
いっぱいいるんだよね。
で、それを、彼らと付き合わなくっても、
直接上と付き合えるような
仕組みをつくってやれば、会社は大きくなる。
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| ノリスケ |
社長と話させるっていうね。
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| ジョージ |
そうそうそう。
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| ノリスケ |
社長と話さえできれば、
いろんなことがクリアになるのかも。
だから、理想的には
社長の考えてることを、その下の、
この層がぜんぶわかってるってことなんだよね。
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| つねさん |
でも、ぜんぶオブラートで。
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| ノリスケ |
オブラートっていうか、わかってない。
わかってるような気になってる？
そうすると動脈硬化おこしちゃう。
……あ、なんだか、私たち、
妙な話してるわねえ。
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| ジョージ |
でも、日本が、なんだっけ？
経済大国から生活大国へっていうの、
なかった？ むかし。
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| つねさん |
なんか、あった。
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| ノリスケ |
あったような気がする。
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| ジョージ |
でしょう？ いつまでたっても、
なんなくって、もはや、
経済大国でもなくなり始めてるじゃない？
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| ノリスケ |
もうねー、１０年以内ぐらいにねー、
中国とか韓国とかにねー（笑）。
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| ジョージ |
そうなんだよ。
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| ノリスケ |
あの、追い抜かれるかどうかわかんないけど、
同じになると思うんだ。
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| ジョージ |
うん。たとえばね、
イタリアとか行くとね、
経済ボロボロじゃない？
だから、オンはボロボロなんだけど、
オフの部分はね、すーごいんだよねー。
なんか。ナポリの方に行くと、
ほんっとに貧しいんだよ。
もしかしたら食えてない人たちが
いっぱいいるんだけど、
じいちゃんとかがね、朝起きると、
ちゃんとジャケット着て、
磨いた靴を履いて、
家の前に椅子を置いて、
そこに日がな一日座ってるの。
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| つねさん |
は〜、は〜、は〜。
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| ジョージ |
それが、格好いいんだよー。
も、センツァ・クラバッタって感じ？
も、ユナイテッド・アローズの売り子さん、
見に来なさい。も、年季が違うでしょ？
っていうような格好して、座ってんの。
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| ノリスケ |
格好いいー。
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| ジョージ |
それで、奇麗なおねえちゃんが前を通ると、
いちおう声をかけるの。
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| ノリスケ |
へっ！？（笑） 愛すべきくそじじいね。
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| ジョージ |
今晩あいてるのかい？ みたいなことを。
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| つねさん |
あ〜、いいな〜。
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| ジョージ |
んで、夜になると、一家が、
子供たちも帰ってくるでしょ？
そうすると、帰ってきた子供たちも
お洒落をして、
みんなで手をつないで、
街を散歩して歩くんだよ。
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| ノリスケ |
いいね〜。
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| ジョージ |
んで、広場でもって
ベーラベラベーラベラ喋って、
で、レストランでメシ食いに行くのかな？
と思ったら、
レストランにメシ食いに行く金もないんだよね。
で、街一周して、知り合いと喋って、
帰ってきて家でメシ食うの。
でも、そこでもね、
やっぱりお洒落してたりとかするんだよ。
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| ノリスケ |
ふぉー、生活大国だ（笑）。
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| ジョージ |
そうだよ〜、ほんとに。
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| ノリスケ |
偏ってるのが問題だけどね（笑）。
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（つづきます）
