── |
洋服ダンスとか行ってみましょうか。 |
ボーズ |
服か。そういや、やってないか。 |
── |
でも、もう、ずいぶん処分したんだよね? |
ボーズ |
洋服はね、だいぶ片づけた。
一時期、どうしようもない状態だったから。 |
── |
どうやって片づけたの? |
ボーズ |
ええとね、送る方向で。 |
── |
送る? 誰に? |
ボーズ |
親戚のうちの子とかに。 |
── |
またそのパターンだ。
捨てられないから送りつける。 |
ボーズ |
うん、親戚のうちの子に捨てる、みたいな(笑)。 |
── |
あははははは。
残ったお菓子を口の中に捨てるのといっしょで。 |
ボーズ |
そうそうそう(笑)。 |
── |
でもこれは喜ばれるでしょう。
人気ブランドばっかりだもんなあ。
ここから出る古着は価値あるなあ。 |
ボーズ |
そうだねー。
友だちとかが洋服屋さんが多いからね。
買ったりもらったり
安く売ってもらったりとかして、
服は増える一方なんだけども。
いちおう、欲しくても手に入らないみたいな
服がいっぱいあるから、送ると、
すげー喜ばれるよ。 |
── |
その子、いくつ? |
ボーズ |
いま二十歳くらいかな? |
── |
ああ、大喜びだ。 |
ボーズ |
うん。もう、「どんどんくれー!」みたいな。 |
── |
だよなあ。 |
ボーズ |
1シーズンごとに段ボール1箱とか送るからね。
そういうふうにするようになって
やっと片づきだしたって感じ。 |
── |
なるほどー。ちょっと、まあ、
捨てないまでも見てみていいですか? |
ボーズ |
いいよ。このへんはぜんぶTシャツだね。 |
── |
ああ、谷川俊太郎さんとの対談でも
Tシャツは捨てられないと言ってたけど。 |
ボーズ |
うん。だから、ここに残ってるのは、
ほんとに捨てられないやつだね。 |
── |
なんか、とくに捨てられない
Tシャツとかある? |
ボーズ |
ええとね、あ、このへん困ってる。
なんつーの? 自分のTシャツ。 |
── |
ああ、ツアーのTシャツとかだ。
スチャダラパーのTシャツね。
わ、もろ自分Tシャツもあるね。 |
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ボーズ |
そうそう。こういう、
自分系のTシャツってのがけっこうあるわけ。
もう、1箱、2箱ある。 |
── |
質問だけども、自分のTシャツってのは、
大っぴらに着て歩けるものなの? |
ボーズ |
いや、歩けないよ(笑)。 |
── |
あはははははは、着て歩けないのか(笑)。 |
ボーズ |
ライブのときとかだけだね。
エイプのやつだし、つくってもらって、
できあがったときとかは、
「いいじゃんコレ!」とか
「かわいいし」とか言うけどさ、
まさか30過ぎたおっさんが
自分の絵がついたTシャツ、
街で着れないじゃないですか(笑)。 |
── |
ゴリライモが「ゴ」のTシャツを
着てるようなものか(笑)。 |
ボーズ |
そうそうそう。常にね。 |
── |
街で、誰かがボーズさん見かけて、
「あ、ボーズだ!」って言って、
近寄ってよく見ると
自分のTシャツ着てるっていうのは‥‥。 |
ボーズ |
ヤバいよね(笑)。
かといって、捨てられないし。 |
── |
うわっ、捨てらんないし、着られないし。 |
ボーズ |
ヤバいんだよね。もうパラドックス(笑)。 |
── |
あははははははは。 |
ボーズ |
でも、つくるのは好きだからさ、
ライブごとにTシャツ
3枚とか4枚とかあるから。 |
── |
あははは(拍手)。 |
ボーズ |
それもう10何年やってたら、
もう箱、すげえ。 |
── |
ひー、おもしろい。
しかもさあ、どっかの外国でつくった
ペラッペラのダメTシャツならまだしも、
いちいちモノはいいんだよね(笑)。 |
ボーズ |
エイプだからね。デザインも
スケシン(スケートシング)とかだし。
だから、できあがったときとか、
超うれしいんだけど、
自分で着られるかっていうと困るよね。 |
── |
部屋着にできるかっていうと
また微妙だしねえ‥‥。 |
ボーズ |
そうそうそう。部屋着にしたとしてもさ、
宅急便とかが「ピンポ〜ン」って来て、
自分のTシャツ着て出ていくのもなんじゃない? |
── |
「自宅でくつろぐゴリライモ」に。 |
ボーズ |
なっちゃうんだよ。
いいけど、いいんだけど、
バカだよね、それはやっぱり(笑)。 |
── |
はははははは。
全部一周して見てくれたら
それでOKなんだよね。 |
ボーズ |
うん。ゴリライモが「ゴ」を着る感じで、
オレ的には笑えるとしてもさ、
ちょっと客観的に見られるとアホですよ。 |
── |
うははははは、ゴリライモの苦悩。 |
ボーズ |
‥‥あ、コレ、もう1枚あったわ。 |
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