明日に向かって捨てろ!!
〜ボーズの脱アーカイブ宣言〜

第36回 『かわいそうな消火器』




── 続いては、こちらです。
ボーズ 消火器ね。
── なぜか公園の草むらに捨てられてました。
ボーズ また、なんで消火器を
こんなところに捨てたのか。
── これはね、永田説を言うとね‥‥酔っ払い。
ボーズ ああ、酔っ払い(笑)!
どっかのビルにあったやつを
酔った勢いで、ガンと取っちゃって。
「おりゃ〜、持ってきちゃったよ〜」って。
── 「ウィ〜、こんなことしちゃったよ〜」。
ボーズ でも、盛り上がるのはそのときだけで、
どうしようもなくてポイッて。
── うん。「重〜い!」とかで(笑)。
ボーズ これ、その勢いで、
中身シューってまき散らしたりしたのかね。
── 周辺はキレイでしたね。
そこまでの度胸はなかったんじゃない?
ボーズ なかったのかなあ。
でも、消火器って、なんかおもろいなあ。
── 独特の非常識感がありますよね。
ボーズ あるね。なんだろうね。
ほんとは役に立つもののはずなのに。
役立った場面を見たことがないからかな。
── あ、なるほど。そのかわり、
クラスのバカなやつが
バーッて撒いちゃったとか、
そういう場面ばっかり覚えてるから。
ボーズ そうそうそう。
だから、いつの間にか、
「バカなアイテム」扱いに。
── あ、あれも効いてるんじゃない?
たけしのフライデー襲撃事件で‥‥。
ボーズ ああ、消火器持って押し入ったってやつだ。
あるね。あるある。
── ああいう「ムチャのシンボル」に。
ボーズ 非常識かつ非日常、みたいな感覚はあるよね。
── 「破れかぶれの象徴」とか。
ボーズ あるよね(笑)。
で、おまけに‥‥カチッてなるし。
── カチッてなるし(笑)。
ボーズ カチッてなるし(笑)。
── バカな男子のいたずら心(笑)。
ボーズ 「最後の引き金というシンボル」でもある。
── そっかあ、トリガーがあるってのも
非常識で非日常なんだ(笑)。
ボーズ だってさ、カチッてやっちゃったらさ、
メチャクチャなわけじゃん(笑)。
── はははははははは。
ボーズ 引いちゃいけないトリガー。
「カチッてやっちゃダメ!」みたいな。
非常ベルとかもそうだけどさ。
押しちゃダメだし、握っちゃダメだし。
── で、さ、バカなやつがカチッてやったとしても、
迷惑かけるのは半径5メートル以内とかでさ。
ボーズ そうそう(笑)。
「半径5メートルの非常識」なの(笑)。
人が死ぬわけでもないし、みたいな。
なんか、「プチ兵器」みたいな。
── 「たちの悪い酔っぱらい」くらいの迷惑さ。
ボーズ そういうレベルのものだよね。
酔っぱらい以外でなんか考えられるかなあ。
ここに捨てられた経緯。
── うーん‥‥非常識なのしか思いつかないなあ。
だって、公園に必要ないっしょ、これ?
ボーズ あのさ、あの草むらのところ、
すぐ後ろが民家だったのよ。
だから、そのへんの関連性は
考えられなくもないよ。
だから、その、なんだろう、
あのすぐ裏の家で夫婦げんかとかしてて、
「てめえなんか出て行きやがれ!」つって、
窓からいろんなもの投げたりしてさ。
その勢いで消火器がブーンって。
── やっぱりそういう
バカな話になっちゃうんだなあ、
消火器が出てくると。
ボーズ そうね(笑)。
── 消火器を使うシリアスなドラマとか、
絶対、ないね。
ボーズ うん、ないね。
恋愛ドラマで消火器が出てくるとかね。
── コントだ、コント(笑)。
ボーズ うーん、恋愛に消火器必要ないなあ。
やっぱりそういう象徴なんじゃないかな?
非日常へのスイッチなんだよ。
── しかも、規模のちっちゃい非日常ね。
拳銃が「非日常度100」だとすると、
消火器は「2」くらいの。
ボーズ うん。そういう感じはあるね。
── あと、消火器売りつける詐欺とかも。
ボーズ あったねえ。印象悪いよね。
── 印象悪い。
ある意味、消火器かわいそうだ。
ボーズ そうだね。ほんとはもっと
役立つために生まれたものなのに。
消火器の人権としてはね、
軽んじられてるよね。
── 「消火器の人権」(笑)。

(続きますよー)

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2004-10-29-FRI

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