糸井 |
いただいた感想メールでも
そこに反応してくれた人が多いんですよ。
その文章を短くするのが、
余白つきPOPとしては、
いちばんリアリティがあるかな?
ところで、参考までにだけど、
昔に朝日出版社でやってた
1週間に1冊本を出す企画「週刊本」って、
どういうキャッチフレーズでしたっけ?
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赤井 |
「思考のシンクロトロンが何とかかんとか・・・」
っていう、ものすごい長いものだったような(笑)。
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木村 |
(笑)すごい。
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糸井 |
わはははは。
あんまり長く説明してもなぁ。
それを聞くと、むしろいっそ、
ほぼ日ブックスの内容さえも言わずに、
「何用あって月へ行く。 ほぼ日ブックス」とか、
わけわかんないのをそれだけ書くのも、
ありだなぁ(笑)。
これはパクリだけどさ、山本夏彦さんの。
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木村 |
(笑)いいなぁ、それ。
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糸井 |
・・・まあ、ただ、
敢えてコピーライターとして言うと、
「90分ぐらいで読めてしまう」ということを、
お伝えしたい気分も、ありますね。
『ほぼ日刊イトイ新聞の本』(講談社)を
出版した時に、みんなが感想のメールで、
「すらすら読めたんですよ!」
ということに関して、すごくうれしそうに
反応してくれたんですよ。
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木村 |
そうそう。
「あっと言う間に読めたわたしって、
けっこうスゴイんじゃないでしょうか?」
って言ってくれたメールもうれしかった(笑)。
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赤井 |
「理解しながらすらすら読めた自分がかわいい」
みたいなのは、読書体験の中にあるでしょうね。
うれしいですよね、これは。
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糸井 |
あの感動って、
なんか自分でもわかるじゃないですか。
小学生の時に本を一冊読むと、
誰にということでもなく自慢したいような気持ちに、
なりましたもんね。
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木村 |
なったなった。
自分が進歩してる気持ちみたいな。
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赤井 |
そうですよね。
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糸井 |
90分・・・。それ、キーワードだな。
あ、わかった。
『90分を、わたしにください。』
っていうのは?
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赤井 |
いいですねそれ!
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糸井 |
・・・しかも、700円もください、と(笑)。
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赤井 |
わははは。
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木村 |
(笑)こらこら。
・・・ま、いちお、買ってね、と。
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糸井 |
『90分を、わたしにください。』
これ、いいんじゃないかなあ?
「ちょっとお時間いいですか?」
っていう感じが入っているし、
これ、どうも決まったっぽいですね。
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