|
|||||||||
なんでもないと思っていることが 南極という場所ではどうなんだろう。 同じなの? はたまた違うの? 今回はそんな疑問に 斎藤さんが答えてくれました。
寒いところが苦手の隊員も多いですよ。 それでも南極に来るのは魅力があるのです。 さて本題。 そうですねえ、風邪は引かないですね。 他の隊員たちからも 風邪にかかったという話はまだ聞いていません。 ウィルスがいる? いない? そのあたりはよくわかりませんので、 観測隊員の中にいる医師に 「南極で風邪は引かないの?」とたずねてみました。 すると 「ハハハッ、 そりゃ、南極にはウィルスはいないけんのぉ。 じゃけん、新しい隊が来たちょきは、 抗体がないけん、 風邪にかかってしまうんじゃぁ。 まぁ、風邪症候群っちゅうやつは、 あるんじゃけどな。 ウィルス性っかどうかっちゅうと、 そりゃちがうんじゃ。」 と九州男児の彼は ニコニコしながら応えてくれました。 というわけで昭和基地では仮病が使えません。 おかげさまで、ケガも病気もないです。 病気のほうは隊員になる前に 「一般の人間ドック+α」の 健康診断を受診しますので、 出発するときはいたって健康体ですね。 こちらに来てから周りを見ていると、 それほど健康に気を遣っている様子はありませんが、 みんなよく食べます。 食べて動くことが健康の秘訣のようです。 ケガはいつ何が起こるかわかりません。 作業をしているときは 隊員一人ひとりが気をつけますが、 一緒にいる人たちも 周りに気をつけるようにしています。 もしケガをしたときは 二人の医師がすぐに対応してくれるので、 その点は安心ですが、 越冬中に仕事がなくて喜ばれるのが 医療担当の医師です。 そして、さきほど登場した九州男児の医師は最近 「わしゃ、身体動かしてるほうがいいんじゃあ!」 と医務室にいません。 どこにいるかというとブルドーザー運転してたり、 電気ノコギリ持って木材、切ってます。 でもこれがいい状況です。
立派なお風呂があります。 もちろん湯船もついています。 お風呂は第一次隊から作っていた記録があり、 今も昔も寒いときはお風呂が一番のようです。 洗濯機も日本と変わりません。 ただ、水は雪を解かして作っていますので、 入浴も洗濯も毎日できるかは、 その年の雪の降る量によって変わります。 実際に46次隊(前の観測隊)の入浴日は 週に数日と制限された時期がありました。 47次隊は今のところ毎日入浴していますが、 さてこれからの雪の状況はいかにといったところです。 シャンプーや石鹸など生活用品は 隊の装備部門がまとめて調達しています。 水事情がよかったら、 南極でもまったりと湯船に浸かれます。 2006年3月23日 今日は清々しい青空です。 気温は6時で−19℃。 だんだん南極らしくなってきた。 昭和基地 斎藤健 ************************* 南極には風邪ウィルスがいない! お風呂と洗濯は雪解け水! もしかして、 今こうしていることも、 南極では違うのかも? そんなふとした質問や 斎藤さんへの応援メッセージは いつでも件名を「南極観測隊斎藤さんへ」として postman@1101.comまで ぜひメールをお寄せください。 またびっくりするような 南極の常識を教えてくれるかもしれません! 南極観測について、 さらに知りたいという方は こちらの「極地研究所」のホームページも ぜひご覧ください。 |
|||||||||
|
©2005 HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN All rights reserved. |