MAEDA
高阪TK剛、じぶんレポート。

----------ROUND.14----------
試合後の状態について その2


今日は、前回の続きでメンテナンスの話をします。
前回は試合直後の話しでしたが、それから、
例えば次の試合まで二ヶ月時間がある場合、
自分たちは完全にオフの状態になります。
例の禁断症状も、1、2週間もたてば
落ち着きだしますから。
そうすると、「練習しなきゃ」って言う強迫観念や、
わけもなくイライラする事などがなくなって、
もし運動をする事があっても
いわゆるレクリエ-ション感覚でできる様になるんです。
つまり「これは(試合中の)あの時の為にやってるんやな」
とか、「これは使える」とか言う事をいっさい考えないで
体を動かすことができるんですね。

そして、そうですね、自分の場合だと
大体試合の5週間前ぐらいからまた動きだします。
ただし、その動き始めのころは
特に練習と呼べる様な事はしません。
試合のことは本当に頭の隅っこの方にある程度です。
スパ-リングみたいな事もしますが、
ここでも楽しみながらゴロゴロして、
いろんな技の掛け方を試してみたりします。
そのぶんストレッチを多くしたり、
あと軽くボディ・ウエイト
(腕立てとか、ああいうやつです)
をやったりとかするんですね。
でも実はこの時間が後の練習の内容を決める
キーとなるんです。

例えば、なにかアイデアを出さなければいけないって決めて
考えた時って逆になかなかそんなに良いものは
でてきませんよね?
もし出たとしても、物凄い時間を消費してたりとか、
体力を消耗してたりとかする。
でも、そこに無駄な時間を与えてやると
その間に結構面白いものができたりするんです。
格闘技も一緒で、試合の為だけに練習をしてしまうと
なかなか新しい技術って出てこないんですよ。
前回言った
「試合後に残った良いイメ-ジは
頭の片隅にだけあれば良い」っていうのは
あくまでもこの時にヒントとして使うためなんです。
実際、自分が良く使うテクニックは、
なんとなく練習してて思いついたものばかりです。
そして、もう一つは体の調子をこの時に調べるんです。

どこか痛い所はないかとか、
前できた動きがまたできているかとかです。
体力に関してはなんにも考えません。
落ちてて当たり前なんですから。
まー、一ヶ月ぐらいのオフだとそんなに気になる程
落ちたりしないですけど。

そう言う事をふまえて、徐々に次の試合の組み立てに
入っていくんです。
このへんから、頭のビルド.アップをしていくんですね。
やっぱり、体より早い段階から頭は作っていきます。
じゃないと、どうしても体力まかせな技術が
できてしまったりしますから。
そして、少なくとも3週間前には体力も技術も
頭もマックスの状態で練習できる様にもっていくんです。

大体以上が試合後、そして前のメンテナンスです。

1999-10-21-THU

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