相田さん、だいじょぶか?
「なんとかスタン方面」からの現場報告。

レポート#3
平和な普通の日記になってきた気が…
だいじょうぶか?


10/25 晴れ

目覚めると、パソコンが電源を入れたままだった。
どうしてもモニターを見ていると眠くなってしまう。
その上に酒まで入ったらもうおしまいだ。
だいたい集中力が60分の一秒しか続かないから
写真屋商売をやってるわけで、
もしかしたら現地レポートを通信するなんて事を
うっかり約束したのが大間違いかも、、。
と、いささか弱気な寝起きだった。

もちろん、そんな謙虚な気分もせいぜい続いて
30分の1秒なのがコレマタ悲しい性なのである。
すぐ気を取り直して、階下に朝飯を食いに降りる。
パン、卵、その他のちょっとしたつけあわせ。
ごく普通のメニューである。
サービスしてくれるお姉さんも生活感の漂うふつうのヒト。
なんだかちょっとつまらない。
さっさと飯をすませ、残してある荷物も心配なので
チェックアウトしにタシケントホテルに向かう。
さいわいお色気ねーさんは勤務あけのようで姿は見えず、
両替ねえさんに頼んでおいた洗濯物の料金(80円)を
払ってから、フロントに行ってチェックアウトした。

宿に戻って荷物を置いて、その付近をぶらりと散歩する。
このあたりは
新市街地のごく普通の住宅街のように見えるが、
少し奥へ歩くと警官が玄関口を警備している家や、
小さいながらもプールを作ってある家などもあり、
けっこういい住宅地らしい。
カサカサと舞う落ち葉を踏みながら
ひとまわりして大通りにでると、
ちょうど見覚えのあるNo8の路面電車がやってきたので
乗ってしまう。
目的地は、一度見かけた運河沿いのチャイハナだ。
それにしても道幅は広い、ボリショイだ。
片側に3車線づつ、そして中央に線路が上下線分。
建物のサイズも馬鹿でかく、主だったところの正面広場には
かならずこれまた大きな噴水が盛大に水を噴き上げている。
もともとがシルクロードのオアシス都市だから、
水というものの持つ価値が違うんだろうか。
あの巨大な噴水はきっと富と権威、権力の
象徴なかもしれない。


普通の家並み

電車を降りて運河沿いを少し歩き、
チャイハナで昼食をとる。
リラックスしていてイイカンジのチャイハナだ。
シャシリク屋(*1)、ポロフ屋(*2)など
4つほどの食い物やから、
カザフ系っぽいおばさんの店を選び、
焼きうどんを1つと、メンチカツ、マッシュドポテト、
そばの実を炊いた物の盛り合わせを取る。
とても美味しい。
しかし蕎麦の実は、食えないほどじゃないが、
かすかに薬クサイ。
たぶん収穫したあとから保存のためにまぜた
薬のかおりだろう。ポストハーベストって奴だ。
クアラルンプールで白米たのんだら
もっと臭くて食えたもんじゃなかったからなあ。
蕎麦の香り自体は香ばしいだけにチト残念だ。


チャイハナでの昼飯

帰り横着してタクシーを使う。
料金は乗るときに交渉だ。
今回は500ソム、50円である。
この国ではサービスにかかる費用がとても安い。
イロんなサービスがみなやすいんだろうなあ。
白タクの運ちゃん達も大変だ。
いまのところは旧ロシア時代のポンコツを使って
なんとかしのいでいるのだろうが、
それがいかれちまったらどうすんだろう、と
コッチが心配になってしまう。
宿に帰って今日こそは
旅の経過報告の第一報を送らなくっちゃ、と
腕まくりしてパソコンに向かった。


見かけによらず、
ファンキーな音を出してた
ストリートミュージシャン


(*1)シャシリク
羊の肉のかたまりや、ミンチに香辛料混ぜたつくねなんかを
3、40センチぐらいのくしに刺して炭火で焼いたもの。

(*2)ポロフ
羊の肉とにんじんの細切れなどの炊き込みご飯。
サフラン色のほの黄色してます。
いわゆるピラフのルーツですね。

2001-11-08-THU

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