アジオ&アジコ |
博士、こんにちは! |
博士 |
やあ、ふたりともこんにちは。 |
アジオ |
博士! いよいよお花見シーズン到来ですね! |
アジコ |
みんなでパッ〜っと盛り上がりましょう! |
博士 |
待て諸君っ!
桜の樹の下には屍体が埋まっておるっ!! |
アジオ |
な、なんですか! いきなり物騒な! |
博士 |
これは信じていいことなんだよ。
なぜって、桜の花があんなにも見事に咲くなんて
信じられないことじゃないか。 |
アジコ |
梶井基次郎「桜の樹の下には」からね。
大正時代に夭折した文豪の名作よ。 |
アジオ |
よ〜し、それならボクも‥‥
舞の海の頭にはシリコンが埋まっている! |
アジコ |
それじゃ私も‥‥
クルマの座席のすき間には
小銭と百円ライターが埋まってる! |
博士 |
ふむ。
世の中には意外なところに
意外なモノが埋まっておるもんじゃな。 |
アジオ |
でも博士!
それって味写にも言えることですね! |
アジコ |
一枚の何気ない写真の中に、
思わぬ感動や驚きが埋まっているものね。 |
博士 |
その通りじゃ!
表面だけでは分からない隠された美!
味写とはつまりその美しさを
掘り起こす作業なのかもしれんな。 |
アジオ |
上手いこといいますね! 博士! |
アジコ |
見直したわ。 |
博士 |
フフフ。じゃあちょっとコレを見てみるかね? |
アジオ |
わっ!! デッカイ耳クソ! |
博士 |
昨夜、掘り起こしたばかりの奇跡じゃよ。
耳クソもこれだけデカイと
ある種の美術作品と言え‥‥ |
アジコ |
言えんわい!! 桜の下に埋めたろかいっ! |
アジオ |
‥‥さて。
いつもの寸劇が終わったところで、
今週の味写をご紹介!
まずはハンドル・ネームあんにゃさんからの
作品です!
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アジコ |
狙ってるわね! |
アジオ |
狙ってるね! |
博士 |
左端のヤングはともかく、
右3人のお年寄りは明らかに狙っておるな! |
アジコ |
お鍋の影に隠れて見えないけれど、
3人の視線はある一点に集中してるわ。 |
アジオ |
視線の先には‥‥しゃぶしゃぶのお肉? |
アジコ |
酢豚に入ってる、パイナップルじゃない? |
博士 |
魚の目玉かも知れんな。
目玉に含まれるdhaは
ボケ防止の効果ありというぞい。 |
アジコ |
いずれにせよ、勝負は一瞬でつきそうね! |
アジオ |
ボクはこの髪をパープルに染めた、
ビジュアル系のおばちゃんだと思うな。 |
アジコ |
私はこの顔が、なんていうか‥‥
共産圏っぽいおばさんを応援するわ。 |
博士 |
いや、意外とこのじいさんかも知れん。
こんなときこそ戦地での体験が生きるのじゃ。 |
アジオ |
しかし、なんという緊張感なんだ! |
アジコ |
テレビなら次の瞬間、CMよね。
CMまたぎで一旦スタジオよ。 |
博士 |
スタジオでの解説が終わったら、
またこのシーンまでのナレーションじゃ。 |
アジオ |
いくらじらせば気が済むんだ!
そんなに数字(視聴率)が欲しいのかよ! |
博士 |
全くじゃ!
視聴者をバカにするのもいい加減にせい!
アジオ君! 局に電話じゃ! |
アジコ |
‥‥局ってなによ。
ふたりとも現実に戻りなさい! |
アジオ |
ハッ! あまりの緊迫感につい我を‥‥ |
博士 |
なんで絵が動かんのじゃ?と思ったら‥‥
これ写真だったわい。 |
アジコ |
味写ノイローゼね‥‥
でもこの三つ巴の勝負は確かに気になるわ。 |
アジオ |
カギは中華テーブルだね! |
アジコ |
この回転板を制するものが
勝利を手にするのよ! |
博士 |
ふむ! この直後に繰り広げられる、
壮絶な残り物バトルが目に浮かぶわい! |
アジオ |
誰が勝利しても拍手で讃えたいね! |
アジコ |
ええ、じゃあそんなさわやかなフィナーレに
想いを馳せつつ、次の作品に参りましょう! |
アジオ |
は〜い!
お次の味写はハンドル・ネーム、
タモリの三点責めさんからの作品で〜す!
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待ちぼうけのバースデイ‥‥
「今日、何の日か覚えてる?」
その答えが いまやっとみつかった
テーブルの上にはケーキとシャンパン
ソファでまどろむ ボクのメインディッシュ
待ちぼうけのバースデイ‥‥
「もうすぐ日付、変わっちゃう!」
寝ぼけまなこの 君にkiss
お姫様だっこでエスコートするよ
12時過ぎの ボクのシンデレラ
by 味の素博士 |
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アジオ |
なんですか、博士!
この最高に気色悪いポエムは! |
博士 |
味写を自作のポエムで味わうという
新しい試みじゃ。
ホレ、雑誌のグラビアなんかで
よく見かけるじゃろ。 |
アジコ |
じゃあ、このおじいちゃんはグラビアアイドル? |
博士 |
さすが長寿大国ニッポンじゃ。
高齢者の中にもフォトジェニックな逸材が
隠れておったわい! |
アジオ |
たしかにこのポーズは挑発的だけど‥‥ |
博士 |
しどけない寝姿に、
小悪魔的なフェロモンを感じるじゃろ? |
アジコ |
いくらなんでも、年齢が‥‥ |
博士 |
熟し果てたボディが、逆に新鮮なんじゃ! |
アジオ |
しかしなんですか、このポエム。
待ちぼうけのバースデイって‥‥ |
博士 |
誕生日の夜に、待ちくたびれて先に眠ってしまった
恋人という設定でな。
その姿を彼氏の視点からとらえてみたのじゃ。 |
アジコ |
恋人なの?このおじいちゃんが! |
アジオ |
じゃあ、視点の側の彼氏って誰だよ! |
博士 |
もちろん、この作品を見てる我々じゃよ。 |
アジオ |
‥‥わ、我々って! |
アジコ |
一緒にしないで!! |
博士 |
高齢化社会を意識した、
斬新な企画だと思ったんじゃが‥‥
また時代を先取りしすぎてしまったようじゃの。 |
アジコ |
そのセンスに、時代が永遠に追いつけないことを
祈るばかりね‥‥ |
アジオ |
でも今週は、両方とも濃い作品だったね! |
博士 |
改めてお年寄りのパワーに圧倒されたな!
さあ、ふたりとも感謝を込めてごあいさつじゃ! |
アジオ&アジコ |
あんにゃさん、タモリの三点責めさん!
どうもごちそうさまでした!
おじいちゃん、おばあちゃん、末永くお達者で! |
博士 |
うん、よい返事じゃ!
ではみなさん!
今後ともこのもぎたての中年アイドルに、
味写という名のファンレターを
ドシドシ送って下さいな! |
アジオ&アジコ |
よろしくお願いしま〜す!
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