
アジコ |
観光で阿蘇山に行ったときの、
記念写真ですって。 |

アジオ |
まず娯楽のひとつに
「火口をのぞきに行く」という発想がある時点で
味わい深いね。 |

アジコ |
しかもそれを実行に移し、
こんな証拠写真まで。 |

博士 |
「恐いけど見てみたい」という
人間の本性がそうさせるんじゃろ。
鼻をかんだ後のティッシュを広げて見るような。 |

アジオ |
薬局に貼られた水虫の拡大写真を、
つい目の端でとらえてしまうような。 |

アジコ |
そんな恐いモノ見たさのアウトドア版が、
火口見学なのね。 |

アジオ |
人間は好奇心に忠実だね。 |

アジコ |
要するにスケベなのね。
この人たち。 |

博士 |
ふむ。
わざわざ休日返上で火口付近に集まる連中じゃ。
きっと相当のスケベ人間なんじゃろう。 |

アジオ |
あのサングラスの人も
スケベなの? |

博士 |
スケベじゃよ。
だからサングラスで顔を隠してるんじゃ。 |

アジコ |
火口をのぞきに来たことを
人に知られたくないのね。 |

博士 |
その通り。
今日も奥さんに内緒で
こっそり火口をのぞきに来たんじゃ。
その地球の割れ目をマブタに焼き付けにな‥‥ |

アジオ |
変態だ! |

博士 |
しかし一番苦しんでいるのは本人かも知れんぞい。
火口にしか興奮しない自分の性にな。 |

アジコ |
やっぱり変態じゃない。 |

アジオ |
でもあのサングラスに添えた手。
「スチャッ!」としてるね。 |

アジコ |
ええ。
「スチャッ!」としてるわ。 |

博士 |
まさに「スチャッ!」という擬音が
ピッタリじゃな。
なにかこの写真全体の味わいを
凝縮したような手の角度じゃ。
火口フェチの哀しみが
痛いほど伝わる名ポーズじゃぞい。 |

アジコ |
‥‥なんなのよ。火口フェチの哀しみって。
バカじゃないの?
じゃあ変態は変態に任せて次の作品で~す! |

アジオ |
お次はハンドル・ネーム、
ダニアースさんからの作品です! |