
アジオ |
ああ!
若い女性がクマに! |

博士 |
なに! 若い女性が!?
若くもなく、女性でもない人間ならともかく! |

アジコ |
若い女性が襲われてるわ! |

博士 |
それは一大事じゃ!
若い女性のみなさん!
クマには死んだフリですぞ! |

アジオ |
それって
迷信じゃないんだっけ? |

博士 |
いいえ! 死んだフリです!
この夏は死んだフリがキテるんです! |

アジオ |
え?
死んだフリブーム到来? |

博士 |
夏のビーチで死んだフリ!
白目でめちゃモテ!
紫外線を独り占め! なんです! |

アジコ |
頭大丈夫なの? |

博士 |
いやあ、若い女性の
無防備な水着姿が見たいばっかりに、
あらぬブームを仕掛けてしまったわい。 |

アジコ |
なんじゃ、そりゃ。 |

アジオ |
でもこの人、まさかこんな場所で
クマに襲われるとは思っていなかっただろうね。 |

博士 |
こんなサンリオキャラが並んだスポットで、
クマに頭をかじられるとはな!
銭湯でサメに襲われるような
モンじゃよ。 |

アジオ |
いや!
デパートの屋上で
旧日本兵を見つけるようなものだよ! |

アジコ |
‥‥どっちの例えが正しいかは
全く分からないけど、
珍しいことはたしかね。 |

アジオ |
え~ん!
後ろのサンリオキャラの目が恐いよ~! |

博士 |
こんな座った目のキャラを平然と起用するとは、
サンリオも中々のチャレンジャーじゃ。 |

アジコ |
弱肉強食の現実を、
いたって冷静に見つめている感じよね。 |

アジオ |
ある意味、
資本主義の競争を勝ち抜いてきたキャラだからね。
その辺はシビアなんだよ。 |

博士 |
自然界ではこれが日常なんじゃよ。
力なきモノは強者のえじきになる。 |

アジオ |
でも普段は山奥にいるはずのクマが、
こんなに民家近くまで降りてくるなんてね。 |

アジコ |
しかも店頭で記念撮影の女子を
待ち伏せなんて! |

博士 |
まったくうらやましいぞい。
ワシも明日から店頭に飾られようかな? |

アジコ |
誰も寄りつかんわ! |