アジオ |
はぁ‥‥
あっという間のW杯だったね。 |
アジコ |
バンテリンの効果も
及ばなかったわね‥‥ |
博士 |
クロアチア戦後は
バンテリンだけじゃ心細くなって、
メンソレータム、アンメルツヨコヨコ、
タイガーバーム、ムヒ、オロナイン、
ボラギノールM軟膏、フェミニーナ軟膏S‥‥
あらゆる塗り薬を全身に塗って、
応援しておったのに‥‥ |
アジオ |
体中がベトつくばかりで‥‥ |
アジコ |
奇跡は呼べなかったわね‥‥ |
博士 |
痔とデリケートな部分の痒みは
緩和されたんじゃが‥‥ |
アジオ |
はぁ‥‥ブラジル戦の前半ロスタイム、
あの1分を守りきっていれば‥‥ |
アジコ |
あぁ‥‥クロアチア戦で柳沢が、
あの決定的チャンスさえ決めていれば‥‥ |
博士 |
ふぅ‥‥オーストラリア戦が、
せめて引き分けで終わっていれば‥‥ |
アジオ |
はぁ‥‥予選F組の中に、
王者ブラジルさえいなければ‥‥ |
アジコ |
あぁ‥‥日本人の体格が、
あとひとまわり大きければ‥‥ |
博士 |
ふぅ‥‥サッカーなんてスポーツが
誕生したばっかりに‥‥ |
アジオ |
人類が二足歩行さえはじめなければ、
サッカーなんて生まれてないよ! |
アジコ |
そもそも生物が海から陸へ上がって来たのが
間違いなのよ! |
博士 |
ええ〜い!
宇宙のビッグバンが諸悪の根源じゃ! |
アジオ |
さ〜て!
時空を超えたスケールで悔やんだ後は
気持ちを切り替えて! |
アジコ |
残りのW杯を楽しみましょう! |
博士 |
選手の諸君&ジーコ監督! お疲れ様!
にわかファンの無責任な雑音など気にせんでくれ!
日本代表として頑張ってくれた諸君らに
改めて感謝じゃ! |
アジオ |
それじゃ今週の1枚目!
ハンドル・ネーム、うっきーさんの
この作品です! |
アジオ |
さあ!
読者のみなさんも一緒に推理して! |
アジコ |
この写真は、いったいなにを
お祝いしている場面なんでしょう? |
博士 |
ヒントはケーキに刺さった
一本のロウソク! |
アジコ |
と、いうことはつまり、
この赤ちゃんの‥‥ |
アジオ |
1歳の誕生日だ〜〜〜!! |
アジコ |
♪ハッピーバースデー!
赤ちゃん! |
博士 |
しかし1歳の誕生日というものが、
これほどドラマチックな光景を生み出すとは!
この作品と出会うまで思ってもみなかったぞい! |
アジオ |
まだ数字という概念がない赤ちゃんに贈られる
「1」の灯! |
アジコ |
このロウソクの本数が、
自分の年齢を表しているなんて
まったく気付いてないんでしょうね。 |
博士 |
しかし無知の眼差しが、かえってこの赤ちゃんを
哲学者の表情にしておるぞい! |
アジオ |
うん!
この赤い棒に灯された小さな炎から、
懸命になにかを読み取ろうとしているね! |
アジコ |
この赤ちゃんの気持ちになって、
心の声を代弁してみましょう! |
博士 |
「なんだ?この私の前に差し出された
不思議なオブジェは‥‥」 |
アジオ |
「先端の明かりが揺れているのは
気流のせいだろうか?」 |
アジコ |
「彼らは私に、
いった何をさせようというのだ?」 |
博士 |
「ただ見つめていればいいのか?
それともなにか行動を起こすべきなのか?」 |
アジオ |
「なんだ?
この周囲から感じる無言の圧力は‥‥」 |
アジコ |
「彼らは明らかに、
私になにかを期待している!」 |
博士 |
「神よ! 指示をくれ!
私はこの不思議な明かりに
どう対処すれば良いのだ?」 |
アジオ |
「分からない! 私には私の成すべきことが!
こうなったらもう最後の手段しかない!」 |
アジコ |
「よし! 泣こう!」 |
博士 |
うえ〜〜〜〜〜ん! |
アジオ |
あ!
泣いちゃった! |
アジコ |
1歳の赤ちゃんには、まだ「1」の概念は
早過ぎたみたいね。 |
アジオ |
さあ、
博士も泣き止んで。 |
博士 |
グスン‥‥。
つい1歳児に感情移入して号泣してしまったわい。
では思いっきり泣いてスッキリしたところで
次の作品じゃ。 |
アジコ |
お次はハンドル・ネーム、
ユウさんのこの作品です! |
アジオ |
この作品と一緒に届いた、
投稿者ユウさんのメールを紹介します!
若かりし父の写真を見つけたのでお送りします。
これは結婚前、ひとり旅をしていたときの写真です。
どこなのかさっぱり‥‥
男性もマリッジブルーになるのでしょうか?
がんばれジューンブライド!
(ハンドル・ネーム ユウ) |
アジコ |
たしかに完全な
マリッジブルーよね‥‥ |
博士 |
ふむ。
とても健全な精神状態で、
撮影された写真とは思えんな。 |
アジコ |
でもひとり旅ということは、
これを撮った人は誰なんでしょう? |
アジオ |
旅先で知り合った赤の他人だと思うけど‥‥
その人もさぞびっくりしただろうね。 |
博士 |
いきなりサングラスの不審な男から、
この風景をバックに
シャッターを切って欲しいと言われてもな‥‥ |
アジコ |
彼の意図が
まったく読めないわ‥‥ |
アジオ |
目立つものと言えば
削られた山肌と、手前の排水溝。
そして植え込みに腰掛けるお年寄り‥‥ |
アジコ |
独身時代、最後の思い出としては、
あまりに意味不明なチョイスね。 |
博士 |
彼は深刻なマリッジブルーだったんじゃ。
そこを考慮に入れて欲しいぞい。 |
アジオ |
きっとどこか心理の深層部分で、
この風景を求めていたんだよ。 |
アジコ |
山肌と排水溝と老人を? |
博士 |
そうじゃ。
排水溝へ過去を捨て、老人になるまで、
山肌のように頑張ろうという意志の現れじゃ! |
アジオ |
なんだよ!
山肌のように頑張ろうって! |
博士 |
ワシだって分からんわい!
そこがマリッジブルーの恐ろしさじゃ!
うえ〜〜〜ん! |
アジコ |
ヤダ!
博士また泣いちゃった。 |
アジオ |
ホラ。
泣き止んで! |
博士 |
グスン‥‥。
つい別れた女房との婚約時代を思い出して
泣けてきてしまったわい。 |
アジオ |
なんだか今週はW杯の件もあって、
つい弱気な気持ちになってしまうね。 |
アジコ |
もう!
涙もろい中年なんて、
詐欺師以外だれも相手にしてくれないわよ! |
アジオ |
じゃあ悲しみを乗り越えて、
明るい月曜日を迎えるために! |
アジコ |
先週のスマイルおじさんに、
もう一度登場願おうかしら? |
博士 |
賛成じゃ!
ではモニターの前の諸君も大きな声で呼んでくれ! |
アジオ |
じゃあいくよ!
せ〜〜〜〜の!
おじさ〜〜〜〜〜〜ん!! |
全員 |
素敵〜〜〜〜〜〜〜!! |