
アジコ |
お便りによると、朝の赤坂で
出勤中に撮影したものですって。 |

アジオ |
スナックの裏に、
無造作に捨てられていたそうだよ。 |

博士 |
なんと諸行無常な光景なんじゃ。 |

アジコ |
投稿者がそのまま会社にいかず、
家に帰りたくなった気持ちが分かるわね。 |

アジオ |
そのまま荒れた日本海でも
見に行きたくなっちゃうね。 |

博士 |
モノの一生には、生き物の一生とはまた違った
悲しさがあるな。 |

アジコ |
新品の頃は
さぞもてはやされたでしょうね‥‥ |

アジオ |
スナックの店内を
元気に転がっていたときはね‥‥ |

博士 |
ホステスの熱い視線を
浴びながら! |

アジオ |
自分が見せる「面」に
一喜一憂する酔客たち! |

アジコ |
常連のタコ社長が音頭をとる!
「恋の話! 略して!」 |

博士 |
ミスターレディたちの大合唱! |

アジオ |
コ・イ・バ・ナ~~~!(ダミ声) |

アジコ |
店内を包む大爆笑!
正直、天狗になってた時期もあったはずよ。 |

博士 |
「オレさえ転がれば、なんとかなるんだよ!」
って。 |

アジコ |
「もっと大事に転がせよ。
オレがいないと困るのは誰だ?」
って。 |

アジオ |
「お前に恋バナは出してやんねえ!」
とか。 |

博士 |
それがいつの間にか
こんなに黒ずんで‥‥ |

アジコ |
形もいびつになっちゃって、
何度やっても「ここだけの話」しか
出なくなって。 |

アジオ |
気がつけば路上のゴミ置き場で
朝日を浴びていたんだね。 |

博士 |
悲しいのお。
せめて最後くらいちゃんと
「面」を見せたかったじゃろうな。 |

アジコ |
そうね。
この写真じゃゴミに挟まれて
ちゃんと「面」が見えてないわね。 |

アジオ |
最後は自分のために出したい
「面」があったはずだよ。 |

博士 |
なんの「面」じゃ? |

アジオ |
「はじめて○○した話」さ。
はじめて自分が転がったときのみんなの笑顔を、
ごきげんようサイコロは
思い出してるんじゃないかな‥‥ |

アジコ |
ちょっと!
泣かせないでよ! |

博士 |
ふむ。
諸君たちも古くなったごきげんようサイコロを
捨てるときは、供養のために最後にもう一度
転がしてやってくれたまえ。
では今週はここまでじゃ。
来週も味な世界でお会いしましょうぞ! |


アジオ&アジコ |
バイちゃ! |