アジオ |
まずはお便りをどーぞ!
はじめまして。HNぴんこです。
とってもいい味の写真ですので、
ぜひご覧ください!
シャンパンを開けた直後の写真です。
この直前にシャンパンを開けたら
急にコルクがバーンって飛んで大惨事に。
その状況を説明するとき
「急にコルクがバーン!ってなって...」の
「バーン!」の「ンッ!」の瞬間の写真です。
よろしくお願いします。
H.N ぴんこ |
アジコ |
なるほど。
状況は分かりました! |
博士 |
たしかに口元が
「ンッ!」ってなっとるわい。 |
アジオ |
でも普通、シャンパンを開けるときって、
その瞬間こそがメインのはずなのに‥‥ |
アジコ |
その後の反省会に
本当のシャッターチャンスが控えていたわけね。 |
博士 |
見なさい。
この無邪気な表情を‥‥ |
アジコ |
コルクの栓も本望よね。
自分の抜け方でこんなに場が盛り上がるなんて。 |
アジオ |
多分この人、今年いっぱい
この話題しかしないと思うよ。 |
博士 |
この人の持ちギャグになるかもしれんな
「シャンパン、バーン!」ってのが。 |
アジコ |
周囲も暖かい目で見守って欲しいわ。
この人のオリジナルギャグを‥‥ |
博士 |
次回はスナック菓子の袋を
勢いよく開けすぎたときの状況も
説明してくれたまえ。 |
アジオ |
かっぱえびせん、バーン!
ってなったときの表情も見てみたいよね。 |
アジコ |
ではこの人の次回作に期待しながら、
次の作品よ。 |
アジオ |
お次は
H・N カワチコーシさんの作品です! |
アジコ |
これもまずはお便りから!
味写さまへ
ちょっと見てもらいたくて投稿しました。
いつも行かない道を散歩してたら出会いました。
「惣菜は愛」
その前をママチャリで通るおばさん、
そして側道を行く老婆。
よろしくお願いいたします。
H.N カワチコーシ |
博士 |
ふむ。
この淡泊なメールに込められた静かな自信。
しかと伝わったぞい。 |
アジオ |
最小限の情報で、
見事に味写の本質をとらえた名作だね。 |
アジコ |
惣菜は愛と謳いながらも、
その愛を拒絶するかのように
閉めきられた灰色のシャッター。 |
アジオ |
被写体であることをまったく意識していない
自転車オバサン。 |
博士 |
なにかを暗示しているようで
その「なにか」が皆目見当つかない
バアさんの後ろ姿。 |
アジコ |
被写体、構図、シャッターチャンス、
どれをとっても作者の意図が汲み取れない‥‥ |
アジオ |
理解しようとすればするほど、
その意味から離れてしまいそうだね。 |
博士 |
もしかしたらそれが作者の意図かもしれん。
ワシらは見事、彼の術中にハマったようじゃ。 |
アジコ |
それにしてもわたしたちは
どうしてこの写真に惹き付けられるのかしら? |
博士 |
写真はそもそも撮る側と撮られる側の
意識によって成り立つ表現じゃが、
その両方が欠けとる写真というのは珍しいからな。 |
アジコ |
写真にとって当然あるはずの
「意図」がないことで、
ボクたちは逆にその中に
なにか意味を見つけようとするんだね。 |
博士 |
そういうことじゃな。
意味は写真の中にあるのではなく、
見る側の主観が見つけ出すものなんじゃ。 |
アジオ |
シャッターと
全然知らないオバサンが写った写真から、
深い話になってしまったね! |
アジコ |
こういう日常の無意識をあらためて検証するのも、
味写の役割かもしれないわね! |
博士 |
ふむ。
たまにはマジメに味写論を語るのも
いいかもしれんな。
では今週はここまでじゃ! |
アジオ |
じゃあ、さっそくサルの椅子でも
買いに行こうよ! |
博士 |
サルノコシカケ! |