アジオ |
油断してたよ。
まさかこの人の顔が
一番神秘的だったなんて。 |
博士 |
まるで竜宮城からの
使者のようじゃな。 |
アジコ |
こんなラフな
いでたちで? |
アジオ |
こんな角刈りが中途半端に伸びたような人が
竜宮からの使者? |
博士 |
失敬な!
お便りによると、
これはいまの奥さんと初めて行った
沖縄旅行で撮られた一枚らしいぞい。 |
アジコ |
しかもこの人、
翌日旅行の疲れから体調を壊して、
高熱と下痢で地元の病院に運ばれたらしいわ。 |
アジオ |
まるで翌日の悲劇を
予知していたかのような一枚だね。 |
博士 |
たしかに高熱でうなされている人の
頭の中みたいな風景じゃな。 |
アジオ |
でも婚前旅行の思い出が
神秘的に撮れた旦那の写真っていうのも、
奥さんからすれば複雑だよね。 |
博士 |
じゃが結婚生活の中では
やがてその神秘性も失われていくはずじゃ。 |
アジコ |
「あ〜あ、この人も昔はもっと神秘的だったのに」
なんて言われるかもしれないわ。 |
アジオ |
そもそも配偶者に神秘性を求める時点で
おかしな話だけど‥‥ |
博士 |
神秘性より経済力!
男は現実に足をつけて生きていかんとな! |
アジオ |
お前がゆーな! |
アジコ |
では次の作品です! |
アジオ |
お次はH・N リコ★ロドリゲス子さんの
作品です! |