天久聖一の味写道
味写道・その三

スギちゃんだぜぇ~ 。
先週はローラで今週はスギちゃんですか。
また人気者に便乗しようとして‥‥
スギちゃん、
先日メンインブラック3を観に行ったぜぇ~。
へえ 。
今年最高のエンターテイメントだったぜぇ~。
ふうん 。
スギちゃん、
感動で震えが止まらなかったぜぇ~ 。
そうですか 。
この感動を是非、
みなさんにも味わって欲しいぜぇ~ 。
はあ 。
以上だぜぇ~ 。
オチはどうしたんですか!
スギちゃんだぜぇ~ 。
だからオチ!
おスギちゃん、映画評論家だぜぇ~
‥‥。
双子のピーコはファッション評論家だぜぇ~
それではお茶も冷め切ったところで、
作品の紹介に参ります。
まずは一枚目。
H・N パフイーの飼い主さんからのこの作品です!


味写No.441

「イモ泥棒」

H・N パフイーの飼い主さん

写真をクリックすると、さらに大きな写真をご覧いただけます。
ワイルドだぜぇ~ 。
…たしかにワイルドですね。
メールによりますと、
投稿者さまの愛犬パフィーちゃんが、
台所のイモを盗んで電話台の下で
囓っていたところを撮った一枚のようです。
赤目修正なしの目の輝きがワイルドじゃな。

おそらく、最初に見つけたときは
愛犬の無邪気なイタズラが可愛かったんでしょうね。

ふむ。
「もう!パフィーちゃんったら♡
 こんなお痛して。
 証拠写真撮っちゃうぞ♡」
的なノリだったんじゃろうな。

そして上がってきたのが、この一枚。
かわいいペットが完全なる「魔犬」じゃ。
投稿者さまの心痛、お察しします。
なんか咥えたイモすらも、
体内から這いずりだしてきた
謎の生命体みたいじゃものな。
グロいこと言わないでください。
でも、赤ちゃんや動物の場合、
現場の可愛らしさが真逆のテイストで
写ってしまうことって多いですよね。
どちらも人の思惑が通用しない天然ものじゃからな。
そういう被写体には
こちらも相当な覚悟で臨まないと、
このように本能サイドのみが
ムキ出しになってしまうのじゃ。
しかしそんな野趣あふれる味わいも、
味写の醍醐味であります。
そういうことじゃな。
これもパフィーちゃんのワイルドな魅力のひとつよ。
それでは次。
H・N かなちょろさんのこの作品です。


味写No.442
「奇妙な縁日」
H・N かなちょろさん

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なんじゃこれは。
一瞬、目眩を感じる構図じゃぞい。
実はこの作品は、横位置で投稿されてきたのですが、
本来には縦位置の写真ですね。
では縦に直した方がいいんじゃないか?
ええ。
でも投稿者さまによると、
縦にすればしたで奇妙な構図になるそうです。
よく分からんな。
では試しに縦に直してくれたまえ。
はい、直してみました。



なるほど。
これはこれで、親子が水平に浮かんでるようじゃな。
はい。
お母さんの「持ってかれぶり」が
この構図に奇妙な完成度を与えております。
アルバムに貼るときは迷うじゃろうな。
これ縦に貼ろうか、横に貼ろうかって。
それを決められずに、
とうとうこのコーナーに送ってくれたんでしょうね。
…そういうことか。
ちなみに、この水面にできた波紋を見ると
「ジョジョの奇妙な冒険」という漫画を
思い出すぞい。
ジョジョの1~2部に登場する
主人公の特殊能力ですね。
言い出すと話が長くなりそうなので、次に参ります。
三枚目はH・N アキちゃんのこの作品です。


味写No.443
「ひなまつり打ち上げ会場」
H・N アキちゃん

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なんじゃ!
このひな人形たちの斬新な配置は!
投稿者さまのメールを紹介致します。
一人娘(当時小学3年生)に、
ひな人形の片づけを頼みましたら、
ケースから出し、箱にしまうまでの間に、
テーブルに並べられていました。
あまりのなごみっぷりに、思わず撮った1枚です。

なんという可愛らしエピソードじゃ‥‥
見つけたときのお母さんの顔が
目に浮かびますね。
さしずめひな祭り後の、
反省会も兼ねた打ち上げ会場と言ったところじゃな。
本番は全員前向きっぱなしでしたからね。
本当はこうやって向き合いたかったんでしょうね。
二次会もあるんじゃろうか。
奥の三人は次カラオケ行きたそうですね。
ひそひそ話の最中ですよ。
それぞれ三人官女に気になる娘がいるようです。


お内裏の手前大人しくしとるが、
頭の中は女でいっぱいか…
またそういうどす黒い妄想に走って。
でも本当に想像広がりますね。
ひな祭りの片付け前には、
ちょっとくらいこんな風に
自由に遊ばせてあげるのもいいかもしれんな。
娘さんをお持ちの方、ご一考してくだされ。
それでは最後。
H・N チョコバナナモッコリーズさんから
届いたこちらの作品です!


味写No.444
「朝日くん」
H・N チョコバナナモッコリーズさん

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こちらはTHE・男の子!って感じじゃな。
はい。朝日新聞から届いたシールがうれしくて、
顔に貼りまくった
当時五歳の投稿者さまご本人ということです。
シールだ!→うれしい!→顔に貼ろう!→
服も脱ごう!→ダブルピース!という一連の流れ。
なんというフリーダムな精神じゃ。
全身から放たれる
「やりきった感」が素晴らしいです。
まあ、
朝日新聞のシールというのが
すでに謎じゃがな。
それにうれしいのかの? このシールが。


私なりに推測しますに、
おそらくシール自体は
アンパンマンとかポケモンとか、
子供ウケするものだったと思います。
で、その外側の部分というか、
社名の部分や白い余白の部分を使って、
このように遊んでいたのではないでしょうか?
なるほどな。
キャラの部分はもったいないけど、
白いところはどうせ捨てるし。
で、この斬新な使用法を思いついたというわけか。
あながち間違いじゃないかもしれん。
一枚の味写にも、
その背景にはさまざまな経緯があるようです。
それを読み解くのも味写の魅力じゃ。
そんな魅力をこの作品から
教えられるということ自体、味わい深いのお。
今週は以上です。
ふむ。今週は子供に動物と、
天然ものが豊作じゃったな。
それ以外の渋みのある作品も待っておるぞい!
諸君らのお宝を是非お送ってくだされ!
それでは、みなさんの日曜に幸アレ!
2012-06-03-SUN

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