天久聖一の味写道
味写道その43

師匠 うえーん!
「あまちゃん」も残すところあと一週じゃぞーい!
お茶 師匠、毎日観てたんですか?
師匠 当たり前じゃ!
朝と昼はリアルタイムで観ながら、
その間と夜は
録画ぶんをスロー再生で観ておったぞーい!
お茶 あまちゃん漬けじゃないですか。
ちなみにお気に入りのキャラは?
師匠 全員好きすぎて、ひとりになんか決められないぞい!
が、あえて言うなら
「スカウトマンであることを隠しながら
 勉さんのもとで修行していたミズタクが見つけた
 琥珀の中に入っていた虫」
じゃぞい!
お茶 マニアック過ぎてまったく分かりません。
師匠 東京編で終わるのはもったいないぞい。
ぜひプロ野球編とスーパースターズ編と
ドリームトーナメント編も制作して欲しいぞい!
お茶 ドカベンですか。
それにしても最終回はどうなるんでしょうね?
師匠 突然、時空の裂け目に落ちたアキちゃんが
記憶をリセットされ、
また第一話目に戻るようにして欲しいぞい!
お茶 いつまでたっても終わらないじゃないですか。
それでは今週の味写道。
一枚目はH・N 赤ソファさんのこの作品です!


味写NO.605
「どんどん焼き」
H・N 赤ソファさん

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師匠 な、なんじゃ! この激しい火柱は!
お茶 お便りによりますと
「どんどん焼き」という行事らしいです。
師匠 あの中にはイモがぎっりしり詰まっておるんじゃな。
これはどんどん焼かねば。
お茶 違います。
一般的には「左義長」とも言われ、
正月飾りや縁起物を燃やして
天に返す火祭りのようです。
師匠 なるほど、よく見ればダルマが焼かれておる。
それにしても真ん中に写ってるこども、カッコいいな。
お茶 投稿者さまも、
まるで敵のアジトを爆破させてやったような態度です、
と言っております。
師匠 いかにもヒーローものの最終回のようじゃ。
お茶 こうしてショッカーは滅びた。
しかし人間に悪の心がある限り、
彼らは再び復活するだろうという感じですね。
師匠 そのときはまた
このこどもに助けてもらわなくてはならんな。
お茶 こどもに頼りっぱなしじゃないですか。
大人もしっかりしましょうね。
それでは次、H・N ルコラママさまのこの作品です。



味写NO.608
「ドテラでフルート」
H・N ルコラママさん

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師匠 これは‥‥萌えじゃな。
お茶 萌えですか。
師匠 左様。
お嬢さま楽器フルートとドテラの組み合わせ、
このギャップに男は萌えるのじゃ。
お茶 たしかにフルートだけなら高嶺の花って感じですが、
ドテラなら親しみやすいですね。
師匠
しかもこの変顔じゃ。





お茶 これも敢えてやってるんですね。
師匠 もちろんじゃ。
敢えて自らの顔を面白くすることで、
我々庶民のレベルに合わせてくれておるのじゃ。
お茶 あともうひとつ発見がありました。
師匠 なんじゃ、申してみい。
お茶 彼女、ソファの肘掛けに腰掛けてます。
師匠 おお!
本来なら肘を掛ける場所に腰を掛けてくるとは。
これも我々庶民に‥‥
お茶 庶民でもソファくらいちゃんと座れますよ。
師匠 しかしこれはこれで、
じゃあボクが支えてあげなきゃと思わせる。
これもひとつの‥‥
お茶 萌え要素ですね。
なかなかの小悪魔ぶりでございます。
それではラスト、H・N mushiva2000さまの作品です。


味写NO.607
「マイネーム・イズ・クマル」
H・N  mushiva2000さん

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師匠 なんかいろいろ間違っとるぞい!
お茶 この作品は投稿者さまがインドへ出張されたとき、
現地のショッピングセンターで
撮られたものらしいのですが、
右の着ぐるみから名前を聞かれたので、
こちらからも問い返したところ
「マイネーム・イズ・クマル」
と名乗られたとのことです。
師匠 そのクマルというのは‥‥
お茶 投稿者さまによると、
おそらく中の人の本名であろうと。
師匠 キャラの前提を根本からくつがえす行為じゃな‥‥。
お茶 ええ。
まず自分から話し掛ける時点で、
着ぐるみはしゃべらないという鉄則を破ってますし、
名乗った名前が中の本名って‥‥。
師匠 もうじゃあそれ脱いでよ!
キャラとかじゃなく人として接しようよ! 最初から!
お茶 投稿者さまは、ひょっとして
著作権に引っ掛からないように
意図的に名乗ってのではと。
師匠 いいよ! ここまでやっといて
へんな予防線張らなくても。
もう舌まで出しちゃって‥‥。
お茶 反省してるのか、小バカにしてるのか分かりませんね。
師匠 それによく見ると上着も前にジッパーついてるし。
ふつうに服じゃないか、これ。
お茶 ユニクロで売ってそうなヤツですね。
師匠 あと左っ! なにこのコンビとしてのコンセプトの差!
なんのカーニバル?
お茶 とても同施設にいるキャラとは思えませんね。
師匠 とんでもない白昼夢ぶりじゃな。おそるべしインド!
お茶 今週は以上でございます。
師匠 ふむ。
今月も味覚の秋にふさわしい味わいであったぞい!
味写道では随時みなさんからのお宝を募集しとるぞい。
採用者にはもれなくお茶くんの分身をプレゼントじゃ!
お茶 それではみなさまの日曜に幸アレ!(茶柱)
師匠 ところで今週は
「うれしいお知らせ」があると訊いたんじゃが‥‥。
お茶 はい。
このたび当味写道を担当する天久聖一
(中年あまちゃん)が
はじめての小説単行本を出版いたいします。
タイトルは「少し不思議。」。
文藝春秋より発売中でございます。
Amazonでの購入はこちらから。
師匠 ‥‥ぜんぜんうれしくないじゃないか。

『少し不思議。』天久聖一
文藝春秋/1,575円(税込)
2013-09-22-SUN
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