あきんどゴコロ

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私の知る肉屋さんは
鶏のササミ肉のスジを1本1本、
すべて取り除いて販売していました。

このスジ、ついたままでは
食べることができないし、
取るとなると結構手間がかかるのです。
それだけでなく、
きれいに処理をしないと身が切れてしまい、
せっかくのササミの形を料理に生かすことが
できなくなってしまいます。

スジを取ると一口に言いますが、
これ、結構大変な時間と手間が
かかるらしいのです。
家庭で使う数本を取るのとは訳が違います。
店売りする三桁にもなる数を
すべて手作業で取り除いているのです。
さらに良心的なことに、
店頭に並べるのはスジを取ったあと。
つまりスジなしの重さで販売していました。
どこの肉屋さんでも、
頼めばこのような肉の処理は
してくれますが、
でもほとんどが処理前に重さを計り、
そのグラム数で値段を決めます。
手間をかけながらも、
スジの重さまでの代金はいただかない。
お金をいただくのは、
お客様に食べていただく部分だけ。
これがこの肉屋さんの一貫した姿勢でした。
このことは、
もちろん鶏ササミ肉だけの話ではなく、
100グラム何千円もする牛肉の処理でも
同じように行なわれていたそうです。

お肉屋さんというのは、
ただ食肉を仕入れて
売っているだけかと思いきや、
そこには
「職人の仕事」がされているか否かで
大きな違いがあるようです。
もちろん産地も大切、
部位も大切だけれども、
せっかくの高級肉も、
「職人の仕事」のあるなしで
生きも死にもする。
食肉もその意味において、
職人の手による『加工品』なのですね。
(こんぱす)




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